温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

八幡平南温泉 旭日之湯

2011年01月16日 | 岩手県

東北道・岩手山SA近くにある小さな一軒宿です。わかりにくい場所ですが、付近の随所に小さいながら看板が立っているので、そこに示された矢印の方向をたどって行けばいつの間にやら到着できてしまうかと思います。


アプローチ入口付近からは、畑越しに高く聳える岩手山の美麗な姿が仰げました。


玄関を入るとロビー兼食堂のスペースが広がっていました。とってもウッディな温かい感じが伝わってきます。
玄関ホールからお風呂へ向かう途中、飲泉場が設置されていました。浴槽の湯口にコップが置かれている例はよく見かけますが、あれは「飲泉許可は受けてないけど自己責任で勝手に飲んでね」といったものが殆どで、こうしてちゃんと飲泉できるところは実は貴重です。


お風呂は男女別の内湯がひとつずつ(後述しますが、訪問時はひとつずつだと思い込んでいました)。横長の浴槽で、一見すると単なる長方形の湯船ですが、湯中に段が設けられており、これによって2分割されています。男湯の場合、手前側(入口側)は小さめの4人サイズで、深さが1mもあり、身長165cm胴長短足の私の場合はお臍が隠れるぐらいでした。一方、奥側は8~9人サイズで、こちらは一般的な深さとなっています。


面白いのが洗い場でして、6ヶ所あるのですが、蛇口から出るのは水だけ。お湯は各ブースの間に設けられた木の桝から自分で汲んで使うのです。その桝の底からは適温の源泉が常に供給されており、源泉掛け流しのお湯を掛け湯にできるわけです。カランから源泉を出す施設は多いですが、あえてカランではなく木の桝にしているところが洒落てますね。


お湯は薄い黄色系の貝汁濁り(蛤の潮汁に薄く黄色く着色したような見た目です)。薄い塩味+金気味+土気味、薄い金気臭+土気臭といった知覚で、湯口付近でのみ微かにタマゴ臭も感じられました。お湯に浸かっているときは気付かなかったのですが、湯口でコップにお湯を注ぐと、微細な赤茶色の固形物がその中に混入していました。これがコロイドになって薄い濁りを生じさせているのかもしれませんね。湯の華は大好きなので、私個人としては大歓迎です。

成分としては多い方から食塩・重曹・芒硝の順のようでして、浴感としては重曹泉的なツルスベ感と硫酸塩泉的なキシキシ感が拮抗しつつも、重曹や食塩の方が多いためかツルスベの方が勝っている実感を受けました。ツルスベの中に微力な引っかかりが感じられる、と表現したら分かりやすいでしょうか。

訪問後に調べたところ、男女の浴室は入れ替え制で、もう一方には露天風呂があるらしい…。次回はそちらに入らねば。
私の訪問時は空いていましたが、ネット上の各レポートを見ると、混んでいることが多いようですね。お湯が良いので、お客さんが集まるのも頷けます。場所柄、岩手山の登山基地として利用するのもいいですね。


八幡平南温泉(湧宝の湯)
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉 45.6℃ pH7.6 溶存物質1.336g/kg 成分総計1.342g/kg

岩手県八幡平市松尾寄木第1地割135-2  地図
0195-75-2340
ホームページ (←工事中のページが多い…)

9:00~22:00(受付21:00まで)
450円
ドライヤー・シャンプー類あり、貴重品はフロント預かり

私の好み:★★

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