スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ロイヤルサッシュ&不名誉

2014-10-12 20:58:49 | 血統
 先週のスプリンターズステークスを勝ったスノードラゴン。4代母が1966年にイギリスで産まれたロイヤルサッシュ。彼女が輸入基礎繁殖牝馬となります。ファミリーナンバー1-tです。
                         
 イギリスで2頭の産駒を産んでから輸入。1974年から日本で産駒を出しています。1979年にダイナサッシュという牝馬が産まれ,ここから枝葉が広がりました。
 ダイナサッシュが1985年に2頭目の産駒として産んだのがサッカーボーイ。さらに1988年にサッカーボーイの全妹として産まれたのがゴールデンサッシュで,ステイゴールドは彼女の産駒。つまりサッカーボーイとステイゴールドは,伯父と甥という関係にあります。
 ステイゴールドの全妹で2001年に産まれたのはレクレドールで,2004年のローズステークスと2005年のクイーンステークスを勝ちました。また半妹で1998年に産まれたグレースランドは,繁殖牝馬となって2003年にドリームパスポートを産みました。彼は2006年にきさらぎ賞と神戸新聞杯を勝っています。
 サッカーボーイのひとつ下の全妹,ステイゴールドの伯母のベルベットサッシュからは,孫の代になって2001年の新潟3歳ステークス,2002年の弥生賞とセントライト記念,2003年の毎日王冠,2005年の中山記念,2006年の中山記念とオールカマーで重賞を7勝もしたバランスオブゲームが出ました。昨年の京成杯と今年のダイヤモンドステークスを勝っている現役のフェイムゲームはバランスオブゲームの半弟です。
 ダイナサッシュの半妹で1982年に産まれたのがダイナホット。こちらは孫の世代に2004年のスワンステークスと2006年のシルクロードステークスを勝ったタマモホットプレイと,昨年のきさらぎ賞を勝っている現役のタマモベストプレイの全兄弟が出ています。
 スノードラゴンはダイナサッシュの半妹でダイナホットの半姉であるダイナギフトからの枝葉。この系統ではスノードラゴンが最初の重賞勝ち馬でした。

 何を名誉gloriaと感じるかが諸個人によって相違するということは,原理的には第三部定理五一から帰結します。また,第三部定理五七からも帰結させられます。とくに名誉に関連して,何が具体的に異なるのかといえば,それは,自分がなした行為のうち,何が称賛に値し,また何が称賛には値しないのかということの認識cognitioであるということになります。
 このように考えたときに,なぜ名誉という感情affectusが,第三部諸感情の定義三〇のように定義されなければならないのかという理由が判然としてくるといえるでしょう。
 まず,名誉は自己満足acquiescentia in se ipsoの一種ですから,他者からの称賛それ自体が名誉であるということはあり得ません。これは基本中の基本です。しかし,他者からの称賛の観念idea,あるいは他者によって称賛されている自分自身および自分自身の行為の観念それ自体も,必ずしも名誉であるとはいえないのです。なぜなら,自分がなしたある行為が,他者から称賛され,行為者がその称賛を知覚したからといって,もしも行為者が,自分のその行為は称賛されるに値する行為ではなかったと認識していたとしたら,それはその行為者にとって名誉であるとはいえないからです。
 僕の場合でいえば,もしもこのような事柄,いわばいわれなき称賛を受けるということがあったとしたら,それは名誉であるどころか,むしろそれとは正反対の意味において不名誉なことであると感じます。このことは今回の精神的不調のひとつの要素を構成しているのですが,なぜ僕がそれを不名誉と感じるかは,もう少し後で説明することにします。ここでは便宜的に,名誉と対義語をなすような感情について,僕はそれを不名誉というということだけ覚えておいてください。
 この例とは逆の場合も生じ得ることになります。すなわち,ある人間が何らかの行為をなし,かつその行為は,称賛に値する行為であると確信していたならば,その人間は,たとえ他者から一切の称賛を得ることがないとしても,名誉を感じることができます。行為の観念が伴うので,僕はこの感情も名誉のひとつと数えますが,一般的には名誉がその一種となっている自己満足であるといわれるでしょう。
コメント
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