セレンディピティ ダイアリー

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TROIS VISAGES

2024年01月28日 | グルメ

お互いお誕生日が近いまだ~むさんと、今年もバースデイランチをいっしょに楽しみました。場所は東銀座・歌舞伎座から歩いて5分のフレンチレストラン TROIS VISAGES(トワヴィサージュ)さんです。今年もまだ~むさんが予約してくださいました。

私たちが一番乗りだったので、他のお客様がお見えにならないうちにパチリ。ナチュラルモダンな北欧風のインテリア。ステンレスのお鍋とツールで統一されたオープンキッチン。シルバーグレイのコックコートに身を包んだ若きシェフとスタッフたち。

すべてにシェフのぶれない思想が表れていて、それはお店のホームページからも伝わってきました。清潔な白木のカウンターと、個室がある空間は、お寿司屋さんに通じるものを感じました。(テーブルマットは、まだ~むさんも同じものをお持ちだそうですよ)

ランチのコースは、アフタヌーンティをイメージしたという、お料理2品+デザート4品というユニークな組合せ。3品目のデザートでおしまいと思った後に、次から次と魅力的なデザートが続いたのが、うれしいサプライズでした。

一皿目に使うというカラフルなエディブルフラワーの数々。ビオラやマリーゴールドなど何種類もありますが、冬なので少ないですが、とシェフはおっしゃいます。春夏はこの倍くらい花の種類が増えるそうです。

そして出してくださったのが、こちらのお料理です。チーズを作る過程でできるホエイを使ったムースで、下には旬の蕪と八朔が敷かれています。上にはエディブルフラワーがたっぷり。さわやかな酸味が口当たりよく、愛らしい一品でした。

一見ケークサレのように見えますが、ぱりっとした食感のパンでした。クリーミィなバターとともに。

2皿目はガレット・デ・ロアにインスパイアされたという一品。ガレット・デ・ロアはフランスで、クリスマスが明ける1月6日のエピファニー(公現節)の日に食べるお菓子。アーモンドクリームを詰めた大きなパイ菓子で、

中に小さなフェーブとよばれる小さな陶器のおもちゃ(もともとはそら豆)を入れて作ります。家族そろってガレットを切り分けて食べる時、フェーブに当たった人がその日一日王様になれる、というおみくじ的な要素もあるようです。(参考過去記事

小さめに焼いたパイをまだ~むさんと2人に切り分けてくださいました。オリジナルのアーモンドクリームの代わりにミートパイとなっていて、マデラ酒を使ったソースとにんじんのマッシュが添えられています。

どちらか一人にフェーブの代わりの白花豆が入っているということでしたが、当たったのはまだ~むさん。

オリジナルのガレット・デ・ロアでは、フェーブが当たった人は王冠をあたまに冠りますが、お店ではにんじんで作った小さな王冠まで用意してくださっていました。レンズ豆の台座にのっています。この遊び心が楽しい!

シェフから、7月にはツール・ド・フランスにちなんで、自転車の車輪に見立てたパリブレストを使ったお料理を用意されるとお聞きして、こちらもいただいてみたくなりました。

さて3品目からデザートのコースがはじまります。1皿目のデザートは、八朔の入った白ワインのゼリーの上に極薄メレンゲクッキー、その上に生胡椒をのせた一品です。今見ると、どことなくベイマックスみたい?

食べかけで失礼しますが、ベイマックスの下に八朔のゼリー。清涼感たっぷりの一品でした。

デザート2品目は、アールグレイのスフレの上にしょうがのアイスクリーム、その上にはちみつ、一番上に蜂の巣に見立てた六角形のチュイール。

ふわふわあったかスフレに、アイスが溶けて、あつあつひえひえのコンビネーションを楽しみました。アールグレイ、しょうが、はちみつという意外性のある組合せがよく合う! 繊細なチュイールは、崩すのがもったいないくらい。

3品目のデザートは、フランスの塩味のチーズを使ったクレーム・ブリュレに、パリッとしあげたチュイール、あまおうのソルベ、ハーブ。ハーブはいちごのへたに近いお味のものを選んだということです。

