サブカルチャーマシンガン

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『ボクガール』考察 #47「ボクの恋より大事なもの」を振り返る~他人の“好き”を笑うな

2015-11-27 | ボクガール関連







今週「ボクガール」は休載でしたが、
そんな中ふと思う「休載でも過去分を使ってボクガ語りは出来る」・・・って事で
ちょうど2015年度版の軽いYJ総括記事も書いた事だし約1年前のバックナンバーNo.3号掲載分を使って記事を書きたいと思います
この話数は藤原さんが瑞樹に疑似告白(笑)したり藤原さんとの過去エピがあったり藤原さんがめちゃくちゃ天使だった話数でもあります
この過去エピも何気に2015年度分だったのね・・・って考えると益々藤原さんがピンポイントで輝いてた話数の多かった年なんだなあ、ってさり気に感じてしまいますね。



かわかわれる瑞樹も可愛いなあ(笑


この話数では、瑞樹が藤原さんを好きになったきっかけが描かれてるんですね
瑞樹は昔から「可愛いもの」が大好きで、
男らしくあろうと思ってはいつつ小物はちゃっかりファンシーなものを使用、と潜在的な“可愛さ”への憧れは捨て切れてなかった
でも、あの女の子っぽくもある中性的なルックスで可愛い小物(ハンカチ)を使用してたら間違いなく思春期男子の格好の餌食になる
いや・・・正直思春期男子でなくとも、そういったちょっとでも「他人と違うもの」を使用してたらイジりのネタになると思います
当人に悪気がなくても執拗にからかわれたり、むやみやたらに注目されたり、奇異な目で見られたり、
個人的な経験ですが結局は「そんなもの」だと思ってます
それは相変わらず個々ではなく群れだったり馴れ合いだったりの世の中だと感じてるから、ですね
正味な話「みんなと一緒」「同じ人がいる」方が“安心”みたいな通念が常に正道なんですよ
やたらと他人に同意を求めて来る人、
誰かと一緒じゃなきゃ手前の好みも決められない人、
「似てる」事を演出する為にわざわざ他人色に自分を染めるような人、
そこには“個々”“人それぞれ”という概念は感じられず、
逆に人それぞれって言ってる人が馴れ合いや同調の中に身を置いているように感じられる事も多く
ぶっちゃけて言えばそんな「距離感」が傍目から見ていると気持ち悪いなあ。って自分はよく思ったりしています
要するに「個々の違いを楽しむ余裕」「個々の違いを面白がる粋」も全く感じられない世の中って話ですね(あ、これはあくまで自分の中の話ですよ)



天使や・・・


ただ、そんな風に「みんなとは違う」瑞樹を藤原さんは一切笑わず、ネタにもせず、何も言わずに助けてくれた
「これは自分のなんだよ、拾ってくれてありがとう。」と上手い具合にその場を誤魔化してくれた
正直リアルタイムで見た時はなんて素敵なお話なんだ・・・!って思いましたね
ファンシーな小物を持ってる事をからかわれて恥ずかしがってる瑞樹を
真っ直ぐに助けてくれた上にさり気に「女子のものを取ってる」とからかい男子にささやかな報復を与えてる所がまた流石、というか(笑
まあそれを指摘したのは藤原さんではなく藤原さんの横の女子ですけどね。

藤原さんは引きもしなかったし、
乗っかってイジる、という個人的にやられたら相当腹が立つ(笑)行為もしなかった
ただただ瑞樹の気持ちを想って助け船を出してくれたその“優しさ”と
「個々」を否定しないその美しさに瑞樹も俺もヤラれちゃいましたね 笑
何より、ハンカチを持った時の素敵な笑顔こそ瑞樹にしてみたら気持ち救われたんじゃないかなあ・・・って今振り返ってふと感じます
「一緒なら安心」
「みんなと違うから変」
そんな感情を一切持たない、素の自分を認めてくれる、そういう藤原さんだからこそ瑞樹も好きになったんでしょうし
この話の後もそういう藤原さんが沢山出て来て瑞樹が惚れるのも道理だなあ、って思える作劇のレベルの高さを感じます




「ボクガール」は、言葉にせずとも
「君は君でいていいんだよ。」っていう風なメッセージを描いてくれてますし(山田の過去、瑞樹と猛の過去エピでも)
逆に言えばそういうメッセージを陳腐に語らず間接的に描いてくれる辺り“粋”な作品であるとも思います
この考察ではそういった表面上の可愛さ以外の魅力である「深み」を伝えたかったのでした
「他人の好き」を、
「他人の選択」を、
「他人の自由」を邪魔したり笑ったり、ネタにするのは絶対に間違っている
そうじゃなくて、それぞれがそれぞれのままでいい、君は君のままでいい。私があなたを笑わせやしない。
そんな藤原さんの(ある種の)男気に今でも読み返して感銘を受ける話数ですね個人的に。
この回は、瑞樹が本当は辛いのに藤原さんと猛をくっつけようと決意する描写もあったりしてみどころたっぷりですね
何となく#67ラストの瑞樹の表情がこの話数最後の瑞樹の表情の複雑さを孕んでる表情なのかなあ、って気もします。

しかしこの時点ではまだまだ全然藤原さんの意識は猛ばっかだったんですね
この1年で瑞樹もよく頑張ったよ、、、って彼を褒めてやりたいですね(笑
藤原さんの為にずっと頑張って来たんだもんね・・・という事で
来年度の「ボクガール」の展開にも引き続き注目です。









後、今気付いたんですがあと数号で2周年なんですね
大好きな作品なんで長期連載化してる事に嬉しさと誇りを感じてます
これからも応援しますし益々健闘して欲しいですね。
ドキドキ出来るTSものラブコメと同時に、水面下では「みんな違っていい」って事をさり気に伝えてくれてる作品だとも思う。




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