前回や前々回の記事で取り上げた「然別湖コタン」の訪問に当たっては「ホテル風水」に1泊しました。然別湖畔で宿泊するならこの「ホテル風水」か「ホテル福原」の2軒しかありませんので、好みの応じてどちらかを選択することになります。
ロビーにはイグルー(前回記事を参照)をイメージしたハリボテが飾ってありました。
今回通された部屋は湖に面したバス・トイレ付の和室です。一人旅向けの小さなお部屋ですが、窓からは湖が一望でき、コタンも俯瞰できました。階層的にはロビーと同じ3階なので、階段やEVでの移動が無く、楽チンでした。客室にテレビがありますが、難視聴地域のため関東広域圏向けのNHKしか映りません。でもせっかく山奥まで来たんですから、この際テレビのことは忘れましょう。
お食事は夕食・朝食とも湖を展望する3階の食堂でいただきます。
夕食。いまや十勝の名物となったホエー豚のしゃぶしゃぶ、ニジマスの刺身(淡水魚でも生で食える時代になったんですね)、オショロコマの塩焼き、アカウオの中華あんかけなどなど。基本的には地元や十勝の食材を中心にしたメニューでした。
朝食はバイキング。普段野菜不足の私は、ここぞとばかりにサラダを大量摂取。
浴室は2階へ下り、更に階段を下りたところです。湖岸の地形に沿って作られているのでしょうね。
浴室入口付近の壁にはSLのナンバープレートのようなものが飾られ、その下に賽銭箱のような小箱が置かれているのですが、何かと思ってよく見たら、日帰り入浴客のための入浴券入れでした。箱の中をのぞいてみると、結構な数の券が入っていましたが、1000円という強気な設定なのに皆さんよく利用するのですね。もっとも、冬にここまで来たら、他にすることがないのかもしれませんが。
脱衣所はさすがにホテルだけあって、メンテナンスが行き届いており、綺麗で清潔で使い勝手良好です。また床が畳敷きなので、足の裏も常に爽快です。
脱衣所に掲示されている泉質名の表示には「含硫黄-ナトリウム-塩化物泉」と記されていました。あれ? 同じ源泉を使っている然別湖コタンの氷上露天風呂で掲示されていた分析表には「ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉」と書かれていたぞ? きっと、このプレートを作成してから今日までの間に泉質が変わってしまい、硫黄分が減った代わりに重炭酸イオンが増えたのかもしれません。温泉の泉質なんて安定しているものではありませんから、これも致し方ありませんね。
内湯は「展望大浴場」と名付けられているだけあり、特に主浴槽は湖面を一望する気持ち良いお風呂です。もっともガラス窓の下部は目隠しのフィルムが貼ってあるので、湯船に浸かっちゃうと山しか眺められなくなってしまいますが、どうしても景色を楽しみたければ露天がありますから、こちらはじっくり湯あみするために利用するのが吉でしょうね。主浴槽とは別に源泉使用のジェットバスもありました。
主浴槽の湯口は壁際と浴槽真ん中に立つ柱の2ヶ所にあり、かなり熱めの源泉が注がれています。金気の強いお湯は赤錆の味や匂いが明瞭で、赤みを帯びた黄土色に強く濁っており、朱色の細かい湯の華が無数に湯中で舞っています。氷上露天風呂と同じ源泉を使っているはずですが、こちらでは硫黄っぽさがあまり感じられませんでした。加水などの状況はよくわかりませんが、放流式の湯使いには違いないかと思います。お湯は浴槽縁からしっかり溢れ出ており、オーバーフローが流れる床は赤茶色に染まっていました。
洗い場にはシャワー付き混合栓が12基。浴槽と隔離されているので、泡やシャワーの飛沫が湯船に飛んでくるようなことが無いのが嬉しいところ。
露天風呂は眺望ばっちりで、視界を遮るものはありません。氷上に浮かぶ然別湖コタンのイグルー群を俯瞰しながら、のんびり湯あみさせてもらいました。冬と夏では同じ露天風呂でも、眺められる景色は全く趣が異なるのでしょうね。お湯は浴槽隅にある岩の湯口から落とされており、内湯に負けず劣らず結構熱めの湯加減でして、濃くて熱いお湯なので、たとえ外気温が寒くても、汗が止まらなくなる程しっかり温まりました。
然別湖畔温泉ホテル1号井
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉 53.6℃ pH6.0 溶存物質2.170g/kg 成分総計2.585g/kg
Na:524.6mg(80.61mval%),
Cl:702.9mg(70.10mval%), HCO3:512.8mg(29.69mval%),
H2SiO3:208.1mg, 遊離CO2:413.6mg,
(参考:HSイオン:0.1mg, 遊離H2S:1.4mg)
北海道河東郡鹿追町然別湖畔 地図
0156-67-2211
ホームページ
日帰り入浴12:00~17:00
1000円
ロッカー(100円リターン式)・シャンプー類・ドライヤーあり
私の好み:★★★
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