甘塩っぽいクレームブリュレは意外性があって、新鮮な驚きがありました。濃厚なクリームが、まるでグラタンのようでもありました。いちごのさっぱりしたお味がお口直し感覚でおいしくいただきました。

この日はハーブやお花をいろいろいただいたので、食後のお飲み物もハーブティで。

最後の小菓子を用意してくださっているところです。白木のお箱がまるでおせち料理のお重箱みたい。

ワンプレートに並んだ小菓子のなんてかわいらしいこと。カヌレ、カシスのギモーヴ、エスプレッソのミニシュー、きんかんチョコレート、ういろう、チーズクリームを使ったレーズンバターサンド。(右下のだけわからず)

どのお料理も驚きに満ちた唯一無二の一品で、違う季節にまた訪れたい!と思いました。シェフの気さくで穏やかなお人柄の中にも、材料やお料理に対する熱い思いが伝わってきました。

まだ~むさん、すてきなお店を予約してくださってありがとうございました。それからすてきなプレゼントも!(いつもいつもありがとうございます。)鶏さんのマッサージ、早速使っています。^^ また是非ごいっしょさせてくださいね。

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Anti-Hero の朝食

2024年01月21日 | 料理

この日は、テイラー・スウィフトの Anti-Hero にインスパイアされて、以前から作りたいとうずうずしていた朝食を、ようやく実行することができました。

Taylor Swift - Anti-Hero (Official Music Video)

このミュージックビデオの 0:17 くらいに登場します。

歌詞に、Midnights become my afternoons... とありますが、午後というより朝食にぴったりのひとさらですね。

ビデオのように目玉焼きがきれいな円にできなくて、ピエロの顔のようになってしまいました。円いクッキー型を使って焼けばよかったです。

鼻は、ビデオではブロッコリーを使っていますが、私はプチヴェールのオイル蒸しを添えました。プチヴェールは、ケールを掛け合わせて作られた結球しない芽キャベツで、大好きな野菜です。

以前はレストランなどでしか、なかなかお目にかかれなかったように思いますが、最近はスーパーでも比較的手に入りやすくなりました。先日、はしりのプチヴェールを見つけて、思わず手に取ったばかりでした。

目玉焼きはひとり2個では多いので、写真を撮った後はひとつ私のお皿に移して、プチヴェールといっしょにトーストにのせていただきましたが、とろ~りとした黄身が濃厚なソースのようにトーストやプチヴェールにからみ、とってもおいしかったです。

***

4年前に学生をしていた時に入っていた Amazon Student (学生料金で4年間 Amazon Prime の特典が受けられる) の期限がきたのですが、そのまま Amazon Prime には移行せず、家族会員に入ることにしました。

家族会員の場合は、自分のアカウントで Amazon Prime Video が見られないので、今後は Neflix 中心の映画生活となりそうです。

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京都旅行記(2023・秋)宇治 晴耕雨読と平等院

2024年01月19日 | +京都

京都旅行記(2023・秋)の続きです。これまでの記事はこちら。

1.京都旅行記(2023・秋)京町家ランチと、圓通寺の庭園
2.京都旅行記(2023・秋)先斗町寿司よし乃
3.京都旅行記(2023・秋)ブーランジェリー 進々堂の朝食

2日目は、進々堂さんでボリュームたっぷりの朝食を楽しんでから、ホテルをチェックアウトし、京阪電車とJR奈良線を乗り継いで、宇治に向かいました。というのも、息子が宇治にどうしても食べて欲しい担々麺のお店があるというので。

担々麺が、旅行のメインイベントというのも変ですが、息子はこの日のためにわざわざ予約を入れてスタンバイ。ついでに平等院に行ったことがないという夫のために、あわせて平等院に行くことになりました。

JR宇治駅の前には、茶壷の形の郵便ポストがお出迎え。宇治といえば平等院、そしてお茶どころ。駅から平等院に行く参道に伊藤久右衛門、中村藤吉、福寿園をはじめ、歴史を感じるお茶の名店が軒を連ねています。

こちらは中村藤吉本店です。中庭には黒松の巨木、ショップは伝統とモダンがセンスよく融合した、とてもすてきなお店でした。なんといってもお茶屋さんの、お茶を焙煎する香りが大好きなんです。

