仏典を読む 死から始まる仏教史
末木文美士著 KADOKAWA刊
オミクロン株で外出困難のため久方ぶりの読書です。
「遊行教」から「「妙貞問答」まで十三の仏典を
論じています。
常識となっていた新仏教中心論が大きく転換したのは
1975年黒田俊雄によって提唱された顕密体制論による。
顕密体制論では、従来旧仏教と呼ばれていたものを顕密仏教と呼ぶ。
真言宗や天台宗に代表される顕密仏教は、
中世に至っても仏教界の主流であり続けた。
中世仏教の主流と考えられていた
新仏教(浄土真宗、曹洞宗、日蓮宗)は、
このような顕密仏教の異端派に過ぎない。
キリスト教ではよく目にする「異端派」という概念が
日本の仏教界でも論じられていたとは・・・
全く知りませんでした。