※2015年5月27日に内容を加筆・訂正しました。
雪山トンネルの開通によって、台北と宜蘭県との行き来は本当に便利になりましたね。普段は鉄道派の私も、今回の北東部訪問に当たっては、安くて本数が多くて便利なバスを選んでしまいました。
この日は羽田から台北松山空港へ到着後、すぐにMRTを乗り継いで台北駅まで行き、駅に隣接している台北転運站(バスターミナル)4階の葛瑪蘭客運のりば前のカウンターでチケットを購入。礁渓まで104元ですから安いもんです。待合席ではお茶を配るサービスも行われており、ただ安いだけじゃないのが立派です。
1時間もかからず礁渓に到着。冬の宜蘭県はぐずついた天気が続きますね。この日も雨で、しかも長袖を着ないと肌寒くて我慢できないような気温でした。
この日のお宿である「礁渓楓葉館」はバスが止まったところから斜め前すぐ。温泉街のど真ん中、交差点の角という好立地だったので、外観こそかなり地味ですがすぐに見つかりました。こちらは台湾で何軒かのホテルを運営している「城市商旅」チェーンのひとつなんだそうでして、昨年(2011年)開業したばかりのとっても新しいホテルです。でも建物自体は古そうだから、居抜きで買い取った後に大改修でもしたのかしら(勝手な想像ですが)。ちなみにフロントの人は個人差があるものの日本語が大体通じるので安心です。ロビーを含め、館内は全体的にシンプルながら落ち着いて上品にまとまっています。バックパックを背負う一人旅の私にはちょっと不似合いな雰囲気だったかもしれませんが、そんな私でも旅の気分を十分に高揚させてくれるムードが保たれていました。
当地には安宿がたくさんあるので、バックパッカーな私がわざわざ日本から予約してまで上品なホテルに泊ることもなかったのですが、旅のしょっぱなからボロ宿では、弱虫な私の心がポキっと折れてしまうので、初日の宿は多少高くてもちゃんとしたところを選ぼうと、ここを選んだのであります。また、このホテルが新しくてネット上での情報が(特に日本語の情報が)少なく、どんなところか知りたいという好奇心が湧いたことも大きな理由の一つです。尤も、高いといっても、この時は日本円にして約7,000円(朝食付)で済みましたから、日本のビジネスホテルの価格帯と大して変わりなく、その手頃さに惹かれたのも事実であります。
●客室
今回あてがわれたお部屋です。道路に面した明るい場所なのですが、ドアを開けた時の第一印象は、奥行きがあってとにかくデカイ。一人じゃ持て余しちゃう。一人旅だというのにダブルベッドが2つもあるんじゃ、どうしていいかわかりません。贅沢な悩みのおかげでニヤニヤが止まりませんでした。
なお、アメニティーなどはごく普通で、フリードリンク類も一般的な品揃えでした。
ホテル選びでとっても気になるのが水回りですが、さすがに新しいホテルだけあって、とっても綺麗です。トイレはTOTOのウォシュレット。ガラスの向こうにはがっしりとした造りのバスタブが。
石板タイル貼りでシックな造りのお風呂。ステンレスの湯口から出てくるのはれっきとした温泉です。お湯だけですと熱いので、水でちょっと薄めながらお湯を張るとちょうど良い塩梅になりました。礁渓らしい無色透明無味無臭で癖の無いお湯ですが、弱いながらもはっきりとしたスベスベ感が肌に伝わります。
さて「礁渓楓葉館」にはお部屋のお風呂以外にも、水着を着用して入浴するSPAの「出雲風呂」と、すっぽんぽんで入浴可能な露天風呂「坪庭の湯」があり、宿泊客は両方利用できるので、当然ながら二つとも入浴しましたよ。いずれも施設側の説明によれば「シンプルでモダンな現代日本風スタイル」であり「日本人デザイナーにデザインを委託し、優雅な和風の秘湯を造り出して」いるとのことですが、果たしてどうなっているのかしら。まずはSPAから。
●出雲風呂(SPA)
1階フロント脇から入ってゆきます。通路に取り付けられている和風とトロピカルの折衷みたいな照明には「出雲温泉」と書かれた照明が灯されていました。
ロビーの窓に面した位置には、庭園風の足湯が。
こちらが浴室の入口。
綺麗でシックな雰囲気の更衣室。ここで水着に着替え、シャワーを浴びましょう。台湾のSPAの更衣室って足元がビショビショで着替えに手こずることが多かったりしますが、こちらはとても清潔に維持されており、不快感を微塵も感じず、気持ち良く利用できました。