子どもの頃、近くのお茶屋さんの前を通る度に、いい匂いだなーとくんくんしたことを思い出しました。参道にある別のお茶屋さんで、まとめておみやげを買い求めました。

平等院の横を流れる宇治川です。これは屋形船でしょうか。風情がありますね。この日はイベントで舟のレースが開催されていましたよ。

柔らかなグラデーションの紅葉がとてもきれいでした。

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この後、20分くらい歩いて、息子のお勧めのまぜそば屋さん、晴耕雨読 さんにお昼を食べに行きました。

お店のホームページを見ると、意識高い系という感じですが、見た目はどこにもありそうな、こじんまりとしたラーメン屋さん(失礼)で、ご年配のご夫婦が2人で切り盛りしています。私は看板メニューの汁なし担々麺をいただきました。

フェットチーネ風の平打ち麺に、花椒(ホアジャオ)のよく効いた肉そぼろと、ナッツ、たまねぎなどの野菜がのっていて、びりりと痺れるような辛さが刺激的。香ばしいナッツがまろやかさを添えて、とてもおいしかったです。

ただ、量が私には多すぎて、がんばったのですが、3分の1ほど残してしまいました。汁なし担々麺は好きなのですが、残さず食べたことがありません。小盛りがあったらうれしいのですが、申し訳なく思いました。

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この後再びもどって、今度は平等院に入りました。

この頃には雨がポツポツきて、あいにくの空模様でしたが、鳳凰堂の美しさは変わりません。平等院については、以前記事にしているので、今回は説明は省きます。

【過去記事】宇治 平等院 (2018-05-15)

今回もミュージアム鳳翔館に入りましたが、雲中供養菩薩像はやっぱりかわいいなーと思わず顔がほころびました。こちらで今回の旅行記はおしまいです。長々とおつきあいくださり、ありがとうございました。

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京都旅行記(2023・秋)ブーランジェリー 進々堂の朝食

2024年01月13日 | +京都

京都旅行記(2023・秋)の続きです。これまでの記事はこちら。

1.京都旅行記(2023・秋)京町家ランチと、圓通寺の庭園
2.京都旅行記(2023・秋)先斗町寿司よし乃

京都の街は、喫茶店や珈琲店など、おいしい朝食がいただけるお店が多く、いつも楽しみにしています。今回は宿泊したホテルの1階にある、進々堂 三条河原町店で朝食をいただくことにしました。

進々堂さんは、1913年創業の京都の老舗ベーカリー。京都に13店舗ありますが、京都以外に進出していないこともあって、これまで知らず、入る機会を逸していました。

三条河原町店はベーカリーレストランとなっていて、朝食からランチまで、店内でパンとお食事が楽しめます。(東京で言えば、神戸屋キッチンに近い業態かな?と思います。)

ガイドブックなどでも紹介されているのか、国内外を問わずお客様が多く、順番待ちとなっていましたが、15分くらい待って店内に案内していただきました。朝食メニューは種類が豊富で、いつもならさんざん迷うところですが、御多分に洩れず、今回も迷いました。^^

フライドエッグセットです。ワンプレートに半熟の目玉焼き、ベーコン、サラダ、5種類から選ぶパンのトースト、そしてコーヒーがつきます。ザ・定番な朝食メニューですね。

こちらのお店の朝食セットにはすべて飲み物がつき、コーヒーでしたらお代わり自由です。

私はトーストサンドと迷いつつ、こちらのフレンチトーストヨーグルト添えセットにしました。これが大正解。これまで食べたフレンチトーストの中で一番、というくらいおいしかったです。バゲットの切り方も細長くておしゃれですね。

オニオングラタンスープの好きな息子は、スープブレックファストセット/オニオングラタンスープにしました。こちらはブレッドサービスといって、食べ放題のパンがつきます。

店員さんが店内を回っていて、お好みの焼きたてパンを次々サーヴしてくれます。回ってくる度に違うパンがあるので、少しずつ分けて選ぶのがよいみたいです。パン好きにはたまらない魅力的なお店でした。

