続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

マグリット『会話術』(REVE)

2016-04-05 06:55:01 | 美術ノート

  『会話術』(REVE)
 会話の術、やり方・方法・・・コミュニケーション。個ではなく相手がいるということである。
 社会あるいは世界の中で共通の記号を所有するという意思疎通の道具。この道具は文字に書き表すこともできるが、元来、形を持たないものである。

 会話術と題してREVEという形に石が積み重ねられている。
 石は、在るがままの自然であるが、それを意味のある記号に置換することも可能である。

 つまり、意思をもって伝達する術に、石を借りたわけである。
 人と人の間に介在するのは、言葉(発声)だけではないという証明でもあるが、言葉(文字)という約束は絶対的な条件である。
 ゆえにデーターの集積(学習と記憶)により、会話術というものが成立する。
 REVE、夢の中で為される潜在的な会話も然り、REVEという表象でREVE(夢)をイメージすることも直結である。

 REVEというイメージは、REVEという記号によっても成立する。イメージと記号は必ずしも一致をみないが、『会話術』は、その要約された関係性の中に潜み暗躍するものである。


(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)

 


『銀河鉄道の夜』274。

2016-04-05 06:39:03 | 宮沢賢治

「お父さんやきくよねえさんはまだいろいろお仕事があるのです。けれどももうすぐあとからいらっしゃいます。それよりも、おっかさんはどんなに永く待っていらっしゃったでせう。わたしの大事なタダシはいまどんな歌をうたってゐるだらう、雪の降る朝にみんなと手をつないでぐるぐるにはとこのやぶをまはってあそんでゐるだらうかと考えたりほんたうに待って心配していらっしゃるんですから、早く行っておっかさんにお目にかゝりませうね。」


☆普く詞(ことば)は、二つを営(こしらえている)。
 他意の台(テーマ)を示す化(形、性質を変えて別のものになる)を接(つなぎ)、考えを重ねている。
 主な講(はなし)の他意は、新たな配(割り当て)であり、双(二つ)の講(話)は黙っている。


『城』2279。

2016-04-05 06:28:30 | カフカ覚書

わたしは三年以上も前に一度見たことがありますが、それが最初にして最後でした。それは、七月三日の消防団の祭典のときでした。お城のほうでも、これに参加して、新しい消防ポンプを一台寄付してくださいました。


☆わたしは群衆を追い払うのを見たことがあります。それが禁固と臨終(死)でした。
 それはユダヤ人の圧迫です。終末(死)のほうでも砲撃に抵抗しましたが、それは、未知の先祖の幽霊だったのです。