ロッカーはダイヤル式(自分で暗証番号を決めてダイヤルを指でグルグル回すタイプ)なのですが、ダイヤルが緩いために、数字位置の固定に失敗してしまい、何度も自分の与り知らない番号で施錠されてしまって難儀しました。
壁にはウンチングスタイルを描いたマークが掲示されており、何かしらと思ってその奥を見たら、ご想像の通り、そこにはトイレがありました。ちなみに便器は洋式でしたよ。
日本の温泉旅館の露天風呂をイメージした露天SPA。水着着用の他、水泳帽子の着用も必要です(台湾では一般的なマナーとして、SPAにおいては水泳帽の着用が求められます)。和風な露天風呂に水着と帽子を身に着けながら入るなんて、日本人の感覚からすると違和感があるのですが、郷に入れば郷に従えですから、素直に現地ルールに従いましょう。
水着で利用するSPAですので、温浴ゾーンは男女共用なのですが、男女の更衣室を挟んでほぼシンメトリに造られており、両サイドに36~7℃の中温槽と42℃の高温槽がひとつずつ設けられています。↑画像は男性更衣室側にある中温槽でして、頭上は屋根で覆われており、訪問時のような雨の日でも問題なく入浴できました。また台湾のSPAではおなじみの強力ジェットバスが取り付けられていました。
しかしながら、台湾での一般的なSPAは、まさに温浴の行楽プールであって、温かいお湯に浸かりながら、悠々と泳いだり打たせ湯に当たったりして楽しむ場所ですが、こちらではそのジェットバス以外にSPAらしい設備(打たせ湯など)が見当たらず、日本の温泉のようにじっくり静かに浸かることに主眼が置かれているような構造であるように思われます。台湾と日本のそれぞれの温浴文化を折衷させているのかもしれません。
こちらは高温槽。左(上)は男性側で右(下)は女性側ですが、いずれも男女問わず利用できます。日本庭園風の庭木に囲まれており、中温槽と違って屋根はありません。周囲は温泉ホテルのビルなので、景色を楽しむようなことはできませんが、庭園の木々が殺風景になりがちな景色に彩りを与えていました。
お湯は無色透明無味無臭、特徴が少なく癖の無い浴感でした。中温槽のお湯からは薬品のような匂いが感じられ、また各槽の吸引口から音を立ててお湯を吸い込んでいたので、おそらく循環消毒などの処理がなされているかと思われます。
岩風呂風な浴槽といい、木組みや木樋の湯口といい、いかにも日本を意識したストラクチャー。日本人にここの写真だけ見せて「東京近郊のスーパー銭湯の露天風呂だよ」と言っても、誰も疑わないでしょうね。
ところで、果たして何を以て「出雲」と称しているのか、このお風呂を利用しただけではよくわからなかったのですが、施設側の説明によれば、
●屋上露天 坪庭の湯
「いくら日本風であっても、水着&帽子着用だなんてイヤ」というお客さんに朗報です。こちらの屋上には裸で入浴できる露天風呂もあるのです。
※私が利用した時点では裸で入浴できましたが、近隣にこの露天風呂より高いビルが建ってしまったため、2015年4月より裸入浴ができなくなり、水着着用が必要となったようです。詳しくはこちらの記事をご参照下さい
利用に際しては、まず1階フロントで部屋番号と名前を申し出て(台帳に記入して)、屋上露天風呂専用のカードキーを受け取る必要があります。カードキーを受け取ってEVで屋上へ。EVホール前はちょっとした庭園風になっていました。名前の「坪庭」ってこれのことかしら。男女各更衣室へ入るドアでカードキーを使用。
こちらの更衣室もシックで大人な雰囲気が保たれており、非常に綺麗で清潔です。整然と並べられた籠など、お手入れなどもバッチリ。台湾の温泉でこんなに清潔感が漲る更衣室って結構珍しいのではないでしょうか。あえて一つ難を言えば、浴室と一体化したインテリア設計であるためか、床が板敷きのスノコ状になっており、しかもその床と基礎底部の間はかなりの高さがあるため、スノコの隙間に薄い物(カードキー)などを落としちゃったら一巻の終わりです。
棚にはバスタオルがたくさん積んであり、自由に使えます。
すっぽんぽんになって脱衣室の重い戸を開けると、目の前には露天風呂が広がっていました。ウッディー且つシックな雰囲気です。浴槽には薄ら黄色を帯びたような36~7℃のお湯が張られ、茶色っぽい浮遊物がお湯の中にたくさん見受けられます。ほぼ無味無臭ですが、微かに土気のような匂いや味が感じられます。浴槽中央の底部にあるルーバー状の部分や側面の吐湯口から温泉水が供給されており、槽内の吸引口からお湯を排水しています。私の入浴時には、時折中央底部の供給口から大量の茶色い浮遊物を大量に吹き上げる光景が見られましたが、これって湯の華なのか、はたまた配管内の滓なのか…。
