スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

王座戦&患者③

2009-09-25 21:15:31 | 将棋
 羽生善治王座が早々にタイトル防衛に王手をかけて迎えた第57期王座戦五番勝負第三局。
 山崎隆之七段の先手で羽生王座の横歩取り△8五飛。後手が早めに△8六歩(第1図)と合わせて戦いになりました。
           
 先手の右側が壁で,攻撃態勢も万全ではありませんから,ここで仕掛けるのは理にかなっている反面,後手も8一の桂馬は使えないので一長一短。ここから▲同歩△同飛▲3五歩△8五飛▲7七桂△3五飛▲2五飛△同飛▲同桂(第2図)と,考えられる最も激しい変化で飛車交換となりました。
           
 第2図からは△1五角▲2三歩△3三銀以下攻め合いになったのですが,瞬く間に後手の勝勢に。そのまま後手の快勝となりました。この戦法が見直される契機となるかもしれない一局であったと思います。
 羽生王座が3連勝で防衛。王座戦は実に18連覇。第51期の第三局に負けて以降16連勝も含め,おそらく絶後の記録となるのではないでしょうか。
 山崎七段は3連敗という結果もそうですが,自分が開発した指し方を粉砕された第三局の内容もショックだったと思います。しかしこれを今後の発奮材料としてほしいところです。

 残る患者は病室に入って左側の奥,僕の自室の向い側の患者です。この方は顔立ちが騎手時代にはハイセイコーにも乗っていた大井の高橋三郎調教師にどことなく似ていて,それが僕の印象に今でも残っています。また,年齢の方も1944年産まれの高橋調教師と同じくらいに見えました。
 この患者は,おそらく体内の酸素濃度を適正な状態に保つためと思われる管を鼻から差し込んでいました。歩くことができましたが,その場合もその管が繋がっている装置,キャリーバッグのようなものを自分で引っ張っていました。そういう事情があるためだったと思いますが,部屋のトイレには行きましたが,検査などの必要な場合を除いては部屋の外へ出て行くことはほとんどありませんでした。また,これは危険を防止するために病院側から通達されていたからだと思いますが,消灯時間中はトイレにも行かず,尿瓶を使っていたようです。
 食事は病院食を摂ることができました。そして食後に看護士が持ってくる薬を飲んでいましたが,食前のインスリン注射は打っていませんでした。また,この方は病院食だけでは足りなかったようで,お菓子やレモンティーなどをおやつとしていましたが,そのことに関してとくに看護士から注意も与えられませんでしたので,入院する原因となった病気は糖尿病ではなかったものと思われます。
 奥さんが毎日欠かさず見舞いに来ていました。それも,まだ面会時間の前と思われる時間から来ることもあり,遅くまで残っていました。おそらくお菓子類などはこの奥さんが買ってきていたのではないかと思います。
 なお,この患者は僕よりも前,1月13日に退院していきました。
コメント
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