セミよ。

2006-08-27 10:14:00 | つれづれ
自宅から、駅にむかうあいだに、
蝉の屍骸をよく見かける時期になった。

もう夏も終わりか、夜には、虫の音が聞こえる。

蝉の屍骸は、うつむいたもの、腹を出し仰向けになったもの、
ぺちゃんこになって、せんべいみたいに地面にへばりついているもの。
やっと地上に出てきた蝉たち。

去年の夏の夕暮れ、
駅のホームで電車を待っていた、
まもなく電車がやってきた、
すると、一匹の蝉が、いきなりその電車に飛び込んだ、
蝉はパーンとホームに弾き飛ばされた。
入射角と反射角。
近づくと、もううごかない。

7年という年月を暗い地中で過ごし、
7日間、一週間しか夏の日を生きないといわれる蝉には、
寓話が生まれる。

「いのち短し、恋せよ乙女」
そう、蝉の恋。
おおきな声でなくがよい。

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