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アーロと少年

2016-03-14 | 映画
隕石がぶつからず、恐竜が絶滅を回避して数百万年が過ぎた頃。
氷河期の到来を「トウモロコシの栽培」で乗り切るアパトサウルスのヘンリーとイダの夫婦。
そこに産まれた3匹のこどもたち。
最初に生まれた聡明なリビー、腕白で元気なバック。
そして小さな体で生まれ、怖がりのアーロ。
己の巨体を使って畑を開墾し、鶏?を育て、
収穫を石積みの保管庫に入れることで盗難を防ぐという暮らし。

作物泥棒の見張りを恐怖心から失敗し、嵐の中父とともに泥棒を追うアーロ。
落雷、濁流、そして父は・・・。
父を喪ったアーロの前に現れたのは、あの時の作物泥棒・・・「人間」の子どもでした。
追いかけるうちに川に落ち、流されたアーロ。
はたして彼は、我が家へと戻ることができるのでしょうか・・・。


ピクサー最新作である今作は、恐竜が恐竜の姿のまま「進化」し、
社会を築き、哺乳類を狩り、使役する世界の物語。
「言葉」を話すのは恐竜たちだけで、哺乳類たちは「吼え声」だけ。
そして絆で結ばれ、小さいからだで「飼い主」を襲う危機に立ち向かう少年・スポットは
まさに勇敢な子犬の姿に思えます。
つまり今作は、「人間と犬」との物語をそのまま「恐竜とヒト」に置き換え、
旅の中でのさまざまな出会いと成長、そして絆を描く物語となっております。

ストーリー的には少年の成長物語・・・
様々な出会いで恐怖を乗り越え、乗りこなし、前に進むことを学んでいく、というものであり
そこには擬人化ならぬ擬恐竜化されているという以外の、ひねりというものは何もありません。
それゆえに、ピクサー作品にしては少し食い足りない、という側面は確かにあります。
(ピクサー作品が年2本になったことも関係したのでしょうか・・・?)

しかし、「王道」ならではの良さ、というものにあふれた作品であることは確かですし
(ティラノサウルスのあたりとか、本当に王道展開ですよね)
春に新たな社会や学年に旅立っていく子どもたちに見て欲しい作品でもあります。

そして昨今のピクサーは技術力が上がりすぎて「ここがすごい!」というのが
ぱっと見てもわからないようになってしまっているのですが、
自然、というものの描写力にとんでもないほどの力が注がれていることを
エンドクレジットでは実感いたしました。

同時上映短編の「ボクのスーパーヒーロー」も、TVのスーパーヒーローに夢中な息子と
ヒンドゥーの神を崇める父との関係から、「神話」と「ヒーロー」の関係性と
自国文化を咀嚼し、受け入れていくプロセスの作品として興味深く見られましたし
「女神転生」シリーズ好きにとってもたまらない作品でございました。

アメリカでは昨年の「インサイド・ヘッド」との年2本公開でしたが
日本では7月の「ファインディング・ドリー」との年2本公開に。
ディズニー・アニメーション側もこちらも期待の作品である「ズートピア」が4月公開。
そしてディズニー映画としては「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」に
アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」、「スター・ウォーズ:ローグ・ワン」、
「Dr.ストレンジ」と期待作山盛りの2016年。
今年はディズニーに、かなり映画館に足を運ばされることになりそうです。


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