スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ダイヤモンドレース&第二部自然学①公理一

2008-04-06 19:11:09 | 競輪
 川崎記念の2日目優秀(動画)のダイヤモンドレース。
 前受けは山崎選手。5番手に手島選手,7番手に平原選手という周回だった模様。平原選手の上昇に合わせて手島選手もインから絡んで神山選手と番手戦,米沢選手は渡辺選手の後ろに切り替えて一旦は様子見。打鐘で平原選手が山崎選手を叩くと,一度は引いていた手島選手がまたインを掬って上がっていき,再び神山選手に番手戦を挑みました。米沢選手は飯嶋選手にスイッチ。ホームから平原選手の先行となりましたが,番手戦は長引き,バックでようやく神山選手が守って決着。ここから山崎選手が捲っていくと,このラインが捲りきり,最後は山崎選手と佐藤選手が抜け出して直線勝負。ゴール前で抜いた佐藤選手が1着で捲った山崎選手が2着。少し離れましたが伏見選手も3着で,北日本の上位独占になりました。
 手島選手が佐藤選手のところにいく可能性はあると思っていましたが,関東同士で競るというのはやや意外でした。これで隊列が短くなり,山崎選手に有利な材料がひとつ。さらにこの番手戦を外競りで守った神山選手は見事でしたが,おそらくこれで力を使ったためでしょう,山崎選手をブロックすることも後ろに飛びつくこともできず,これも北日本の有利な材料となりました。

 ここのところ,3回前が第二部定義三で観念論その①,前々回が第四部定理五〇で感情論,そして前回が第二部定義四で観念論その②。いわば,スピノザの哲学の諸要素の基礎になると思われる部分に関して考察してきました。そこで今回もこの流れの中で,今度はスピノザの哲学における実在論というのを考えてみようではないかと思います。
 ただし,『エチカ』にははっきりと実在論といえるような事柄が,詳細にわたって分析されているとはいえません。スピノザにはどうやらこの実在論に関係する事柄については,『エチカ』とは別の書物で記述しようという意図があったようです。しかし実際にはその仕事はなされませんでした。
 そこで今回は,『エチカ』の中でもっとも実在論的考察がなされている部分であると思われる第二部の自然学の中から,その冒頭に登場する公理一に関連した考察をすることにします。
 「すべての物体は運動しているか静止しているかである」。
 この公理自体は,実はしごく当然のことをいっているように思えます。しかし実際にはそうではありません。むしろ常識的には,僕たちは静止と運動というのを,同じものというように思い込んでいるからです。したがって,実はこの公理に依拠することによって,僕たちが常識的にそうであると考えていることからひどく外れたことが帰結してくるのではないかと僕は考えているのです。
コメント
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