温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

ロングバレーカルデラ温泉群 Crowley Hot Spring (Wild Willy's)

2017年11月09日 | アメリカ
 
今回もカリフォルニア州ロングバレーのカルデラ内に点在するワイルドな温泉露天風呂を巡ります。今回訪ねるのは"Crowley Hot Spring" (別称"Wild Willy's")です。
前回取り上げた"Hilltop Hot Spring"から再び舗装路の"Benton Crossing Road"へ戻り、US395号線方面へ南下してゆくと、やがてキャトルグリッド(※)を通り過ぎるのですが、このすぐ脇から東へ未舗装路が伸びていますので、まずはその道へ入ります。
(※)キャトルグリッド:道路に鉄格子のようなものを埋め込むことにより、家畜の侵入を防ぐための設備。鉄格子の間隔が微妙に広く、しかも溝が深いため、家畜はその上を歩けないが、車のタイヤなら通過できるという便利なものです。アメリカやヨーロッパの田舎(特に牧畜や畜産業が盛んな地域)を車で走っていると、よく遭遇します。日本語のWikipediaには当該記事がないため、英語版の記事をリンクしておきます(こちら)。


 
青い山肌に厚く雪化粧をした5月のシエラネバダ山脈を眺めながら、平原に伸びるダート路をひたすら前進。そういえば、シエラネバダってスペイン語で「雪の山脈」という意味なんだそうですね。私が目にした険しい山稜は、まさにその名前に相応しい容姿で威風堂々とそびえていました。


 
やがて未舗装路は行き止まりとなり、その突き当たりには駐車スペースが広がっています。そして駐車場の先にはトレイルが続いていますので、私もここに車を留守番させて、トレイルを歩くことにしました。


 
湿地帯の上に敷かれた木道のトレイルはよく整備されており、沼の向こうに雪をかぶった山々を眺めながらの散策はとっても爽快です。


 
木道を進んでゆくと、左手前方に岩を積み上げた小さな築山を発見。周囲は湿地であり、樹木などが一切ないため、ここだけ妙に目立っており、遠くからでもその存在に気づきます。


 

築山を衝立にするように、その裏手には温泉の池が設けられていたのでした。"Crowley Hot Spring" には大きく分けて2つの温泉池があるのですが、これはその一つであり、ネットなどでは小さい方の温泉プールといった表現で紹介されているものです。池のすぐそばに源泉があり、そこで湧いたお湯が直接湯溜まりへ流れ込んでいます。小さいと言っても10人弱は入れそうなキャパがあり、拙ブログでこれまで取り上げてきた界隈の他温泉と比べてはるかに大きなものです。ここでは女性のグループが談笑しながら湯浴みを楽しんでいたので、私はここを遠慮し別の湯溜まりへ移ることにしました。


 

木道が尽きる先に、もう一つの大きな湯溜まりがあります。プールサイドには立派なウッドデッキが設けられ、荷物を置くのに好都合ですが、そんなものが用意されているのですから、利用者も多いのでしょう。実際に、他の温泉では先客がいたとしてもせいぜい1〜2人程度でしたが、こちらは画像をご覧になればおわかりのように訪問客が多く、それだけ有名で人気があることが窺えます。
先ほどの小さな湯溜まりは、すぐそばの源泉から流れるお湯を受けていましたが、こちらは周囲に点在する複数の源泉によって形成された温泉の沢を堰き止めることによってつくられており、大きさはもちろん、深さも十分に確保されています。しかしながら淀んだお湯は藻の発生などによって不気味に濁っており、しかも冷たい風によって大幅に温度低下していたため、ここでも湯浴みする気分にはなれませんでした。そこで、この大きな湯溜まりにお湯を供給している源泉をたどってみることにしました。


 
温泉の沢を遡って源泉の一部にたどり着きました。平原(湿地)に僅かな段差があり、そこで温泉が自噴していたのでした。地中から湧き出た温泉の量は多く、地表でたちまち沢を形成して、上述した大きな湯溜まりへ流れてゆきます。


 
温泉の湧出箇所に持参した計器を突っ込んでみますと、温度は40.5℃で、pH7.12という数値が表示されました。無色透明で無味無臭のクセがないアッサリとしたお湯です。


 
私が計測した源泉のすぐ下にも、ちょっとした湯溜まりができていたので・・・



その場で水着に着替えて入浴しちゃいました。前回記事までで取り上げたこのエリアの露天風呂と同様に、ここも clothing optional (水着着用任意)であり、実際に大きな湯溜まりでは全裸で入浴している男女のグループもいましたが、そんな彼ら彼女らを見た私は何故か怖気付いてしまったので、水着を着用して湯浴みすることにしました。私が入ったこの湯溜まりは、上述した大小各湯溜まりよりも温度が高いものの、座ったところで腰下が浸かる程度の深さしかなかったため、正直なところ満足いく湯浴みはできませんでしたが、やや不自然な姿勢ながら寝そべれば辛うじて肩まで浸かれましたから、これによって全身で温泉の温かさを享受することで寒風を凌ぎ、雪の山脈を眺めながらの露天風呂を楽しませていただきました。



GPS:37.66116, -118.76841

温泉周辺でのキャンプ等は不可。
無料
備品類無し
"Clothing Optional"なので、水着の着用は任意(裸の入浴も可能)。

私の好み:★★+0.5

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