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京都旅行記(2023・秋)先斗町寿司よし乃

2024年01月12日 | +京都

間が開いてしまいましたが、京都旅行記(2023・秋)の続きです。前回の記事はこちら。

1.京都旅行記(2023・秋)京町家ランチと、圓通寺の庭園

今回宿泊したのは、ロイヤルパークホテル 京都三条です。前回宿泊したロイヤルパークホテル京都四条が満室だったのでこちらにしたのですが、これが正解でした。このエリアは四条よりも飲食店が多く、先斗町も歩いてすぐです。

ロイヤルパークホテルはリーズナブルながら、シンプルでシックなお部屋が心地よく、お部屋の浴槽が大きいのが私にはうれしいです。(大浴場よりお部屋のお風呂の方が落ち着くので) 家で愛用している入浴剤を持参して、自宅と同じようにくつろげました。

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さて夕食は、お寿司が食べたいという息子の希望で、ホテルから近い 先斗町寿司よし乃 さんを訪れました。


いかにも京都らしい風情のあるお店ですが、お寿司屋さんとしては比較的リーズナブルと思います。予約をしていなかったのですが、早い時間だったのでテーブル席が1卓だけ空いていてラッキーでした。

奈良のお酒 三諸杉 (みむろすぎ) をいただきました。すっきりとした口当たりでおいしかったです。奈良県三輪のお酒で、三輪山や大神神社とも深いつながりがあると知り、親しみを覚えました。

【過去記事】小説「奔馬」の舞台 三輪山へ (2018-11-04)

付き出しはたぶん、たこの酢味噌和えかな? さっぱりとおいしい。

鰻の白焼きをいただきました。鰻の白焼きはいつか食べたいと思っていましたが、鰻屋さんに入るとやっぱり蒲焼が食べたくて、白焼きをいただく機会がありませんでした。

めずらしくお寿司屋さんのメニューにあったので、夫がせっかくだから食べてみたら?とたのんでくれました。関西風のパリッとした焼き方でしたが、淡泊なお味でおいしかった。最近、食の好みが醤油味から塩味に変わりつつあります。

このあと、西京焼き (写真を撮り忘れ)、そしておまかせでお寿司をいただきました。

炙った甘鯛と、太刀魚。これが一番気に入りました。

鳥貝としめ鯖。

おまかせといっても、それほどめずらしいネタはなかったけれど、全体的に小ぶりで、ごはんが少なめなのが私好みでした。

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時の面影 / マエストロ:その音楽と愛と

2024年01月07日 | 映画

Netflixオリジナル。キャリー・マリガン主演の2作品です。


時の面影 (The Dig) 2021

キャリー・マリガン、レイフ・ファインズ主演。どちらも大好きな俳優さんであり、Netflexの予告映像に傑作の予感がして楽しみにしていました。考古学の話なので、レイフ・ファインズがインディアナ・ジョーンズばりの活躍を見せるのかと思いきや

実話をもとにした、堅実な作りの作品でした。一瞬、雇い主であるエディス (キャリー) と、発掘家バジル (ファインズ) のロマンスを期待した自分が恥ずかしくなる、大人の良識を備えた佳作でもありました。

リリー・ジェームズ演じる研究者の、ひそかなロマンスもありますが、これは映画用のフィクションかもしれません。当時の女性の立場と地位がさりげなく描かれていて、映画の中のスパイスとなっていました。

時は第2次世界大戦直前のイギリス・サフォーク州。未亡人エディスは、所有する広大な敷地サットン・フーにある墳丘墓を発掘するため、経験豊富な発掘家バジルを雇います。ロンドンの考古学者たちは、学位のないバジルを疎み、彼をこの発掘調査から外そうとしますが

バジルは予想されていたよりはるかに古い時代の遺跡であることを推定し、それを発見するのです。エディスはバジルの偉業を称えますが、長らく彼の名が世に知られることはなく、最近になってようやく彼の業績が認められた、ということです。

経験と努力に裏打ちされた豊富な知識がありながら、それをひけらかすことなく黙々と任務に徹するバジル。そのバジルに発掘家としての実力を認め、全幅の信頼を寄せるエディス。立場を超えた2人の、家族も交えての温かい交流が心に残りました。


