温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

天ヶ瀬温泉 共同露天風呂 駅前温泉

2013年01月29日 | 大分県
 
鉄道で旅をする者にとって、駅から近いところに温泉入浴施設があるかないかは非常に大きな問題のひとつでありますが、天ヶ瀬温泉では駅の至近に掛け流しの共同露天風呂があるんですから、JRで当地を訪れた私としてはその温泉を利用しないわけにはいきません。
駅前の土産物店の間から伸びる路地を河原へ向かって入っていきます。路地の入口にはちゃんと案内が掲示されているので、初見でも迷わずに済みますね。なお前回取り上げた「古湯」から河原に沿って川下へ歩いていってもOKです。


 
土産物店の軒下を抜けて河岸へ出ますと正面に「駅前温泉」と記されている瓦屋根の小屋が建っていますが、これは湯屋ではありませんので、小屋下に置かれている岩へ直書きされている赤い矢印に従って更にスロープで河原へと下りていきます。


 
駅から徒歩1~2分程度で今回の目的地「駅前温泉」に到着です。天ヶ瀬では最も下流に位置する共同露天風呂であります。当地の他の共同露天風呂と同様に混浴で質素な造りが特徴的ですが、目隠しとなるグリーンのテントが人目に対して大きく張られており、全体的な構造や施設名の銘板なども他に較べてはるかにしっかりとした造りです。観光客が一番訪れやすい立地なので、おもてなしをするためにきちんとお化粧しているのかもしれません。


 
他の共同露天風呂と同じくここも入浴料は100円。柱に括りつけられた料金箱に投入させていただきました。当然ながら各露天とも無人ですし両替できるような場所もあまりありませんから、当地で湯めぐりする場合には予め小銭をたくさん用意しておいた方がいいですね。



ちなみに付近の橋の上から眺めるとこんなロケーションです。


 
地元の方のご尽力により、無人の屋外施設とは思えないほど綺麗に維持されています。またケロリン桶の備え付けも他より多かったり、木の切り株のようなあたたかみのある外観の腰掛けが用意されていたりと、使い勝手も心地も良好です。



壁には寄付者の名札がぶら下がっていました。みなさんの善意によって湯浴みが楽しめるんですね。利用者のひとりとしてこの場を借りて感謝申し上げます。


 
一方で、無人であるがゆえにマナーに反する有象無象が出没するのでしょう、そうした輩に対して牽制するため強めの語気で書かれた注意も目を惹きました。文言を目にするだけで頑固親父に睨まれているような緊張感が全身を走ります。


 
玖珠川の流れに沿った長方形の岩風呂っぽい湯船は、他の共同露天風呂よりも広い容量が確保されており、多人数でも体を伸ばしてノビノビ入れます。その湯船に張られているのは底が霞むほど白濁したぬるめのお湯で、前回まで取り上げてきた無色透明のお風呂とは一線を画しています。お湯の中には「神田湯」ほど多くはないものの真っ白い湯華が浮遊しており、それに混じって少々の黒い湯華も舞っています。また湯面からは明瞭な硫化水素臭が放たれ、硫黄らしい味と重曹的なほろ苦さが感じられました。言わずもがな湯使いは完全放流式。
駅前にもかかわらずこんな開放的な露天風呂があり、しかも硫黄感を有する白濁湯にわずか100円で利用できるのですから、天ヶ瀬は旅人にやさしい温泉地ですね。


 
「駅前温泉」の手前側(上流側)には古めの標柱が立っており、よく見ると「簗瀬共同浴場」と記されていました。これは「駅前温泉」の旧称なのか、もしくはそのような名称の共同浴場が別個に存在していたのか…。


 
「駅前温泉」の対岸にも開放的すぎる露天風呂を発見。



実際に対岸に渡ってみますと、その露天風呂は旅館「清風荘」のお客さん専用「せせらぎの湯」でした。


温泉分析表見当たらず
(含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉)

久大本線天ヶ瀬駅より徒歩約1~2分
大分県日田市天瀬町桜竹 地図
0973-57-2166(日田市観光協会天瀬支部)
日田市観光協会HP

8:00~22:00(22:00以降入浴禁止)
100円
備品類なし

私の好み:★★★

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