PLANET LULU GALAXY!

ルルの日記

声のない日々は恋のサイケデリックに彩られていた。ー小説家・鈴木いづみー

2006-11-18 03:20:05 | 
先日、新しくリンクを貼らせていただいた、本格的なお料理&こだわり派インテリア&ファッションフォト&デザインセンスetc.etc.がとても素敵なサイト、“strawberry and blue dissolve”のmiuraさまとコメント欄でお話をさせていただきましたが・・・。(miuraさま、意味のない長話を一方的に長々とスミマセンでした。。m(__)m)
・・以前、描いたはずの鈴木いづみの肖像画(らしきもの)を捨ててしまったかもしれないことに気付く・・。
鈴木いづみさんの絵は、たしか二枚書いたのだけど、自作の詩を絵の中に一緒に描いたひどく昭和を感じさせる寺山修司の「田園に死す」(よく言えば)のようなイメージの絵の方はそういえば捨ててしまったような気がする。。
思えばあんな激しい感じの絵は20代でしか描けなかったような気がするのに、捨ててしまうとは。。(T_T)
あとはマリアンヌ・フェイスフルとハンス・ベルメールとアインシュタイン(自分のお気に入りの人物ばかり描いている・・。)もそういえば捨ててしまったみたい。。
でも少し落ち着いた感じのもう一つの鈴木いづみ肖像画はたぶん実家の方でとってあると思うので、miuraさま、どうかお待ちくださーい


以前、動物園のことで喧嘩をして(?)実家に帰った時に、鈴木いづみさんの本をご紹介したいとお話ししていたのだけど、またダンナさんのうちに帰って来たりいろいろバタバタしてて今まで叶わなかったので、今日、私が持っていた鈴木いづみ本をご紹介しマス~


鈴木いづみは、夫・阿部薫が29歳でプロバリン98錠をあおり、亡くなってしまったその7年後、36歳の時に娘と一緒に寝ていた2段ベッドにパンティストッキングをかけて首を吊って自らその生涯を閉じてしまう。

「鈴木いづみ 1949‐1986」
鈴木いづみ 1949‐1986

文遊社

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この本は彼女を偲んだ多くの有名人の言葉で生前の彼女の輪郭が綴られていくオーラルバイオグラフィー。

中には彼女が愛してやまなかったGSグループ、ゴールデンカップスのメンバー、ルイズルイス加部氏(後にCHAR氏と共にピンククラウドを結成。)の追悼文も載っている。
いづみさんは明らかに“70年代のヒト”だったと思うけど、この本にも追悼文を寄せている仲の良かった年下の男友達(というか、彼女が“ホの字”だった男の子たちというのか・・。)、近田春夫氏や田口トモロヲ氏らが次世代である80年代文化のオピニオンリーダーになっていったというのが、鈴木いづみさんの先見の明、男の人を見出すセンスを表していると思う。
作家仲間栗本薫氏(著作によって中島梓と名乗るときもある。)との交流では、「私の夫は薫。私の娘はあずさ。だから私はあなたに対してただならぬ繋がりを感じるのよね。」(私の意訳ですが・・。)と栗本氏に話したといいます。
尊敬する先輩作家の元に、とれかかった付けまつ毛、夫と喧嘩して折れた前歯をそのままに(でもめちゃくちゃ着飾ってる。60年代のあの感じです。彼女のこの着飾りようを、“バロック的”“キャンプ精神”と例えた人が居ました。)「話をしたい」と押し掛けたり。
この先輩作家(五木寛之氏。私は「大河の一滴」しか読んだことがない・・。)が彼女のことをすごく冷静に観察している部分も彼女の内面の熱さとのコントラストで、余計に彼女の行動が痛々しく、リアルに、刹那的に響いてくる。


そして、私が唯一持っていた彼女の作品集。

「声のない日々」
声のない日々―鈴木いづみ短編集

文遊社

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『文学界』の新人賞をとった表題作「声のない日々」の他、彼女が大好きだったGSグループ、ゴールデンカップスのメンバーをモデルにした人物が出てくる、SF作品「恋のサイケデリック」も入っている。女性作家で初めての音楽系メタフィクション(←よく解らないでこの言葉使ってるケド・笑)小説なのではないかしら??

私自身、20代前半から後半にかけて、ひどく荒れていて、アルコールに溺れた日々が続いていたので、実は内容的なことはあまり覚えていなかったりします。。
焦燥感に駆られていて、ゆっくり小説を読む心境にはなれなかった・・。
相変わらず、私と同じ性である、女性の生き方にはすごく興味を持ったり、シンパシーを感じたりしてましたが・・。だから(主に女性有名人の)伝記本はよく読んだのですけどね・・。
20代後半では、小説よりもダイレクトに生き方の参考&知恵になるような、エッセイ的なものを多く読みました。それは鈴木いづみ氏の・・ではないのですが・・。
原田宗典氏の、“どうしても困ったことが起きてしまう日常をどう生きるか”的エッセイに夢中になりました・・。(「吾輩ハ苦手デアル」とか・・。)
その時のことは、私の昔書いた記事、「お気に入りのジャズ」に記してあります・・。
miuraさま、鈴木いづみさんのエッセイも探して読んでみますね~!!


