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★★★★☆
未読の文庫本がなくなってしまったので再読。
江國香織が女性視点、辻仁成が男性視点で描いたラブストーリー。
映画化もされましたね。
映画版の竹野内豊は鼻血が出そうにすてきだったのだけれど、
辻仁成(※)の描く順正が好きじゃないのもあって、
物語としては特別感銘を受けることはなかった。
映画だとダイジェスト的にまとめられ、映像の力もあって
単純に「すてき……
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(竹野内豊をすてきだと思っただけかもしれない
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そんなこんなでストーリーはさておき、
文章として見たときに、『ウエハースの椅子』についで
この本の表現は好き。
言葉が喚起する色彩とかイメージを含めて、すごいセンス。
無駄なディテールについて指摘されるけれども、
表現としては無駄がなく、行間を読ませる種類の文章だと思う。
(※)
一時期は、彼の文章や映像からにじみ出る、
「俺ってかっこいいぜ! 才能あるぜ! 女にモテるぜ!」
という感じをおもしろく見ていたこともあったが、
美穂ちゃん(なぜか我が家では昔からちゃん付け)と
まんまと結婚しおおせてからは、腹立たしくて仕方ない。
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