36~7℃という湯加減は日本人にとってはちょっとぬるいのですが、全裸で露天に入れるという点ではかなりありがたく、しかもとっても落ち着いた雰囲気造りがなされているので、気持ち良く湯あみすることができましたよ。なお入浴しながら見える「景色」はお隣のビルの冷却塔2基のみですが、これは場所柄仕方ありませんね。
洗い場にはシャワー付き混合栓が3基あり、ボディーソープやシャンプーの備付もあります。入浴前にはシャワーでしっかり汚れを落としましょう。
最後に朝食について簡単に。
2階の食堂でいただきますが、その食堂の名前は「桐壷」。源氏物語なんですね。
バイキングスタイルとなっており、洋食と中華の献立がメインで、品数も味もまぁまぁ(なんて言っておきながら、焼きそばを中心にガンガンおかわりしちゃいました)。私が見た限りではかなりこまめに補給されていました。スタッフも笑顔を絶やさずに働いており、朝から気分爽快です。
温泉ファンとしては、1階のSPAも屋上の露天も、お湯の質についてはあまり印象に残るようなものは感じられませんでしたが、施設としての清潔さやデザインコンセプトにはとても好感が持てました。またロビーや客室など施設全体からもシンプルながらしっかりとしたラグジュアリ感が伝わり、コストパフォーマンス的にも満足できました。台北で料金の高いホテルに泊まるのなら、往復のバス代200元強を出して、こちらのような温泉ホテルに泊まっちゃった方が、いろんな意味で良いかもしれませんね。
宜蘭県礁渓郷徳陽村礁渓路五段118号 地図
(03)9888565
ホームページ(日本語)
今回は宿泊で利用。日帰り入浴できるか不明。
私の好み:★★
雪山トンネルの開通によって、台北と宜蘭県との行き来は本当に便利になりましたね。普段は鉄道派の私も、今回の北東部訪問に当たっては、安くて本数が多くて便利なバスを選んでしまいました。
この日は羽田から台北松山空港へ到着後、すぐにMRTを乗り継いで台北駅まで行き、駅に隣接している台北転運站(バスターミナル)4階の葛瑪蘭客運のりば前のカウンターでチケットを購入。礁渓まで104元ですから安いもんです。待合席ではお茶を配るサービスも行われており、ただ安いだけじゃないのが立派です。
1時間もかからず礁渓に到着。冬の宜蘭県はぐずついた天気が続きますね。この日も雨で、しかも長袖を着ないと肌寒くて我慢できないような気温でした。
この日のお宿である「礁渓楓葉館」はバスが止まったところから斜め前すぐ。温泉街のど真ん中、交差点の角という好立地だったので、外観こそかなり地味ですがすぐに見つかりました。こちらは台湾で何軒かのホテルを運営している「城市商旅」チェーンのひとつなんだそうでして、昨年(2011年)開業したばかりのとっても新しいホテルです。でも建物自体は古そうだから、居抜きで買い取った後に大改修でもしたのかしら(勝手な想像ですが)。ちなみにフロントの人は個人差があるものの日本語が大体通じるので安心です。ロビーを含め、館内は全体的にシンプルながら落ち着いて上品にまとまっています。バックパックを背負う一人旅の私にはちょっと不似合いな雰囲気だったかもしれませんが、そんな私でも旅の気分を十分に高揚させてくれるムードが保たれていました。
当地には安宿がたくさんあるので、バックパッカーな私がわざわざ日本から予約してまで上品なホテルに泊ることもなかったのですが、旅のしょっぱなからボロ宿では、弱虫な私の心がポキっと折れてしまうので、初日の宿は多少高くてもちゃんとしたところを選ぼうと、ここを選んだのであります。また、このホテルが新しくてネット上での情報が(特に日本語の情報が)少なく、どんなところか知りたいという好奇心が湧いたことも大きな理由の一つです。尤も、高いといっても、この時は日本円にして約7,000円(朝食付)で済みましたから、日本のビジネスホテルの価格帯と大して変わりなく、その手頃さに惹かれたのも事実であります。
●客室
