厳冬の某夜、虎杖浜温泉の国道36号沿いに立地する温泉入浴施設「花の湯温泉」で湯あみしてきました。幹線道路に面したわかりやすい立地で駐車場も広いため、室蘭~苫小牧を車で移動中に軽くひとっ風呂したい場合にも利用しやすいかと思います。ちなみに数年前には悲しい事件(リンク先の中ほどにある「2002年01月25日 室蘭民報社掲載」の記事を参照)が発生していますが、もし霊感の強い方がここを訪れたら何かを感じてしまうのかしら。私はその方面にはまったく疎いので、こちらではひたすら呑気にお湯を楽しんでまいりました。
かなり年季の入った渋い建物です。
玄関入るとすぐに帳場があり、そこでお兄さんに料金を支払います。こちらには一般的な大衆浴場と貸切の家族風呂があるのですが、今回は大衆浴場を利用しました。玄関上がって正面が女湯、右側が男湯となっています。さらに右には2階へ上がる階段があり、その2階には休憩スペースが用意されています。
更衣室は至って簡素。棚・ロッカーともにそれほど多くないので、利用客数を少なめに見積もっているのかもしれません。でも床暖房が設けられているあたりはさすが北海道。
更衣室内の壁には中華丼やカレーライス・天ぷらそばなど食事のメニューと金額が掲示されていました。まさかこの更衣室内で食事するわけないでしょうから、けだし2階の休憩室でいただくためのものでしょう(ここでメニューを見て、帳場で注文し、2階に上がって食べる、という流れなのでしょう)。
また別の貼り紙には、最近地震の頻発によりお湯が濁ったり異物が混入することがあるが自然現象なのでお許しを、という旨が記されていました。東日本大震災の影響はこんなところでも出ているのですね。
白いタイル貼りの浴室には浴槽が一つとシャワー付き混合栓が5基設けられています。よく換気されているので、冬の浴室にもかかわらず室内にはあまり湯気が籠っておらず、快適に湯あみできました。
浴槽は8~10人サイズ。全体的に白いタイルが貼られていますが、長年にわたる温泉成分の付着により浴槽内は薄らと黄色く染まっています。壁面に取り付けられた(ハンドルが取り払われた)蛇口から源泉が投入されており、加水されることなく湯船を満たしながら、しずしずと縁からオーバーフローしていました。湯加減はやや熱め。タイルのためにお湯はうすく黄色を帯びているように見えますが、実際は無色透明かと推測されます。口に含むと塩味が微かに感じられる他、ごくごく薄くゴムっぽい硫黄らしさが感じられたのですが、これはホースなど途中の配湯設備に由来するものかもしれません。いずれにせよ知覚面は見た目・味・匂いともに薄いのですが、それでもじっくり味わうと、化石海水系の温泉に見られるような独特の有機的知覚が確認できました。また食塩泉らしいツルスベ感も明瞭で、湯上りの温まりもしっかりしていました。ちなみにこの源泉は自家源泉なんだそうでして、当施設のみならず近隣の民家などにも配湯しているんだとか。
さて、ここまでの内容でしたら他にも似たような施設が日本全国に余多ありますが、この「花の湯温泉」の面白いところは24時営業である点でして、6時から翌6時を1営業日の区切りとし、その間だったら何時間館内に滞在しても500円でOKなのであります(深夜に跨る場合は追加料金が必要らしいのですが、仮眠用の毛布や枕はその追加料金で利用可能。朝6時をまたぐ場合は500円加算)。2階休憩室はまさに長時間利用者のためにも開かれているわけでして、つまりここで一晩明かせちゃうのですね。また1時間以内ならば外出も可能とのこと。普段は車中泊の人やバックパッカーなど、宿泊費をできるだけ節約したい方には嬉しい施設ですね。
ナトリウム-塩化物温泉 48.1℃
JR室蘭本線・虎杖浜駅より徒歩7分(約600m)
北海道白老郡白老町虎杖浜40-2 地図
0144-87-4035
24時間営業
500円(家族風呂1200円)
ロッカー有料(100円)、シャンプー類の備付あり
私の好み:★★
たくさん泊まっている状況には遭遇したことはないのですが、
ほんとにもう貴重な温泉です。
「座布団も毛布もあるったけ使っていいから」と
+掛け布団まで貸してくれました(いらなかったけど)。
大がかりな暖房を使っていないからなのですが、
温泉熱由来なのか、真冬でも寒いと思ったことは一回もありませんでした。
・・・暑いと思ったことはあったけどみならいかのん
布団貸してくれたのは、じいちゃんだったけかなす。
「花の湯」っていうと種市の(陸中)八木を思い出してしまうのす。
・・・もうむかしのことだしすゆたか
清掃が必要なのはわかりますが、少し時間をズラすくらい出来ないものでしょうか。
24時間営業と看板を出してるんですよ