温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

モッタ海岸温泉

2010年06月11日 | 北海道


道央から道南にかけての渡島半島一帯は、大自然にひっそりと隠れるように個性的な温泉が点在していて、湯めぐりをするには楽しい地域です。
追分ソーランラインという愛称がつけられている国道229号線沿いで、島牧村と瀬棚の中間ぐらい、茂津多岬の東の海岸に位置しているのがモッタ海岸温泉。

集落からちょっと上がった高台に建てられていますが、国道沿いに看板が立っているのでわかりやすいかと思います。玄関の前では番犬がお出迎え。気に入られなかったのか吠えられてしまいました…。本業は民宿ですが、共同浴場としても愛されているようで、訪問時もお客さんで賑わっていました。


脱衣所(だったかな?)の壁には新聞の切り抜きが張られていて、その紙面ではこの温泉が高レベルのラジウム泉であることを伝えていました。自然放射量の2倍を超えるラジウムが測定され、かの有名な秋田県玉川温泉に匹敵する量なんだとか。ラジウムが発する微量の放射線が健康に益するとされるホルミシス効果というやつでしょうが、私にはどうも眉唾ものに思えてなりません。もっとも信じる者は救われるという言葉もありますから、私のような素人が余計な口出しをしちゃいけないのかもしれませんね。


 
内湯は4~5人程度が入れるサイズ。カランも2箇所で、全体的にこじんまりしています。お湯は透明でやや白濁して見えます。白く細かい湯の花がたくさん浮遊していました。湯口からお湯が掛け流されており、その縁は析出でこってりとコーティングされています。お湯の濁りといい、縁のコテコテの析出といい、濃いお湯っぽいですね。
湯口に置かれたコップで飲泉してみると、塩辛い濃いゆで卵のような味、そしてタマゴ的な硫化水素臭が感じられました(匂いは湯口で特に知覚できました)。近くに火山活動を示すような地理的特徴がないにもかかわらず、はっきりと硫黄を感じることができるのは意外です。しかも掛け流しにできるほどの湯量があるのですから実にありがたい。ラジウム云々はよくわかりませんが、お湯の濃さと硫黄分は本物です。


露天も4~5人サイズ。日本海を一望できます。高台なので見晴らしがいいのです。西の海に面しているので、海原に沈む夕日はさぞかし美しいことでしょう。お客さんも次々に露天風呂へ入ってくるので、小さな湯船は若干窮屈。それだけ人気なんですね。

食塩が濃いだけあって、お湯からあがっても湯冷めせずに体が芯からホカホカ。むしろ汗が引かないほどでした。海岸沿いだからきっと料理も魚介の幸が多くておいしいんでしょうね。今度は宿泊で訪れてみたいところです。


ナトリウム-塩化物泉
53.1℃ pH6.9 130L/min(動力) 成分総計10.12g/kg 

北海道島牧郡島牧村栄浜362-1 地図
0136-74-5336

9:00~21:00
500円
ロッカーやドライヤー類(日帰り客用)はありませんでした

私の好み:★★


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