今回あてがわれたお部屋です。道路に面した明るい場所なのですが、ドアを開けた時の第一印象は、奥行きがあってとにかくデカイ。一人じゃ持て余しちゃう。一人旅だというのにダブルベッドが2つもあるんじゃ、どうしていいかわかりません。贅沢な悩みのおかげでニヤニヤが止まりませんでした。
なお、アメニティーなどはごく普通で、フリードリンク類も一般的な品揃えでした。
ホテル選びでとっても気になるのが水回りですが、さすがに新しいホテルだけあって、とっても綺麗です。トイレはTOTOのウォシュレット。ガラスの向こうにはがっしりとした造りのバスタブが。
石板タイル貼りでシックな造りのお風呂。ステンレスの湯口から出てくるのはれっきとした温泉です。お湯だけですと熱いので、水でちょっと薄めながらお湯を張るとちょうど良い塩梅になりました。礁渓らしい無色透明無味無臭で癖の無いお湯ですが、弱いながらもはっきりとしたスベスベ感が肌に伝わります。
さて「礁渓楓葉館」にはお部屋のお風呂以外にも、水着を着用して入浴するSPAの「出雲風呂」と、すっぽんぽんで入浴可能な露天風呂「坪庭の湯」があり、宿泊客は両方利用できるので、当然ながら二つとも入浴しましたよ。いずれも施設側の説明によれば「シンプルでモダンな現代日本風スタイル」であり「日本人デザイナーにデザインを委託し、優雅な和風の秘湯を造り出して」いるとのことですが、果たしてどうなっているのかしら。まずはSPAから。
●出雲風呂(SPA)
1階フロント脇から入ってゆきます。通路に取り付けられている和風とトロピカルの折衷みたいな照明には「出雲温泉」と書かれた照明が灯されていました。
ロビーの窓に面した位置には、庭園風の足湯が。
こちらが浴室の入口。
綺麗でシックな雰囲気の更衣室。ここで水着に着替え、シャワーを浴びましょう。台湾のSPAの更衣室って足元がビショビショで着替えに手こずることが多かったりしますが、こちらはとても清潔に維持されており、不快感を微塵も感じず、気持ち良く利用できました。
ロッカーはダイヤル式(自分で暗証番号を決めてダイヤルを指でグルグル回すタイプ)なのですが、ダイヤルが緩いために、数字位置の固定に失敗してしまい、何度も自分の与り知らない番号で施錠されてしまって難儀しました。
壁にはウンチングスタイルを描いたマークが掲示されており、何かしらと思ってその奥を見たら、ご想像の通り、そこにはトイレがありました。ちなみに便器は洋式でしたよ。
日本の温泉旅館の露天風呂をイメージした露天SPA。水着着用の他、水泳帽子の着用も必要です(台湾では一般的なマナーとして、SPAにおいては水泳帽の着用が求められます)。和風な露天風呂に水着と帽子を身に着けながら入るなんて、日本人の感覚からすると違和感があるのですが、郷に入れば郷に従えですから、素直に現地ルールに従いましょう。
水着で利用するSPAですので、温浴ゾーンは男女共用なのですが、男女の更衣室を挟んでほぼシンメトリに造られており、両サイドに36~7℃の中温槽と42℃の高温槽がひとつずつ設けられています。↑画像は男性更衣室側にある中温槽でして、頭上は屋根で覆われており、訪問時のような雨の日でも問題なく入浴できました。また台湾のSPAではおなじみの強力ジェットバスが取り付けられていました。
しかしながら、台湾での一般的なSPAは、まさに温浴の行楽プールであって、温かいお湯に浸かりながら、悠々と泳いだり打たせ湯に当たったりして楽しむ場所ですが、こちらではそのジェットバス以外にSPAらしい設備(打たせ湯など)が見当たらず、日本の温泉のようにじっくり静かに浸かることに主眼が置かれているような構造であるように思われます。台湾と日本のそれぞれの温浴文化を折衷させているのかもしれません。
こちらは高温槽。左(上)は男性側で右(下)は女性側ですが、いずれも男女問わず利用できます。日本庭園風の庭木に囲まれており、中温槽と違って屋根はありません。周囲は温泉ホテルのビルなので、景色を楽しむようなことはできませんが、庭園の木々が殺風景になりがちな景色に彩りを与えていました。
お湯は無色透明無味無臭、特徴が少なく癖の無い浴感でした。中温槽のお湯からは薬品のような匂いが感じられ、また各槽の吸引口から音を立ててお湯を吸い込んでいたので、おそらく循環消毒などの処理がなされているかと思われます。
岩風呂風な浴槽といい、木組みや木樋の湯口といい、いかにも日本を意識したストラクチャー。日本人にここの写真だけ見せて「東京近郊のスーパー銭湯の露天風呂だよ」と言っても、誰も疑わないでしょうね。
