スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

マイルグランプリ&第二部自然学①公理一の意味

2008-04-09 20:55:20 | 地方競馬
 新年度の最初の大井開催恒例の古馬による南関東重賞,マイルグランプリ。今年は今晩の施行になりました。
 予想通りにナイキアディライトの逃げ。追っていったのはデスモゾーム。一旦はナイキアディライトが掛かった感じで差が広がりましたが,向正面に入るとようやく抑えがききました。前半の800メートルは49秒5でミドルペース。
 3コーナー手前辺りからフジノウェーブが進出して外の3番手。アンパサンドもこれをマークするように上がっていって4番手。この4頭が雁行状態でコーナーを回っていき,直線に。
 逃げたナイキアディライトは早々に脱落。アンパサンドが来たので早めの仕掛けになったフジノウェーブが先頭に。アンパサンドはそれ以上の伸びがなく,フジノウェーブの連覇かと思われましたが,一旦は完全に交わされた内のデスモゾームが再び伸び,差し返して優勝。最後で止まったフジノウェーブが2着。アンパサンドが3着。
 優勝したデスモゾームはここのところ6連勝してここに挑戦。南関東重賞初挑戦(正しくは南関東重賞は2度目の挑戦でした)にして初勝利。これで14戦10勝。52キロと斤量にはかなり恵まれていましたが,まったくの格下で,このメンバーに入ってここまでやれるとは思いませんでした。
 鞍上の大井の真島大輔騎手は一昨年のTCKディスタフ以来の南関東重賞勝利でマイルグランプリは初制覇。大井の朝倉実調教師は南関東重賞初制覇ではないかと思います。
 フジノウェーブはアンパサンドにマークされたために早く仕掛けざるを得なくなってしまったこと,アンパサンドはコーナーで大きく外を回ったことが,最後で響いたような感じです。

 それでは第二部自然学①公理一の意味というのを,もう少し詳しく明らかにしておきます。
 物体は延長の有限様態です。したがって物体が自然のうちに,僕たちが知覚するような意味で実在するという場合には,現実的に実在するということになります。そこで現実的に実在する物体は,運動しながら実在しているか,静止しながら実在しているかのどちらかであるというのがこの公理が示していることであるということになります。逆にいうならば,あるものが運動もしていなければ静止もしていないのであれば,それは少なくとも物体としては現実的に実在していないということになります。これはスピノザの哲学における表現の問題というのを,延長の様態の場合について考えたときの結論に合致します。
 しかし今回の実在論において重要なのは,たとえば物体Xが現実的に存在している場合には,Xは運動しているか静止しているかのどちらかであるということです。いい換えれば,もしもXが運動もしていなければ静止もしていないなら,これはXが現実的に実在している物体ではないということを意味するのですが,同時に,Xは,運動していてかつ静止もしているということもないという意味が,この公理のうちには含まれると考えるわけです。そしてこれを一般的にいうならば,運動しているものは静止していないし,静止しているものは運動していないということになります。よって,運動と静止は,完全に異なるものであるということが,この公理のうちには含まれていると考えることになります。
コメント
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