金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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100:芥川龍之介 『蜘蛛の糸・杜子春』

2007-08-12 14:48:43 | 07 本の感想
芥川龍之介『蜘蛛の糸・杜子春』(新潮文庫)
★★★★☆

【収録作品】
蜘蛛の糸/犬と笛/蜜柑/魔術/杜子春/アグニの神/トロッコ/
仙人/猿蟹合戦/白

仕事のため購入。
「きちっと」という言葉がふさわしいような、端正な短編の数々。
これも子供向けの話が多かった。

「トロッコ」は少年時代を描きながらも、大人向け。
「子どもの頃に読んだ本では、最後の段落がカットされていた」
という話を聞いたことがあるけれど、たしかに最後の段落、
子どもには意味がわからないだろうなあ~。
しかしこの最後の段落こそが、この作品の主題なのです。
生活を背負った大人だからこそ感じられるリアリティ。

「犬と笛」「魔術」「アグニの神」「仙人」「猿蟹合戦」は初読でした。
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