温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

北見温泉 ポンユ三光荘

2010年06月05日 | 北海道


国道39号線を北見方向へ走り、留辺蘂の街を抜けて石北本線の線路を跨ごうとする手前に、三光荘という名の一軒宿があったので、立ち寄ってみることにしました。国道沿いなので比較的わかりやすいかと思います。温泉名は北見温泉となっており、市町村合併で確かに留辺蘂町は北見市に編入されましたが、温泉の位置する場所は明らかに留辺蘂エリアなので、留辺蘂温泉と名乗ったほうがより的確かもしれません。
外見は北海道のどこにでもありそうな素朴な建物で、駐車場は広め。
名前に冠されたポンユとは一体何のことでしょう?


浴室は奥行きのある長方形で、男性浴室の場合は、右側に浴槽が据えられ、左側にシャワー付きカランがズラっと並んでいます。私は事前知識の無いまま訪れてしまったのですが、ここのお湯は地元の方からとても評判のようで、平日の午前中でしたが、入れ替わり立ち替わりでお客さんが常に3~5人は浴室内にいるような状況でした。

2つの源泉からお湯が掛け流されており、画像手前がぬるめのポンユ1号井の浴槽、奥が40℃以上はある熱め(というか一般的な湯温)のポンユ4号井の浴槽です。それぞれ壁にはお湯についての簡単な説明が書かれたプレートが貼られています。

1号井はこの宿が創業した明治31年以前から存在しているもので、創業前はアイヌ人がここで笹小屋をつくって穴を掘って湯あみをしていたらしく、そのアイヌの湯小屋の名前がポンユなんだそうです。無色澄明の綺麗なお湯で、弱いたまご臭と薄いたまご味が感じられます。少々の泡付きがあり、つるつるすべすべとした浴感です。肌に優しくぬるいお湯なのでいつまでも入っていられます。つい眠くなってしまいそうなほど気持ちよく、後を引いてなかなかお湯から出られませんでした。
一方4号井は昭和53年にボーリングして得られた地下500メートルから湧くもので、こちらも同じく綺麗な無色澄明、たまごの匂いや味は1号井よりも弱めでしたが、泡付きはこちらの方が多く、全身細かい泡で覆われ、つるつるすべすべ感も実に良好。
ぬるくて夢見心地が楽しめる1号井、気泡や浴感にわかりやすい特徴がある4号井、どちらも甲乙つけがたい良質なお湯だと思います。どちらかといえば、私はぬる湯の方が好みに合うかもしれません。

なお手前の浴槽の更に更衣室側には打たせ湯も設けられていました。


露天風呂があるわけでもなく、浴室も全面タイル貼りで風情にも欠け、設備関係の充実も期待できない、至って素朴な施設ですが、そのシンプルさゆえにお湯の良さをじっくり味わいたい人には向いていると思います。しかも2つの源泉が同時に楽しめ、そのいずれも掛け流しで優しいお湯なのですから、湯めぐりする上では贅沢かもしれません。


ポンユ1号井(ぬるい方):アルカリ性単純泉 36.8℃ pH9.5 自噴(地下200m) 成分総計0.358g/kg 
ポンユ4号井(あつい方):アルカリ性単純泉 40.6℃ pH9.5 自噴(地下500m) 成分総計0.347g/kg
 

JR石北本線 留辺蘂駅 徒歩25分(2.0km)
北海道北見市留辺蘂町泉360 地図
0157-42-2288

9:00~21:30
500円
シャンプー類・ロッカーあり ドライヤーはフロント貸出

私の好み:★★

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2 コメント

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あらま!ここが取り上げられてるなんてなのだ。 (つるみん&はじめっち)
2016-11-24 11:54:10
ここのお湯はゆるくて何時間でも入っていられるのだ。
塩別とか温根湯とかのほうが有名だけんど、
昼間ゆっくり静かにつかるんなら、ここはお勧めなのだ。
・・・でも夕方になると地元の人たちが大挙するのだつるみん宴会もオトクなのだ

留辺蘂にユースホステルがあったときには、ここをよく利用しました。
安くて塩別よりも近くてつるつるで、まさに「穴場」でした。
・・・駅通りには銭湯もあったけどやっぱこっちに来ちゃうのですはじめっち
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Unknown (K-I)
2016-11-24 20:15:13
ここはぬる湯で長風呂したい方には最高のお湯ですね。私は(空いている)日中しか存じ上げないのですが、夕方に混むということはやはり地元の方々から愛されているんですね。
最近この辺りに行っていないので、久しぶりに再訪したくなりました。
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