金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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27:エミリー・ブロンテ『嵐が丘〈下〉』

2012-03-13 11:51:37 | 12 本の感想
エミリー・ブロンテ『嵐が丘〈下〉』 (光文社古典新訳文庫)
★★★☆☆

ヒースクリフのもとを逃げ出したイザベラは、
息子の養育を兄エドガーにゆだねたいと考えていたが、
息子はヒースクリフに奪われてしまう。
ヒンドリーの財産を奪い、その息子ヘアトンを作男に貶めた
ヒースクリフは、息子リントンをキャサリンと結婚させ、
エドガーの財産をも奪おうと画策するが……

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ようやく後半を読み終えた。
冗長に感じられて入り込めなかったせいかもしれないのだけど、
後半はやや失速気味?
どいつもこいつも性格が悪くてやかましく、
読むのに体力を消耗した。
娘のキャサリンのほうには、それなりに美点があって
ネリーが守ろうとしたり、ヘアトンが意識したりする
理由も理解できるんだけど、母のキャサリンのほうは
本当に最後まで何がいいのかわからなかったなあ。
邪悪な部分が引き合っていたなら引き合っていたで、
それ相応に説得力を持たせられそうな気もするんだけど、
ヒースクリフが異常な執念で死後の世界まで
追いかけようとしていた気持ちは最期まで理解できず。
なので、復讐の物語だとは思えても、
「愛」憎劇だとは認識できなかった。

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