続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

大忙しの彼女。

2016-04-20 07:21:01 | 日常

 子供を絵画サークルに通わせているMさんは、幼稚園児だった娘さんがすでに中学三年生(あっ、今年は高校生なのだろか)になった今も何かと協力的に参加していてくれる。

 介護(ヘルパー)の仕事、パン屋さんのアルバイト、中華料理店でのアルバイトでは中国残留孤児であった店主のために料理教室まで開いている。ただ料理の腕は一流らしいのに日本語が今一つの店主、このたび閉店の憂き目に・・・。

 ご主人の親御さんは、頼りになる彼女のそばにマンションに転居。忙しくその手伝いに明け暮れていた日々もあった。
 娘さん二人とご主人も含めて劇団にも所属している。

 とにかく忙しそうである。時々顔を見せてくれる時には、乾燥ナツメだの胡桃だのを持参してくれるけれど、それはママ友からの頂き物とのこと。
 中国人や韓国人の友人が多くて、今期の展示会も、自分は他の用ができてしまったので「李さんが代わりに伺います」って。

 なんか、頼もしい!
 彼女のお母さんには見覚えがある。中学時代、生徒会役員で活躍していた人、やっぱりDNAなのかな。


マグリット『困難な航海』

2016-04-20 06:45:57 | 美術ノート

 『困難な航海』
 部屋全体が少し右に傾いて、いかにもこの部屋(船)が荒海を航海しているような印象を受ける。しかし、そうだろうか。波が侵入してくる様子もなく、人を暗示するポールも傾いでいるけれど倒れてはいない、奥に見える雷の鳴る暗い荒海とは隔絶した世界(時空)である。

 この部屋は冥府であり、死者の世界ではないか。
 ドアに開けられた穴(開口)、これは冥府から現世を覗くためにこじ開けた開口部であり、いくつも開けたが遮蔽のカーテン共々ドアそのものを外し現世を見つめる死者の姿は、杞憂のため少し揺らいでいる。テーブルの脚の一本はいかにも人間の足型である。冥府ではあらゆるものが解体されているのだろうか。
 しかし、赤いハトを木製らしき手が抑えている。これは『大家族』のあの鳥(地の付けるところを探しに飛ばされた鳩)の冥府版であって、《こちら(冥府)を大家族にしてはいけない》という示唆だと感じる。

 『困難な航海』をしているのは、現世に生きる人たちであり、それを心配の眼差しで見つめる既に解体を余儀なくされた死者の魂が描かれている。

 『困難な航海』をしているのは、この作品の前に立つわたし達である。


(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)


『城』2292。

2016-04-20 06:24:14 | カフカ覚書

わたしも、ちょうどその場にいたんです。べつに火事というほどのものではなく、ストーブのそばにあった薪がくすぶりだしただけのことなんですが、ガーラターは、心配になって、窓から助けを求めたのです。消防団が出勤しました。そして、火はもう消えていたのですけれど、父はガーラターを運び出さざるをえなかったのです。


☆わたしもその近くにいたのです。なるほど本は乾燥し、小舟は発火しやすく、傍らの先祖は自由に受け止めていました。ガーラター(読む人)は恐怖に叫び声をあげ、(天の食=死の入口)に助けを求めたのです。砲撃に抵抗しましたが、砲撃はすでに消えていたのですが、わたしの祖先はガーラター(読む人)を外で支えなければなりませんでした。