マエストロ:その音楽と愛と (Maestro) 2023

音楽を題材にした作品が好きなので、楽しみにしていた作品です。監督・脚本・製作・主演は「アリー」(A Star Is Born) のブラッドリー・クーパー。製作には、スコセッシとスピルバーグも名を連ねています。

本作は20世紀を代表する作曲家で指揮者であるレナード・バーンスタインの半生を、妻で女優のフェリシアとの夫婦愛を軸に据えて描いた伝記ドラマです。作曲家としてのバーンスタインといえば、まず「ウエストサイド物語」が頭に浮かびますが

私の中ではどちらかというと指揮者としての活躍が記憶に残っています。(時々同じユダヤ系のバレンボイムとごっちゃになりますが) とはいえ、彼のプライベートな面についてはほとんど知らなかったので、本作のエピソードはどれも興味深かったです。

冒頭からブラッドリーの、バーンスタインに似せた老けメイクの完成度に圧倒されましたが (メイク担当はオスカー常連のカズ・ヒロさん)、その他にも会話や美術、映像など、細部にわたってブラッドリーの美意識と作り込みのすごさがびしびし感じられ

これは本気でオスカーを狙いに来ているな、というのが少々鼻についてしまったのですが^^; それを抜きにしても、すごい作品を見たという満足感がありました。華やかなクラシック音楽の世界、バーンスタイン夫妻のゴージャスな生活も見応えがあって楽しかった。

音楽のシーンでは、壮麗なカテドラルで演奏されるマーラーの2番、タングルウッドで若手を指導している場面が心に残りました。タングルウッドはボストン交響楽団が毎年夏に演奏する野外ホールで、私もかつて毎年訪れるのを楽しみにしていました。

ブラッドリーの演技もすごかったですが、妻フェリシアを演じるキャリー・マリガンもとてもよかったです。「17歳の肖像」(An Education) の頃から愛らしくて大好きな女優さんでしたが、今回は役柄そのものの、大女優の貫禄に圧倒されました。

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暗殺者のパスタ

2024年01月05日 | 料理

お正月休みに息子のリクエストで「暗殺者のパスタ」を作りました。1年くらい前?にネットで話題になったお料理だそうです。

イタリア人シェフのマクリ・マルコさんが考案したお料理で、乾麺のスパゲティをそのままゆでずにフライパンに入れて焼き付け、トマトピューレと、トマトペーストを水で薄めて作ったスープを少しずつ加えて煮込んで作るのだそうです。

それを聞いて、リゾットの作り方に似ていると思いました。なるほど、おいしそうです。かといって、このためにわざわざトマトピューレとトマトペーストを買う気にはなれなかったので、こちらのトマト缶を使うレシピで作ってみました。

簡単においしくできて感激! 乾麺をゆでずにそのまま加えるので、パスタからでんぷん質が出て、いつもと比べて濃厚で、ボリュームたっぷりのパスタになりました。

トマトのうまみと、パスタの焦げ目が作るコクで、深みのあるソースに仕上がりました。パスタの柔らかさもちょうどよかったです。超おすすめではありませんが、気が向いたらまた作ってみようと思います。

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他にも息子のリクエストで、最近バズっているという「ゆで時間が半分で、つるつるに仕上がるおそば」も作りました。参考にしたのはこちらのレシピ。乾麺を15分水につけてから、規定時間の半分でゆでるというものですが

正直こちらはいつもとの違いがわからなかった。水につける時間と手間がかかるので、かえって面倒でもありました。こちらはリピートしないと思います。^^;

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最後に gooブログについて。(ユーザでない方には失礼いたします。)12月20日頃から、HTMLエディタが使えなくなりました。しかたがないので、TEXTエディタにHTMLタグを埋め込んで書いていますが、これがやたら面倒で時間がかかります。

この仕様変更について、どこかでお知らせがあったでしょうか。ひょっとして私だけのバグかしら?

