忘却への扉

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屋根の上に

2008-03-01 | 日々
 霜の降りた寒い朝だ。太陽が昇ってしまえば暖かくなるだろうと期待して、仕事の道具を用意し家を出た。そこは先に陽が当っているとの確認済みだ。
 山の中腹で作業を始める。まだ部分的に日陰もあって全体の寒さの変化はまだ少し。もちろん日陰は後回し。
 しばらして下方に見える住宅の大きな屋根の隅に、何かあるのに気がついた。ゴミのようにも見えるが、どこか違う。
 仕事をしながら時々目をやる。あれ、風もないのにちょっぴり動いた。また止まったままになるが、次の動きで猫だとわかった。
 あの時間に瓦の上だとまだ冷たいはずだ。猫は暖かいのが好きと思っていたのに、なぜその場所を選んだのか猫の勝手が納得できない。
 起き上がり毛繕いをして首を震わす可愛いしぐさ。輪郭でそれがわかる距離では顔まで見えない。犬も好きだが猫も好き。
 ずっと屋根にいて欲しいと思っていたが、ちょっと目を逸らした間に姿は消えた。やっと暖かくなった頃なのになぜ。