観世流 謡と舞の手引
斎藤太郎著 檜書店刊
初心者には納得の内容です。
よく初心者は、
「こんなに難しいものが五級だ。」とか
「こんな易しいものが二級だ。」とか言って
等級別を疑うような言葉を弄するが、
等級は節の難易ばかりではないのである。
初心者が、関心を持つのは節の上げ下げばかりであるが、
実際の難易というのは、位のとり方、後シテの謡出しの出方、
舞ごとの難易にも関係が大きいので、節の上げ下げだけでは
級は決められない。
能楽の型は、万事様式化されている。
一つ一つの型が皆様式化されて美しく考案され、
生地そのままの写生ではない。
人間が一度人形となり、改めて人形として動作するのである。
あまりにも納得の内容なので長く引用してしまった。
謡の仕舞も上手になりたい!