 
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HAIBARA Art & Design 和紙がおりなす日本の美

2024年01月04日 | アート

年末に、三鷹市美術ギャラリーで開催されている「HAIBARA Art & Design 和紙がおりなす日本の美」展に行ってまいりました。

はいばら(榛原)さんは文化三年(1806年)日本橋に創業した和紙の老舗です。私ははいばらさんの千代紙やレターセットが大好きで、長く愛用してきました。

【過去記事】はいばらさんでお買い物 (2010-04-19)

この頃は永代通りにお店がありましたが、その後再開発でお店が入っていたビルが建替えとなり、今は中央通りに、漆黒の超モダンなファサードの店舗を構えていらっしゃいます。

本展では主に、明治から昭和初期にかけて榛原さんと交流があった、河鍋暁斎、川端玉章、竹久夢二などの美術家たちが手がけた華麗な千代紙や、美しい絵柄の封筒や便箋などの作品の数々が紹介されていました。

ポスターにある千代紙の柄は、河鍋暁斎の「長陽」。私もこの柄の蛇腹便箋のレターセットを愛用しています。

仕事で外国の方に御礼を差し上げる際には、いつもこの封筒を使っています。便箋は蛇腹折りになっていて、巻紙のように手紙の長さにあわせて切って使えるのがユニークです。

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本展では、華やかで愛らしい多色刷りの千代紙の数々に目を奪われました。

河鍋暁斎「牡丹」

川端玉章「貝合わせ」

八重菊

美しい絵短冊や絵封筒、お正月らしいぽち袋には楽しい絵柄もありました。

長野草風「絵短冊(十二ヶ月絵短冊・部分)」

絵封筒(洋風絵封筒)

一足早く、お正月気分を満喫しました。

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能登の思い出

2024年01月03日 | 日々のこと

この度の大地震で被災された方々にお見舞い申し上げます。

今の私たちにできることは限られていますが、SNSを見ながら、祈ることで、そして被災地の方々が少し元気になられたら、現地を旅行することで復興のお手伝いができるかもしれない、と思い立ちました。

2016年7月、能登を旅行した時の記事の一部を再掲することで、お見舞いのことばに代えたいと思います。拙い記事ですが、能登の魅力が少しでもお伝えできれば幸いです。

金沢能登(3) 見附島 ~ 禄剛埼 ~ 白米千枚田 ~ 輪島
金沢能登(4) 輪島の朝市 ~ ヤセの断崖 ~ 8番らーめん

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和倉温泉から橋を渡り、能登島を経由して、能登半島の先へと進みました。海岸沿いの道路を走っていると、入り江の美しい集落に心を奪われました。

能登に点在する集落は、どの家も黒い屋根瓦と木の板壁に統一されていて、とても美しいのです。観光地でもなんでもない風景に感動して、外人さんみたいにあちこちで写真を撮ってしまいました。^^ あとから能登瓦、アテ(能登ひば)を使った、この地方の伝統的な家の造りだということを知りました。

能登半島を東へ東へ... 1時間ほど走って、珠洲(すず)市にある見附島(みつけじま)を訪れました。空海(弘法大師)が布教のために佐渡から能登に渡ってきた時に、最初に”目に附いた”のが名まえの由来だそうで、その形から ”軍艦島” ともよばれています。

写真ではうまく伝えられませんが、駐車場から木立の中を歩いて突然視界が開け、この島が目の前に現れた時のインパクトは強烈でした。白い岩肌の美しさが印象的ですが、ここ珠洲の特産品、七輪の材料である珪藻土(けいそうど)でできているそうです。

さらに走って... ようやく能登半島の最先端、禄剛埼(ろっこうさき)にたどり着きました。

目の前に広がる青い海。禄剛埼はちょうど内浦と外浦の接点にあたり、海からのぼる朝日と、海に沈む夕日をどちらも見ることができるそうです。

輪島に泊まった翌日、ホテルをチェックアウトしてから名物の朝市を訪れました。

日本三大朝市のひとつに数えられ、一千年以上の歴史があるそうです。会場となる商店街には露店がずらりと並び、大にぎわい。あちらこちらで売り子さんたちの元気のいい声が飛び交っています。

