温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

ひばの湯ぽぷら

2010年12月06日 | 青森県

2008年に開業したばかりの比較的新しい温泉公衆浴場。ポプラ保育園に隣接しています。同じポプラですから経営者は一緒なんでしょうね。通りに面した敷地入り口には看板が立っていましたが、建物自体には何の表示も無いので、果たしてここが湯屋なのか、そうだとしても営業しているのか、ちょっと不安になっちゃいました。


昼前に訪問したところ無人状態(湯上りで帰るときに店番のおばちゃんが笑顔で登場)。玄関入ったホールに設置されている券売機で入浴券を購入し、傍にある机の上に置かれた所定の箱に券を投入。ホールは休憩スペースも兼ねていますが、誰もおらず、アイスクリームが入った冷蔵庫がジーと音を立てているだけで、ガランとしていました。ちなみにアイスも券売機により自己申告制で購入。お客さんを完全に信用した実に長閑な姿勢です。こちらのお客さんは皆さん正直なんでしょう。

 
名前の通り、浴室は総ヒバ造り。青森県地域は明治以降リンゴが有名になりましたが、それ以前はヒバ材が特産品でして、日本三大美林にも青森ヒバが挙げられているのは皆さんご存知の通りです。室内にもヒバのいい香りが漂っており、木のぬくもりがあちらこちらから伝わってきます。ヒバ財をこんなに贅沢に使っていながら入浴料が200円とは恐れ入ります。今時高級旅館だってこれほどヒバを多用できないんじゃないかしら。

シャワー付き混合栓が6つ、浴槽はメイン槽と寝湯槽のふたつ、そして打たせ湯も設けられています(露天風呂は無い)。


寝湯は一人サイズですが、仰向けになった際の体の曲線に合わせて底が湾曲しており、うまい具合に体にフィットしました(勿論体格によりますが)。打たせ湯は常時流れているものではなく、自分でバルブを開け閉めして利用します。

薄い黄色で透明、ほとんど無味でわずかに臭素臭が感じられる若干熱めのお湯が、ふんだんにオーバーフローして、洗い場いっぱいに流れていきます。つるすべ感も良好。湯面には泡が固まりになって浮かんでおり、湯中でもじっとしていると細かい気泡が肌に付着します(分析表を見る限り、溶けていたガス類ではなく、源泉から湯船へ投入される過程で紛れ込んだ空気だと思いますが)。
お湯の知覚や浴感は近所の長崎温泉に似ているような気がします。


裏手に回ると、地面からパイプ類がたくさん出ていました。源泉施設でしょう。

安くてきれいで使い勝手が良く、お湯が新鮮で木のぬくもりが暖かい、とっても気持ちの良いお風呂でした。



往来ノ下源泉
アルカリ性単純温泉 45.8℃ pH8.75 溶存物質0.538g/kg(成分総計も同数値)

青森県上北郡東北町往来ノ下31-3  地図
0175-62-2945

6:00~21:00 第二水曜定休
200円
ロッカー・ドライヤーあり、シャンプー等は無し

私の好み:★★★

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2 コメント

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Unknown (国民温泉)
2018-06-23 09:04:00
家族が要介護になってしまい、おいそれと遠出できなくなってしまいました。
この旅情を高揚させる素晴らしいブログを見てると自分で行ったかのような気分になれるので、当分ここで擬似体験させてもらいます。あと日帰りで高津区の黒湯巡りでもしてこようかな。
三沢市のソウルフード"からあげ人生"のおばちゃんが温泉好きで、「かっちー(甲地)のぽぷらいち押し」とのことでした。気軽に温泉に行けるような日々が、お互い戻ってくると良いですね!
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Unknown (K-I)
2018-06-24 17:23:55
国民温泉さん、こんにちは。
そうでしたか。なかなか旅に出られなくなってしまったのですね。自由に行動できる時には、そんな自分の恵まれた境遇に気づかず、いざその自由を失って、方々へ旅へ行けたありがたさに気づきました。おっしゃるように、また気軽に温泉へ行ける日々が来るよう私は臥薪嘗胆の気持ちで前向きに頑張ります。
高津区の黒湯めぐりですか。昨年まで私は麻生区に住んでいましたから、比較的容易に行けましたが、いまは離れてしまい、ちょっと遠くなってしまいました。橘中学校近くの「喜楽里」はなかなか良いですね。いままで5〜6回は入っているはずです。宮前区ですが、宮前平の「湯けむりの庄」もまずまずだと思います。
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