スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

棋聖戦&合併症

2009-07-09 19:41:20 | 将棋
 木村一基八段の初タイトル獲得なるかが注目だった第80期棋聖戦五番勝負第四局。
 羽生善治棋聖が先手。木村八段は一手損角換りを選択し1-Ⅱ。対して先手は棒銀という戦型に。控室で後手良しとされた第1図。ここからの指し手がこの将棋では一番の印象に残りました。
           
 △7七桂成▲同金直△7六歩▲同金。玉頭方面から攻めるのかと思いきやここで△1八歩(第2図)。
           
 先手が▲同飛と取ったのに対して△3六角と打ち,▲2八飛に△2七銀。▲5八飛には△4七角成とし,▲9一角成に△5八馬▲同金(第3図)で飛車を取りました。
           
 先手玉に迫るのには飛車を手にするのが最も有効であるとはいえ,第2図から第3図のような手順は駒損の上に2七に打った銀も遊びますから相当に指しにくい筋悪と思える順。
 1局の将棋はひとつの個物のようなものであって,だから筋悪の順が好手ということもあり得ます。しかしこうした順は自分の読みによほどの自信がなければ指せないもの。そういう意味では,この手順には,自分の力で棋聖を獲りにいくという木村八段の気迫が表れているように感じました。
 実戦はきわどく追い詰めたものの先手玉は逃れ,その後の先手の猛攻に対して最後のところで失着を犯し後手があっさりと土俵を割る形。僕が感じた気迫は勝負という面では報われませんでした。
 これで両者が2勝となり,最終第五局へ。これは17日に指されます。

 それが不治の病であるからといって,高血糖状態を放置しておくことはできません。というのは血糖値が高い状態の人間の身体は,そのことによって様ざまな併発症を生じるリスクが高まるからです。したがって糖尿病を治療する意義というのは,糖尿病そのものを治癒させるという点にあるのではなく,糖尿病であることによって発症しやすい病気,すなわち合併症の発生を予防するという点にあることになります。
 血糖値が高い状態というのは,血管に大きな負担をかけてしまいます。人間の身体には多くの血管があり,それぞれの太さはまちまちですが,とくに細い血管は,より大きな負担を強いられます。糖尿病には三大合併症があるのですが,それは細い血管が傷ついたり,末梢神経に障害が生じて起こるものです。
 人間の身体の血管でとくに細いのはふたつ。ひとつは網膜の血管で,もうひとつは腎臓の血管です。糖尿病性網膜症は,網膜の血管が傷つき,眼底から出血を起こしてしまうもの。僕の父は糖尿病だといいましたが,眼底出血は起こし,手術を受けています。また,糖尿病性腎症は腎不全を誘発し,ひどくなりますと人工透析が必要になります。なお,これらふたつは高血圧と重なると,さらに発症のリスクが高まります。
 糖尿病性神経障害は,末梢神経や自律神経の障害。手足の痺れとか立ちくらみといった現象が生じやすくなり,ひどくなると感覚の麻痺なども生じます。
 もちろん太い血管にも負担がかかる点では同様です。よって脳梗塞とか心筋梗塞も高血糖状態だとそのリスクは高まります。また,脚の血管に動脈硬化が発生し,足先の組織に栄養が行き届かなくなり,壊疽が生じることもあります。この場合,足の切断ということになります。亡くなられた村田英雄さんはこれを発症しました。
 このような様ざまな合併症の発生を防止すること。繰り返しになりますがこれが糖尿病治療の最大の意義になるのです。
コメント
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