山形市内の国道13号バイパス傍に建つ、一見すると老朽化した小さな鉄筋コンクリートのマンションみたいな宿泊兼入浴施設。NHKの「ふだん着の温泉」で取り上げられていたので、以前から興味津々。先日行ってきました。
バイパスにも裏側の路地にも看板が出ているので、近くまでくれば迷うことはないでしょう。
古いといって侮るなかれ、夕方に訪れてみると、あたかも吸い込まれていくかのように、次から次へとお客さんが入っていくではありませんか。
玄関ロビーは昭和から時が止まったかのような雰囲気。券売機で料金を払い、受付に券を渡して中へ。浴室には檜風呂と岩風呂の2種類があり、どうやら男女入れ替え制らしく、この日の男湯は檜風呂でした。
脱衣所はごく普通の造りで、きちんと清掃されているのがわかります。
浴室には浴槽ひとつとシャワー付混合栓が8基。カランは浴槽前の他、脱衣所のドア付近の狭いところにも、いかにも後から追加しましたという状態で数基設置されていました。なおカランから出るお湯は源泉です。
浴槽は長方形でおおよそ10人サイズ。檜風呂といっても、縁と湯口が檜なだけで、浴槽自体は石板貼りでした。脱衣室といいお風呂といい、意外と言っては失礼ですが、古臭い外観からもたらされる予想を裏切る、あまり古さを感じさせない造りです。
いざ入ろうとすると、かなり熱い。熱湯慣れしていない若者だったら入れないかもしれません。常連さんでもさすがに長湯する人はいないようで、みなさんすぐにお湯から上がって、トドになっていました。浴槽の縁と側壁の間のスペースがちょうど人一人嵌れるため、ここに身を納めて体を横にするわけです。
湯口からアツアツのお湯が投入され、浴槽の縁からはお湯がふんだんにオーバーフロー。鮮度良好です。お湯はごく薄い黄色透明で、ほとんど無色と表現しても差し支えないほど。薄い塩味+昆布だし味+芒硝味+金気味で、芒硝臭+金気臭がいずれも微かに匂います。金気は他にあまり例が無いような独特の感じなのですが、津軽の温泉のどこかで同じような感触を得た気がします(でもそれがどこだか思い出せない…)。お湯の中では肌に気泡が沢山付着。硫酸塩泉ですが、よくあるキシキシ感は弱く、むしろスベスベ感の方が優勢。湯上りでも肌のスベスべが持続し、温まりも強く、この時は軽く吹雪いてましたが、ちっとも湯冷めしませんでした。
常連さんに愛されるこの温泉。決して大きくないため、土曜の夕方に訪れた時には男湯だけで10~15人が常に出入りしながら混雑の中を湯浴みしている状態。明らかに他所者の私は皆さんからジロジロ見られちゃいました。混雑を避けるならば、お昼頃がいいかもしれませんね。
ナトリウム-硫酸塩泉 53.4℃ pH8.2 動力揚湯(量不明) 溶存物質3439mg/kg 成分総計3442mg/kg
山形交通バス・蔵王温泉行または上山(高松葉山)行で青田バス停下車、徒歩10分
(蔵王温泉行は山形駅前から、上山行は駅から徒歩3~4分の山交ビル角から乗車。山交ビル角~青田は15~20分、270円)
山交バスホームページ
山形県山形市青田5-15-6 地図
023-631-5473
6:00~21:30
350円
100円リターン式ロッカー・ドライヤー・リンスインシャンプー&ボディーソープあり
私の好み:★★
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