そういえば、広田レオナが鈴木いづみ役、町田康が阿部薫役の映画「エンドレス・ワルツ」もまだ観ていないけど、観たいなぁ・・。(画像なかったけど、これが2人を描いた映画です。↓)

エンドレス・ワルツ

徳間ジャパンコミュニケーションズ

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P.S.上記の文章は昨日書いたのですが、アップは今日になってしまいました・・。
いろいろアイデアが浮びすぎて、収拾がつかなくなっている感じ・・
22歳の時に書いたとてつもなく情念深い詩なんかもアップしようかと打ち込んだりしましたが、う~~ん。。う~~ん。。これはさすがにドン引きだろうなぁ。。とまたも二の足を踏んでます。。


11/19追記:妙なTBが付いたけど、いづみさんもモデルだったから(ヌード・・だけど・・。)そのままにしておこうかな。。??
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (miura)
2006-11-19 13:14:21
ルルさん。こんにちは。
なんだか、文中にまでこちらの事を引っ張りだしていただいて恐縮です。ありがとう。でも、忙しいとなかなか更新できないのでスローペースでやっていくことにしました..。
ルルさん、絵を描くのがお好きなのかしら??僕の父親が退職前美術の先生をしていたもので、今も実家は彼の描いたクラシックな油絵がところ狭しと飾られています...(その息子さんはあんまり描かないですけど<笑>)。

>でも少し落ち着いた感じのもう一つの鈴木いづみ肖像画はたぶん実家の方でとってあると思うので、miuraさま、どうかお待ちくださーい

はい~、お待ちしてますよ!

>「鈴木いづみ 1949‐1986」

あっ、これは持ってました。面白かったです。

>エンドレス・ワルツ

これはビデオで観たんだったかな...やっぱりインパクトはありました。良かったです。広田レオナがはまってた気がしました。

>LULUが22歳の時に書いた情念深い詩

いいかんじですね!
そんなに情念深いとは思わなかったですけど、それは具体的または抽象的な対象に対する捉え方の差でしょうか..。性差や個人差??などなど。
でも、さっと一読させてもらっただけですので別の時だとまた印象が変わるかもしれません。


ドライブいいですね~!では!!




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miuraさま、コメントをありがとうございます~!! (ルル)
2006-11-21 22:02:43
お返事が大変遅くなりました~!!m(__)m

実はいつもこんな感じで皆さまをお待たせしているワタシです...

勝手にお名前を出してしまってごめんなさいね~!!

>でも、忙しいとなかなか更新できないのでスローペースでやっていくことにしました..。

お仕事をされてると更新もたいへんですよね・・
ごゆっくりマイペースでなさってくださいね・・!
気長にお待ちしております☆

>ルルさん、絵を描くのがお好きなのかしら??僕の父親が退職前美術の先生をしていたもので、今も実家は彼の描いたクラシックな油絵がところ狭しと飾られています...(その息子さんはあんまり描かないですけど<笑>)。

ピエールカルダンのジャケットの記事で、パイクマンさまとお話しをされてましたよね・・!!
素敵です~!!
miuraさまはその美的センスを受け継がれたのですね・・!!

私は、学生時代美術部で、絵を描くのは好きなのですけど、自信も実力もありません...
でも絵ってその時の心が反映されるので、今描いたらどうなのかなぁ??って好奇心が湧いてきてる頃なので、今度描いてみようと思います・・!!

>エンドレス・ワルツ

あっ!miuraさま、観られたのですね・・!!
私は広田レオナの存在にもけっこうグッときていた人間なので、彼女の鈴木いづみ、見てみたいです☆
あと、町田康は・・。
町蔵時代の彼の詞にかなり影響を受けました..
“コンビニエンスストアーで一人考えた豚肉の賞味期限”ってフレーズが大好きでした~・・

>LULUが22歳の時に書いた情念深い詩

いい感じと言ってくださってありがとうございます・・m(__)m
露骨ですよね..かなり。。
アップするの、恥ずかしかったけど、もう開き直りました~!!

ドライブはお台場の方に行きました!
雨の中浮びあがる東京タワーを見て、すごくシミジミしてしまいました・・!!(今度は中の蝋人形館にゼヒゼヒ行ってみたいデス☆)
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TB飛ばしました (Cottonwoodhill)
2007-05-02 19:35:40
TB飛ばしておきました。情報ありがとうございます。私は本を全く読まない不精者なんですが、機会がれば是非なんらかの形式で手にしてみようと思います。
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Cottonさま、ありがとうございます♪♪ (ルル)
2007-05-02 22:31:06
TBもどうもありがとうございました!!(催促してしまってスミマセン・・

この記事では阿部薫氏のことを詳しく書かなかったのですけど、Cottonさまの阿部薫記事で、少しはこちらの記事にも厚み&深みをいただけたかも・・・

本、「鈴木いづみ 1949‐1986」の方は、オーラルバイオグラフィー・・、鈴木いづみ&阿部薫周辺に居た著名人のインタビュー集なので、音楽、文化、サブカル好きの方だったら、すんなりといけるのではないかと思います~~

エート、近田春夫、田口トモロヲ、ルイズルイス加部・・・(って上の記事に既に書いてしまってますね・・・笑)70~80年代文化の担い手のインタビューが盛りだくさんでございます・・・

小説の方は、かなり強烈な個性・・というのか、少し意味不明?なところがあったり。。。
あ~。。でももう一度読み返してみます・・・。
今読んでみたら、またイメージが変わってるかも・・・
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