9月22日(木)曇。
朝食は、五島うどんにナスと人参の天ぷら乗せ。昼は、「のり弁」に豚汁。夜は、エビチリ、豚肉とキャベツのみそ炒め、冷食の餃子。まるで町中華じゃん。お供は「黒霧島」。
資料を整理していたら、野村先生との最後の旅となった、モロッコでの資料が出てきた。飛行機のチケット、ホテルやレストランの領収書やメモ書き。その中に旅の最後にカサブランカのとある海岸で宮嶋茂樹さんの写真撮影の後に、詠んだ俳句を書いたメモが出てきた。
モロッコの落日を見て夏終わる
モロッコの波轟いていわし雲
モロッコの波涛激しき晩夏光
マドリッドから、ロイヤル・エア・モロッコ航空に乗り、カサブランカのムハンマド五世国際空港に着いたのは、平成5年8月の11日の午後の事だった。マドリッドでの緑豊かな景色を見慣れた私には、着陸直前に機内から眺めた、赤茶けた大地の広がるモロッコという国が、あらためてアフリカの一部であることを再認識した。私達は、まず空港から車で一時間ほど走って、カサブランカに次ぐモロッコの最大商業都市であるラバトを訪れた。モロッコと言えばカサブランカが有名であるが、首都はこのラバトである。大西洋に面したこの街は、ここがアフリカであることを忘れさせてくれる。海岸沿いのレストランで遅い昼食をとった。窓から外を見れば、何処の国でもあるような海水浴を楽しむ人達がいて、テラスに出てみれば波に戯れる子供達の嬌声が聞こえた。
食後、先生と不肖・宮嶋こと宮嶋茂樹カメラマンについて街を歩いた。さすがに此処まで来ると見慣れた景色など一つもなく、目に入るものの全てが珍しく新鮮に感じる。(拙著、「回想は逆光の中にあり」)より。※ラバトのレストランにて。