エリザベス女王杯回顧~「競馬の日常」を切り裂くチャンピオン

2011-11-14 10:04:47 | 血統予想

京都11R エリザベス女王杯
◎18.スノーフェアリー
○2.イタリアンレッド
▲8.レーヴディソール
△1.アヴェンチュラ
△3.ホエールキャプチャ
×4.アパパネ
注9.レインボーダリア
ダンシングレインはそれほどスピード豊かな馬には見えず、これの単騎ならスロー濃厚だろう。◎は昨年は馬場の悪いインに突っ込んで圧勝したが、直線追い出しての加速がアパパネやメイショウベルーガとはまるで違っていたし、続く香港Cでは小回りのスローを驚愕の追い込み勝ち。この牝馬は世界トップクラスの斬れ味を誇るが、その斬れは軽い芝で更に威力を増す。スローの上がりの競馬になっても、また目の覚めるような脚で差しきってしまうだろう。エリ女は上がりだけの競馬になるとファレノプシスやダイヤモンドビコーやオースミハルカのような小回り向きの小脚がモノを言うことが多いから、府中牝馬Sを小倉を捲るように勝った○はまたまたチャンスだ。そして京都外のスローの外差し馬場というのは▲にとっても最高の舞台で、斬れだけで勝てるレースになればアッサリがあって驚けない。持続型脚質の馬たちの評価を下げて、大穴にはクイーンS好走組のイメージで札幌1800mをきれいに捲ったレインボーを。

東京9R 赤松賞
◎18.コリーヌ
○13.クイーンアルタミラ
▲12.トランドネージュ
△10.ラリエット
△17.ラフレーズカフェ
×9.ウイングドウィール
×16.パストフォリア
注1.ハナズゴール
注3.ハイリリー
◎は初戦の勝ちっぷりはなかなか垢抜けていたし、スペシャルウィーク×デインヒルはデルフォイと同じだが母母の血脈構成からこちらのほうが好配合だ。オープン級の素材だとみているし、こんなに人気がないのならばここから入ってみたい。

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「血統クリニック」はスノーフェアリー、レーヴディソール、アヴェンチュラ、ホエールキャプチャ、アパパネの順で書いたんですが、どうみてもダンシングレインはスピードのある逃げ馬とは思えず、「スローのエリザベス女王杯」で書いたような上がりの競馬を想定してアヴェンチュラの印を下げイタリアンレッドの印を上げレディアルバローザを消しレインボーダリアを追加したわけですが、シンメイフジの大逃げで2分11秒台の持続力も問われる決着となり、ゴール前の叩き合いはなかなかの見応えでした

予想コメントに書いたように、スノーフェアリーは世界で指折りの斬れ味を誇る中距離馬ですが、その斬れは日本の軽い芝で更に威力を増すというのが私の見解で、まあ想像の域を出ませんがたとえば京都外2200mや東京2400mでやればSo You ThinkやMiddayより強いんじゃないだろうかと思っています

「やっぱり中距離の持続力ならアヴェンチュラだよねえ~」
「アパパネ姉さんは叩き2走目はいつも本気出しよるなあ」
「ホエールは行っても差してもあとワンパンチが足りないんだよねえ…」
「イタリアンの捲りは長い直線で緩みないペースだとハマらんなあ…」

このような我々が普段どっぷり浸っている競馬の日常の、そのまっただ中を、今年もスノーフェアリーは切り裂いて突き抜けていきました

世界のチャンピオンはこういうものなのだということを、初めて競馬場に彼女を連れてきた大学生も、物産展の行列に並びたおしてるオバチャンも、第一旭で飲んだくれてるオッチャンも、あのレースを観た人たち全員が同時に体感できたというのは、うまく説明できないですがやっぱり素晴らしいことなのだろうなあ…と

競馬場からのアクセスが便利になった京阪電車に揺られながら、そんなことを考えてました


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6 コメント

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シンクロニシティ (ダンディ“ゲッツ”さっさん)
2011-11-14 12:30:23
ある事象を一人で感じるのと、多数で感じるのとでは、共振もありますから何倍にも増幅されますよね。
要するにライヴはええ!ってことなんですが。わははは。つい理屈っぽく言ってみました。

スノーフェアリーの末脚も、テレビ画面で見てるよりも、現場で『引いた』感じで見たほうが迫力あったやろうなあ…私?携帯のちっちゃな画面ですがなにか?わははは。

散々考えて、阿部ちゃんと雪の妖精かなぁと結論づけ、札幌記念以来のクリーンヒットとなりました。

日曜日の朝、望田さんの血統クリニックを唸りながら読み込み、これで決まりやろうと絞りました。

アパパネには脱帽です。国枝師、福田厩務員には人馬共に拍手を送りたいし、蛯名君もさすがでした。

今年はいいレースが続き、競馬コアファンとしては嬉しい限りです。
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スノーフェアリー (Mahmoud)
2011-11-14 16:49:13
ここ3戦いつもSo You Thinkと仲が良いところを見せていましたが、全てSo You Think寄りの競馬になっていたと思います。折角馬場が速くなった凱旋門賞もペースが速くて結局So You Thinkに味方した分、僅かな先着に留まったように感じました。府中や京都外回りなら負けないでしょうね。

400mの直線がピッタリなのか、それとも500mの直線なら更に良いのかを見たかったのですが、まあしょうがないですね。現役続行みたいですから来年は是非府中に照準を合わせて欲しいと思います。
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あっち (やっぱり函館)
2011-11-14 17:52:04
繁殖選定にしても育成時のポイントにしても、何か一日の長というか底辺までの広がりというか、見る人の眼力や騎手もそうですけど、上手には上手がいるというか、毎度のことですけど…
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Unknown (MJ)
2011-11-14 18:02:29
エリ女は4角の二階の芝生のところで観てましたが、あそこはファミリーも多くてG1デーとは思えないのほほんとした空間で、なんか良かったです(・∀・)

愛チャンピオンSでSnow Fairyがこれは差し切るだろうという凄い斬れでSo You Thinkに並びかけて、しかしそこからゴールまで同じ脚色になってけっきょく交わせず…というあのレースをみると、やっぱり力の要る馬場ではサドラー系の男馬の二枚腰が優勢なんやなあ…と
でも私は、たとえばブエナビスタが全盛期に欧州に腰を落ち着けて走れば、Snow Fairyと遜色ないぐらいの成績を残すんじゃないかとは思ってるんですけどね~
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ホエールキャプチャ (BS)
2011-11-14 23:02:03
パトロールビデオを見ると、最後の直線で右に左に忙しかったですね。
距離が長いのかな~それとも騎手の技量でしょうか…
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Unknown (MJ)
2011-11-15 08:53:04
交わされたら馬がフラついたと池添は言ってますが、馬場のいい外目をまっすぐ走らせていたら、もうちょっと際どかったかもですね~
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