哲っちゃんの「5馬身発言」今頃知りましたが(^ ^;)、いいじゃないですか~
騎乗技術や運動能力は世界のトップクラスに及ばないとしても、佐藤哲三のように普段の追い切りから跨り続けて馬を理解し育てていくことで、この馬のことを一番わかっているのは俺なんだというお手馬をつくることで、ガイジン騎手に対抗していくしかないだろうということを、以前「お手馬」で書いただけに拍手喝采したいですね~
あの淀みない流れを強気にキッパリと迷いなく3角すぎからスパートできたのが第一の勝因で、それができるのは哲っちゃんがアーネストリーという馬を誰よりも理解しているからに他なりません
ササショー&サトテツみたいなコンビがもっと増えれば、もっと競馬は味わい深く面白くなるはずだと私は思います
お手馬
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/0149d370798503f560a7c969f0da631f
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グラスワンダーはライバルのエルコンドルパサーやサイレンススズカやスペシャルウィークと比較しても明らかに高速芝を走るには無駄の多い走法で、そのロスを圧倒的なパワーでカバーしていたといえます
しかし種牡馬というものは特徴は伝えても特長はなかなか伝えられないもので、グラスワンダーもあの掻き込む走法は伝えるけれどそれを補って余りある強大なパワーまではなかなか伝わらないので、ようするにロスの多い走りをする力馬がよく出てしまうのです
となると、成功の道としてはあのガシャガシャ掻き込む走法を改良するのが手っ取り早く、脚捌きや体の使い方に無駄がない走法を伝えるHaloを使うのが最も有効で、サンデーサイレンス経由ではスクリーンヒーロー、セイウンワンダー、サクラメガワンダー、その他のHalo経由でもシルクネクサスやマイネルスケルツィが出ています
上にあげた馬たちは大なり小なりHalo的優等生走法を受け継いでいて、
「なんやオマエラ、手先だけで行儀よくサクサク走りやがって…男やったらもっと力まかせに掻き込んで走らんかい!」
「おと~さん、今は芝が速いんよ…手先で引っかけて走らんと間に合わんのよ~」
「阪神も新潟も直線が長くなって、おと~さんの走り方では通用せんのよ」
「ドアホッ!ステイゴールドの息子のあのピッチ走法を見てみい!有馬でスペシャルウィークの愛娘を差しとったで!なんでオマエラにあれができんのや~!」
と、おと~さんはちゃぶ台をひっくり返してしまうわけですが、そんななかでサクラメガワンダーがサンデーの血を引くにもかかわらず、俊敏な捲りで内回り中距離で最高パフォーマンスを叩き出したのは、母母父ノーザンテーストの存在が大きいと考えられます
サクラメガワンダー
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2003104910/
ノーザンテーストのクロスの影響でドリームジャーニーが伸びのない体型とピッチ走法を受け継ぎ、“内回りの帝王”として君臨したのは周知のとおり
ノーザンテーストの伸びのない体型と硬めの体質、それを伝える遺伝力の強さは、グラスワンダーのパワーランナーとしての資質を再生産するには有効だったといえるでしょう
アーネストリーとスクリーンヒーローの母母父もノーザンテーストで、つまりG1で連対したグラスワンダー産駒4頭のうち、セイウンワンダーを除く3頭は母母父ノーザンテーストです
アーネストリーがスクリーンヒーローやサクラメガワンダーと違うのは母父がサンデーサイレンスではなくトニービンだということで、母レットルダムールはHyperionのクロスのみでシンプルにまとめていること(Hyperion4・6・6×5・6)
アーネストリー
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005105410/
母のHalo≒Red God2×4や3代母のTom Fool≒Spring Run2×3による燃費の良い走りで東京2400mをヒタヒタ走り続けるスクリーンヒーローや、サンデーの柔らかさも受けて外回りで差しても斬れる脚を使えるサクラメガワンダーと比べると、アーネストリーは父似の伸びのない体型と掻き込むピッチ走法をほぼ再現することに成功し、だからこそ「最父似」というあだ名を付けたわけですが、ここがサンデーでなくトニービンだったということも父を再現するという意味ではよかったのではないかと
