夫の新しい趣味は…
モデルづくり scale modeling 。ナポレオン軍の騎兵連隊の模型です。
私が子供の頃、男の子たちが夢中になった「プラモデル」ではありませんか!?
クリスマスプレゼントに娘からもらった20ポンド(3,710 円)ぐらいのウマ6頭と騎馬兵6人(+小物とアクリル絵の具)の基本的なセットです。子供が趣味にするには高価ですね。
夫が子供の頃(60年前)大好きだったそうです。
半世紀を経てモデルづくりに再び目覚めたきっかけは...
クリスマス前の話です。
ストックポートに数多く残るコットン・ミル(綿工場)のひとつを利用した古いレンガ造りの商業施設、ハラム・ビジネス・センター Hallam Business Centre の中にある「ゲーミング・センター」なる場所に、一家そろって行ってみました。
...徒歩20分ぐらいの場所です。この場所について書いた記事があります。参考までに。
紅葉がはじまる秋の始まり、秋らしく涼しい快晴の日
「ウォーハマー40,000 Warhammer 4k (オゥアマと聞こえます)」という空想ミニチュア・ゲーム fantasy miniatures をご存知でしょうか。
ここイングランド発祥の、世界中にプレイヤーがいる、戦う卓上ゲームです。紀元4万年を舞台にモンスター、デーモン、エイリアン、進化した人類などのモデルを使ってプレイします。
公式ウエッブサイトから勝手に借りたこのイメージは、コンピュータ・グラフィックではなく、彩色したモデルの写真です!緻密な仕上がりがすごいです。
私は「ウォーハマー」という名前から、カナヅチ(hammer)を武器に戦う戦争だと長いこと思っていました。興味ないものですから。
エレメント・ゲームス Element Games という、軽食や飲み物を出すバーまでついているこの会場は、イングランド北部最大規模のウォーハマープレイヤーの集会所だそうです。
平日なのでガラガラ。
ワークショップも開催しています。彩色された見本がずらーっと展示されていました。
このエレメント・ゲームスには、必要な道具が全て揃う充実した品ぞろえの広大なモデルキットの売り場があります。
娘が、同じく世界的な人気の、中世を舞台にした騎士、魔法使い、小人、モンスターなどが登場する空想ミニチュアゲーム(現在では、インターネット上のプレイが主流)の D&D ( ディーディー、ダンジョンズ&ドラゴンス Dangion & Dragons )に夢中です。
卓上でプレイする集まりも、ヨーロッパ各地からメンバーを集めて小規模にわが家のキッチンで娘が開催しています。
貴石でできたサイコロとか小物を保管する宝箱とか呪文が書かれた革張りの手引書とか、小道具に凝り出したら際限のない出費です!娘は、インターネット仲間からキャラクターの彩色セットをもらって以来、モデル造り部門に力を入れる決心をしたようです(やれやれ)
娘の目当てのD&D など、ウォーハマー以外の空想ミニチュアゲーム(Lord of the Rings やなぜかスター・ウォーズのコーナーまで)の売り場もあるので見に行くことにしました。
歩いて行ける距離なのに、夫にクルマを出すようせがみ、好奇心にかられた私もついていき、ぞろぞろ一家総出のゲーム会場/モデルショップ詣でとなったわけです。
「空想」ではない「実在した戦争」がテーマのモデルをあつかった小規模なコーナーがありました。
そこでナポレオンが大好きな夫が見つけて欲しがったのがナポレオン軍の連隊モデル、驚きの300ポンド(56,000円)ぐらいのワーテルローの戦い(1815年)を想定した大箱セットでした。敵対する、ウェリントン将軍率いる大英帝国軍のセットもありました。
300ポンドが高すぎるのはもちろん、セットの容量が大きすぎるのも大問題です。途中でイヤになったらプレッシャーですし...まず、小さめのセットで試してみることにしたのは賢明でした。娘がインターネットで最小のセットを買ってクリスマスプレゼントとして夫に贈ったのはそういうわけです。
話がそれますが...比較的、大き目のスペースが割かれている「第二次世界大戦」の棚で見つけたのがこれ。
プラスチック製の日本兵48体と金属製の将校1体、戦車、それに日章旗その他小道具つき、「日本軍スターター・セット(最初に買うべき基本セット)」です。90ポンドもします!
ウェッブサイトで見つけた多彩な日本軍シリーズのセット名はすべて「Banzai!」でした。
欧米には(旧)日本軍が突撃する時「バンザーイ!」と叫んだという思い込みがあるようです。
じっさいは、戦局が極端に悪化した南洋戦の最後のほうで勝つ見込みも生き残る希望も無くなった日本兵が、自決の時に口にする掛け声、「天皇陛下万歳!」と叫んで突撃したことから語り継がれる「敵国軍の奇習エピソード」のようです。
悲しい話なのに、自国民が笑いものになっているようでいい気持ちはしません。
箱のイラストの日本兵がぜんぜんかっこよくないのも...残念です。写真を拡大してみました。
右側の兵士はメガネをかけていますし。それに旗なんか持って突撃するものでしょうか。「武運長久」とか書かれているであろうお守りの布が銃に結び付けられてヒラヒラしているのも事実ではなさそうなのですが。
ちなみに、もちろん、戦車付きドイツ軍のセットもありました。箱のイラストのドイツ軍兵士はとてもかっこよく描かれていました。
一見すると「プラモデル屋」のような店内ですが、テーマは「闘うフィギュア」のみ。かなりマニアックな品揃えでした。
何人か見かけた客とスタッフは予想に反して、もともと男の子だったうちの娘のような華奢で繊細そうな男性ばかりでした。日本で言う「オタク」のような人や、いかつい戦闘マニアみたいな人を勝手に想像していたものですから驚きました。...陶器の人形に絵付けをする職人さんのようなイメージでしょうか。(これも偏見に満ちていますね)
子供の時とは違い、目もわるくなっている60代の夫がそんなにモデル造りが楽しめるのかといぶかっていたのですが...
けっこう楽しそうです。私のレゴ製作より時間はかかっていますが。虫眼鏡付き作業ライトまでアマゾンで購入しました!
ナポレオン戦争の全バトル、英独墺露軍をすべて揃える、とかそのうち言いださないか心配です。
新しい 事を 教えて 頂き
ありがとう ございます
天皇陛下 万歳は 死ぬときの 言葉だと
父は 言ってて
何度も聞いたけど
「おれは 言わない」と
天皇誕生日を 嫌ってましたね
天皇の即位式での「天皇陛下バンザーイ」に違和感がありました。浅井さんのお父さん世代には特別の思いがあることでしょう。
もしかしたら「バンザイ突撃」を連想して不吉、あるいは滑稽に思う欧米の人もいたのかもしれません。