マット・ウォレリアン+マシュー・シップ+ハミッド・ドレイク(Jungle)『Live at Okuden』(ESP、2012年)を聴く。
Jungle:
Mat Walerian (as, bcl, fl)
Matthew Shipp (p)
Hamid Drake (ds)
マット・ウォレリアンというリード奏者を聴くのははじめてだ。以前に、やはりESPからマシュー・シップとのデュオを出していて気になっていたけれど。むしろマシュー・シップとハミッド・ドレイクのふたりが目当て、しかもESPであるし。
そんなわけで、この2枚組を繰り返しているのだが、ウォレリアンのアルトはなかなか魅力的である。あまりはじけないオーソドックスな人なのかと思いきや、艶やかな音で、執拗に同じフレーズをうねうねと続けていき、シップのピアノと絡んでいくさまなど刺激的でもある。ちょっと、「艶やかでしつこく同じフレーズ」なんて、ノア・ハワードを思わせるところがある。
しつこくて執拗と言えばシップもそのような感じで、とにかく自分のイディオムを展開して、絶えず隙あらば自分の世界にサウンドを引き込もうとしている。ドレイクのドラムスも含め、三者とも自分を柔軟に曲げたインタラクションというよりも、自分のペースを保ち、そのうえで他のふたりと絡んでいるような・・・。
●マシュー・シップ
ジョン・ブッチャー+マシュー・シップ『At Oto』(2010年)
DJスプーキー+マシュー・シップの映像(2009年)
●ハミッド・ドレイク
ジョージ・フリーマン+チコ・フリーマン『All in the Family』(2014-15年)
ブッチ・モリス『Possible Universe / Conduction 192』(2010年)
サインホ・ナムチラックの映像(2008年)
デイヴィッド・マレイ『Saxophone Man』(2008、10年)
デイヴィッド・マレイ『Live at the Edinburgh Jazz Festival』(2008年)
デイヴィッド・マレイ『Live in Berlin』(2007年)
ウィリアム・パーカーのカーティス・メイフィールド集(2007年)
イレーネ・シュヴァイツァーの映像(2006年)
フレッド・アンダーソンの映像『TIMELESS』(2005年)
ヘンリー・グライムス『Live at the Kerava Jazz Festival』(2004年)
ウィリアム・パーカー『... and William Danced』(2002年)
アレン/ドレイク/ジョーダン/パーカー/シルヴァ『The All-Star Game』(2000年)
ペーター・ブロッツマン『Hyperion』(1995年)