ところで、果たして何を以て「出雲」と称しているのか、このお風呂を利用しただけではよくわからなかったのですが、施設側の説明によれば、
『出雲』の名は、古代日本の縁結びの霊験あらたかな出雲神社からその名を取り、また「出運(台湾語で『幸運に恵まれる』の意味)」と同じ発音であることから、出雲の湯に浸かれば幸運に恵まれ、また幅広くご縁を結ぶことができる
とのこと。早い話が、島根県云々ではなく語呂の良さで命名されたんですね。●屋上露天 坪庭の湯
「いくら日本風であっても、水着&帽子着用だなんてイヤ」というお客さんに朗報です。こちらの屋上には裸で入浴できる露天風呂もあるのです。
※私が利用した時点では裸で入浴できましたが、近隣にこの露天風呂より高いビルが建ってしまったため、2015年4月より裸入浴ができなくなり、水着着用が必要となったようです。詳しくはこちらの記事をご参照下さい
利用に際しては、まず1階フロントで部屋番号と名前を申し出て(台帳に記入して)、屋上露天風呂専用のカードキーを受け取る必要があります。カードキーを受け取ってEVで屋上へ。EVホール前はちょっとした庭園風になっていました。名前の「坪庭」ってこれのことかしら。男女各更衣室へ入るドアでカードキーを使用。
こちらの更衣室もシックで大人な雰囲気が保たれており、非常に綺麗で清潔です。整然と並べられた籠など、お手入れなどもバッチリ。台湾の温泉でこんなに清潔感が漲る更衣室って結構珍しいのではないでしょうか。あえて一つ難を言えば、浴室と一体化したインテリア設計であるためか、床が板敷きのスノコ状になっており、しかもその床と基礎底部の間はかなりの高さがあるため、スノコの隙間に薄い物(カードキー)などを落としちゃったら一巻の終わりです。
棚にはバスタオルがたくさん積んであり、自由に使えます。
すっぽんぽんになって脱衣室の重い戸を開けると、目の前には露天風呂が広がっていました。ウッディー且つシックな雰囲気です。浴槽には薄ら黄色を帯びたような36~7℃のお湯が張られ、茶色っぽい浮遊物がお湯の中にたくさん見受けられます。ほぼ無味無臭ですが、微かに土気のような匂いや味が感じられます。浴槽中央の底部にあるルーバー状の部分や側面の吐湯口から温泉水が供給されており、槽内の吸引口からお湯を排水しています。私の入浴時には、時折中央底部の供給口から大量の茶色い浮遊物を大量に吹き上げる光景が見られましたが、これって湯の華なのか、はたまた配管内の滓なのか…。
36~7℃という湯加減は日本人にとってはちょっとぬるいのですが、全裸で露天に入れるという点ではかなりありがたく、しかもとっても落ち着いた雰囲気造りがなされているので、気持ち良く湯あみすることができましたよ。なお入浴しながら見える「景色」はお隣のビルの冷却塔2基のみですが、これは場所柄仕方ありませんね。
洗い場にはシャワー付き混合栓が3基あり、ボディーソープやシャンプーの備付もあります。入浴前にはシャワーでしっかり汚れを落としましょう。
最後に朝食について簡単に。
2階の食堂でいただきますが、その食堂の名前は「桐壷」。源氏物語なんですね。
バイキングスタイルとなっており、洋食と中華の献立がメインで、品数も味もまぁまぁ(なんて言っておきながら、焼きそばを中心にガンガンおかわりしちゃいました)。私が見た限りではかなりこまめに補給されていました。スタッフも笑顔を絶やさずに働いており、朝から気分爽快です。
温泉ファンとしては、1階のSPAも屋上の露天も、お湯の質についてはあまり印象に残るようなものは感じられませんでしたが、施設としての清潔さやデザインコンセプトにはとても好感が持てました。またロビーや客室など施設全体からもシンプルながらしっかりとしたラグジュアリ感が伝わり、コストパフォーマンス的にも満足できました。台北で料金の高いホテルに泊まるのなら、往復のバス代200元強を出して、こちらのような温泉ホテルに泊まっちゃった方が、いろんな意味で良いかもしれませんね。
宜蘭県礁渓郷徳陽村礁渓路五段118号 地図
(03)9888565
ホームページ(日本語)
今回は宿泊で利用。日帰り入浴できるか不明。
私の好み:★★
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