やはり海産物のお店が多く、宅配便で送ることもできますが、私は輪島塗のお箸と、布を編んで作ったかわいい草履を室内履き用に買いました。

朝市をひと通り見てまわったら、車に乗って能登半島を西に向かいました。能登の北西部の海岸は能登金剛とよばれ、複雑に入り組んだ海岸線と断崖絶壁、奇岩の風景で知られています。まずは松本清張さんの「ゼロの焦点」の舞台となった”ヤセの断崖”を訪れました。

駐車場から気持ちのよい遊歩道を歩き進むとと、目の前に広大な青い海とゴツゴツとした岸壁の絶景が現れます。「ゼロの焦点」といえば荒々しい波がざっぱ~んと断崖絶壁に打ちつける風景が脳裏に刷り込まれていたので、穏やかな海の風景に拍子抜けしながらも、その美しさに息をのみました。

ヤセの断崖からさらに遊歩道を歩き進むと、”義経の舟隠し”という場所があります。源頼朝の追手から逃れて奥州へと向かう義経と弁慶が、ここに48隻の舟を隠したといわれています。間口5m、奥行き100mの細長い断崖絶壁は迫力満点。足がすくみました。

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個人的には紺碧の日本海、黒い屋根瓦の美しい集落が特に心に残っています。この風景が変わらぬまま、一日も早くもどってくることを祈っています。

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新年を迎えて 2024 @千羽鶴

2024年01月02日 | グルメ

おだやかに晴れた元日、昨年と同じくホテルニューオータニで家族の集まりがありました。食事のあと、早めに帰って家でくつろいでいたところ、突然飛び込んできたニュースにのどかなお正月の気分が吹き飛びました。

一夜明け、少しずつ明らかになる現地の状況に衝撃を受け、心を痛めています。この度の地震で被災された方々のご無事をお祈りするとともに、一日も早く日常がもどりますことを心よりお祈り申し上げます。

メインロビーの大掛かりな生け花。

昨年のお正月と同じお部屋でした。床の間のすばらしいアレンジメント。

室内にモダンな坪庭が設えられています。

愛らしいテーブルフラワー。全員揃ったところで、めいめい好きな飲み物をお願いして、お食事がスタートしました。私は昨年と同じくノンアルコールのスパークリングワインをいただきました。

<先付け>ふぐ唐揚げと山菜天 烏賊鮟肝和え 甘鯛雲丹味噌煮 銀杏松葉 菜花辛子漬け 唐墨大根 焼茄子鴨生ハム巻

それぞれに趣向を凝らした、目に美しい、ひと口サイズのお料理たち。どれも印象的なおいしさでした。私は特に、小さなふぐの唐揚げと、さっぱりとした唐墨大根が気に入りました。

<お造り>炙りふぐ薄造り ポン酢 鮪 勘八昆布〆 浅葱 山葵 生野菜

炙りふぐはカルパッチョ仕立てで、ポン酢をつけていただきました。ふぐのこのような食べ方は初めてで、新鮮な感動がありました。

<中皿>揚げ京芋饅頭 柚子胡椒仕立て ずわい蟹 蒸し鮑 半兵衛麩

薄くスライスした蒸し鮑と生麩の入った京芋の揚げ饅頭は、もっちりとしてボリュームがありました。上にずわい蟹をのせてあんをかけた温かいお椀です。

<進肴>黒毛和牛フィレステーキ ポン酢添え 旬野菜

青磁の器が好きな私は、このお皿がとても気に入りました。柔らかいフィレステーキは、別添えのポン酢につけてさっぱりといただきました。

<食事>焼ふぐ白子とふぐ雑炊 揚げ米 浅葱京人参 ポン酢 香の物

ふぐを使った雑炊は、お祝いにふさわしい華やかでかわいらしい一品でした。

<水菓子>メロン あまおう苺 ほうじ茶アイスクリーム

メロンも苺も甘くてびっくり。ほうじ茶アイスは柔らかく、さっぱりといただきました。

この日の食事は、季節のふぐをさまざまな調理法でいただき、なんとも贅沢でした。全体的にポン酢でいただくお料理が多かった気がしますが、さっぱり味の好きな私にはおいしくいただきました。

ホテルは年末年始をすごくファミリーでにぎわっていました。日本庭園には振袖姿の若い女性のグループが、和気藹々と楽しそうで、微笑ましかったです。

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