Sightsong

自縄自縛日記

川島誠+西沢直人『浜千鳥』

2017-05-21 09:45:30 | アヴァンギャルド・ジャズ

川島誠+西沢直人『浜千鳥』(Homosacer Records、-2016年)を聴く。

Makoto Kawashima 川島誠 (as)
Naoto Nishizawa 西沢直人 (perc)

ワビサビとか枯淡とか言うのは容易だが、それは結果である。それに、枯淡と言うよりも身体を反転させた生の感覚がある。

川島誠のアルトは思索するように、間を置いて、微風でも揺れ動きながら、ときに弱弱しく音を発する。ときに田舎の忘れ去りたい音風景でもある。内面への旅というのか、記憶の深奥へと降りていって、何かの残滓を拾い集めてきては、身体の外に出すこと。それを感知しながら西沢直人のパーカッションが音風景に響きを重ね合わせてゆく。

これはそうしたきびしい過程の一断面なのではないか。

●川島誠
川島誠『HOMOSACER』(-2015年)


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