温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

東岩木山温泉 北小苑温泉

2014年12月06日 | 青森県

青森県道30号「岩木山環状線」は、弘前と鰺ヶ沢を短絡してくれる上、交通量が少なくて沿道にこれといった集落も無く、見通しが良くて運転しやすいので、私が弘前と鰺ヶ沢の両地点を行き来する際に、これまで数えきれないほど利用しています。この道沿いに「北小苑温泉」という温泉施設が存在していることを、もう15年以上前から知っていたのですが、どういうわけか今まで訪れる機会が無く、ただ通り過ぎるだけでした。そんな中、今年(2014年)4月にアップされたプンタさんのブログを拝見していたら、なかなか良さそうな温泉だったので、鰺ヶ沢へ赴いた某日、ついでに立ち寄ってみることにしました。
まずは上画像の看板で県道から砂利道へ入ってゆきます。



砂利道を進んでゆくと、やがて視界が開けて建物類が目に入ってきます。途中で道が左へ分岐しており、後述する浴場棟はここを折れた先にあるのですが、分岐点には「左折禁止」と看板が立っていますので、その看板に従ってここは左折せずに直進します。


 
直進した先にある上画像の平屋の小屋が受付棟であり、いきなり浴場棟へ直行せず、まずはこの管内にある受付で湯銭を先払いするのが、こちらの利用システムとなっているわけです。


 
湯銭を支払いましたので、再び車に乗り込み、先程の分岐を折れて浴室棟へと向かいましょう。この浴場棟は無人であり、受付棟からちょっと離れているため、無銭入浴を防ぐべく、分岐を左折禁止にして、まず受付棟へ行くようにしているわけですね。なお、浴場棟の入口には防犯カメラが設置されており、また無銭入浴する輩に対して警告する張り紙の類も掲示されていて、ちょっと物々しい雰囲気でした。



浴場棟は受付棟よりちょっと小高いところにあり、その周囲にはコテージなども建ち並んでいました。こちらで宿泊することも可能です。


 
無人でありながら館内は意外と綺麗に維持されており、フローリングの脱衣室はなかなか広くて、ストレス無く使うことができました。


 
浴室も床面積がしっかり確保されている上、天井も高く、結構開放的です。壁上部はクリーム色の塗装で、腰部は石板貼り、床はコンクリ地に石板が埋め込まれており、滑り止めのスリットが刻まれています。洗い場にはシャワー付き混合水栓が7基並んでおり、カランから吐出されるお湯は真湯です。



浴槽は目測で3m×4.5mサイズ、床と同様に槽内も石板が埋め込まれたコンクリ地ですが、縁には木材が用いられています。湯船に張られているのは、室内にモール臭を漂わせる琥珀色のお湯。岩木山の東麓界隈には新岡温泉やあたご温泉など、モール泉系の温泉が点在していますが、こちらもそれと同系統のお湯なのでしょう。湯使いに関して、館内表示によれば「上下の温度を一定に保つため巡回を行っています」と表記されており、「警備員じゃあるまいし、巡回って何だい」と重箱の隅を突きたくなりますが、そんなツッコミはともかく、槽内には穴がありますので、ここから吸い込むことによって、槽内温度の均衡を図っているのでしょう。掛け流しと循環を併用しているのですね。なお私が湯船に入ると、縁からお湯がしっかりオーバーフローしました。


 
お湯の投入路は段々になっており、最上段と上から2段目に、それぞれお湯の吐出口が設けられています。この2つの湯口から出てくるお湯にはちょっとした差異があり、具体的に説明しますと、最上段の湯口から吐出されるお湯は熱くて鮮度感があり、薄塩味+非鉄系新鮮金気味+重曹的清涼苦味、そしてモール風味が感じられます。その一方、2段めの湯口のお湯は、42℃くらいで鮮度感はやや劣り、少々の泥臭さを伴っているようでした。あくまで私の邪推ですが、最上段の湯口は源泉から直接引いてきたお湯、2段目のお湯は循環湯ではないでしょうか。
感動するほどではないにせよ、モール泉らしいツルスベ浴感はしっかり得られ、湯中に浸かりながら自分の肌を撫ででスベスベ感を楽しみました。なかなか良いお湯です。


 
浴室から屋外へ出ることができるのですが、そこには空っぽの露天がポツンとあるばかり。お湯を張ってくれたら、山麓の風に吹かれながら気持ち良い湯浴みができそうですが、いろんな事情があって使われていないのでしょうね。もったいない…。塀の上からは岩木山の山頂を仰ぎ見ることができました。


東岩木山温泉
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉 52.0℃ pH記載なし 溶存物質2.101g/kg 成分総計2.101g/kg
Na+:575.8mg(92.30mval%), Ca++:17.8mg(3.28mval%),
Cl-:380.3mg(39.52mval%), Br-:1.2mg, I-:0.4mg, SO4--:156.7mg(12.01mval%), HCO3-:735.3mg(44.38mval%), CO3--:30.0mg,
H2SiO3:127.8mg, HBO2:32.9mg,
(昭和63年8月2日)
加水する場合あり(気温の高い時など)・加温する場合あり(気温の低い時など)

青森県弘前市大字百沢字東岩木山3044−4  地図
0172-93-3755

9:00~21:00(受付20:30まで)
350円(岩木山観光協会の「湯めぐり手形」使用可能)
備品類なし(受付で入浴グッズの販売あり)

私の好み:★★


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2 コメント

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Unknown (プンタ)
2014-12-07 07:29:36
津軽だから中の下。
他の地域ならもっと高評価の温泉だろうなと思ってしまいます。

暖かい時期限定でいいので、露天にお湯を張ってほしいですね!
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プンタさん (K-I)
2014-12-07 19:51:36
>津軽だから
そうなんでしょうね。偏差値の高い学校だと、中の上くらいの学力の子でも劣等生ですもんね。学生なら自分のレベルにあった学校を選べば良いのですが、温泉はその場に固定されるから可哀想…。
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