温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

奥大鰐島田温泉 森林浴交流センターしまだ

2012年09月14日 | 青森県

 
大鰐温泉から川に沿って県道202号線をどんどん南下していった先の島田集落にある集会場「森林浴交流センターしまだ」には地元民向けの温泉共同浴場が設けられていて、地元のみならず外来者でも利用することができるのですが、この温泉名に関して、施設入口では「奥大鰐島田温泉」と表記があるものの、温泉分析表では「奥大鰐温泉」と集落名が略されていたり、地図やコミュニティーバスのバス停では「島田温泉」と今度は奥大鰐が省かれていたり、どうやら統一された名称が定まっていないらしいので、ここでは二つの地名を含んでいる「奥大鰐島田温泉」を採用することにして、以下この温泉に関して取り上げてまいります。
以前こちらのはピンク色の目立った外観だったそうですが、平成13年に完全リニューアルし、いかにも公共施設らしい当たり障りのない建物に生まれ変わって現在に至っています。



玄関に設置されている券売機で料金を支払い、その反対側で口を開けている小さな窓口の中のお皿に券を置いて館内へと入ります。小窓の横には今時珍しいピンクの電話が設置されていました。



玄関では痩せぎすのミッキーがお出迎えです。無地のベージュの内装で統一された館内はまるで診療所のような無機質な雰囲気が漂っており、一体何を以てして「森林浴交流」なんだかちっとも解せませんが、おそらく改築の費用を確保するに当たって、予算計上しやすい名目が必要であり、その理由として森林浴という言葉が担ぎ出されたのではないかしらん(私の邪推ですのであしからず)。


 
温泉風情が全く感じられない老人ホームのようなベージュの引き戸を開けると脱衣室です。改築後早や11年が経っていますが、平素のメンテナンスが良いためか、室内は明るく綺麗です。私の利用時も受付のおばちゃんがこまめに掃除機をかけていました。ただ、浴室入口のガラスの引き戸が、コロが不調ですっごく重かった…。



浴室も明るく清潔な感じに満ち溢れています。お風呂は内湯のみで6人サイズの湯船がひとつです。


 
洗い場は浴室の左右に分かれて配置されており、シャワー付き混合水栓が計7基用意されています。


 
浴槽の角には湯口があるのですが、現在は使われていないらしく、その横で湯面下に向かって口を開けている耐熱塩ビ管から源泉が投入されていました。衛生管理のため塩素系薬剤が使われており、また温度調整のために加水されることもあるようですが、加温や循環は行われておらず、放流式の湯使いとなっています。投入量は結構多く、浴槽の縁からなみなみとオーバーフローしていました。

湯口直下ではかなり熱く、湯船全体の湯加減も結構熱めで、私は加水なしでも入れましたが、高齢者が多いためか受付のおばちゃんが「熱ければ水で薄めてね」と声を掛けており、その声を受けて水道でじゃんじゃん薄めているお爺さんもいました。お湯は無色澄明で、弱いツルスベ浴感が得られます。また、薄い塩味を帯びており、塩素消毒をしているために僅かにその臭いが漂っているものの、気になる程ではありませんでした。

浴槽が源泉投入量に見合ったサイズであるために、お湯の鮮度は常に良好であり、塩素消毒もあまり気になりません。日頃のお手入れが良いためか脱衣室も浴室も綺麗で気持ち良く使えました。何気ない山村にもこうした良質の温泉浴場があるのですから、青森県の温泉資源の豊富さには脱帽するほかありません。


奥大鰐温泉(再分析)
ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 58.4℃ pH7.53 湧出量測定不可(自噴) 溶存物質1.232g/kg 成分総計1.246g/kg
Na+:324.3mg(77.91mval%), Ca++:74.0mg(20.38mval%),
Cl-:456.6mg(71.04mval%), SO4--:155.9mg(17.93mval%),
H2SiO3:86.5mg,

青森県南津軽郡大鰐町島田字ゾベコ沢71-1
0172-47-5095

15:00~20:00
200円
備品類なし

私の好み:★★

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