トニービンといえば「東京の鬼種牡馬」というイメージが強いですが、走法的には特にストライドを大きく伸ばして走るわけではなく、これはキングカメハメハもそうですが、ようするに加速の仕方伸び方がHyperion的なので、瞬時にビュンとトップスピードに乗るのではなくジワジワ伸び続ける脚質が長い直線にフィットするから東京の大レースに強いのです
グラスワンダー×トニービン×ノーザンテーストという配合は、大ざっぱにいうとグラスワンダーにシンプルにHyperionをもってきただけで、父の独特の体型走法を大きく変化させてしまうような柔らかさや伸びやかさを伝える血があまり入ってないので、ようするに父を少しHyperion的にしただけで、最も父に似た息子が生まれたと、配合的に分析するとそういうことではないかと思います
ちなみにグラスワンダー×トニービン×ノーザンテーストの配合馬はこれまで中央に7頭が出走し、アーネストリーのほかトリビュートソング(4勝,日経賞5着,障害1勝)、マルカラスカル(平地3勝,中山GJなど障害7勝)と3頭の活躍馬が出ています
付け加えるとトリビュートとマルカは全兄弟で、しかも母母ダイナアクトレスはスクリーンヒーローの母母でもあります
トリビュートソング
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005102326/
スクリーンヒーロー
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004103328/
残りの4頭(アップルポテト,アバトルディグナ,イルトゥンネコ,ナツミノイノリ)はいずれも未勝利(アップルポテトは現役で6/19函館2Rで3着に入線)に終わっていますが、この未勝利4頭がいずれも牝馬で、活躍馬3頭はいずれも牡馬というのが興味深いですね~
もともとRoberto系は男血統で牝馬は走らない傾向にありますが、母系の濃いHyperionの影響で小さく出やすいのも牝馬不振の傾向に拍車をかけているのかもしれません
「Halo的無駄なさやナスキロ的柔らかさを受け入れることは成功への早道なのでしょうが、それだとけっきょく、父のような希代のパワーランナーは出てこないような気もします」
「グラスワンダーからドリームジャーニーみたいな捲りのチャンピオンを出すには、いったいどういう配合をしたらいいのだろう…」
「Halo的なグラスワンダー産駒たち」ではこのように書いたのですが、アーネストリーが出してくれた答えとは、「父の体型走法を変化させるような血を入れず、母系はシンプルにHyperionでまとめる」というものでした
ただし父よりも成長曲線はゆっくりめで、6歳にしてついに完成してG1に手が届いたのは、このチームの育成手腕だけでなく、母系のHyperionのなせるワザというべきでしょう
Halo的なグラスワンダー産駒たち
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/380409dc853aa07d2e0f92f2b85b9a0a
クロフネ×エアグルーヴ=ポルトフィーノ
ダンス×エアグルーヴ=フォゲッタブル
キンカメ×エアグルーヴ=ルーラーシップ
…
ディープ×エアグルーヴ=グルヴェイグ&まだ見ぬ逸材?
グラスワンダー×エアグルーヴ=アーネストリー超え?
いやぁエアグルーヴは凄いなあ(^_^;)
sshimaさんの書き込みに
>グラスワンダー×エアグルーヴ=アーネストリー超え?
と、有りますが今年産まれた仔(出産したかどうかも、自分には分かりませんが・・・)がグラスワンダー産駒という事なのでしょうか?
ダンス×エアグルーヴ=フォゲッタブル(もしくはザサンデーフサイチ)
キンカメ×エアグルーヴ=ルーラーシップ
に加えてディープ×エアグルーヴの牡馬も欲しいんだろうな。
ルーラーシップはサンデー持ち牝馬につけるのに重宝するでしょうから、グラスワンダー×エアグルーヴの牡馬も生産してほしいなあ(^_^;)
ただ、インタビューでこんなん言えるのは哲ちゃんしかいませんな。
今回敗れた4歳世代も東京向きが多いし秋には外国人部隊も大挙襲来しますから、アーネストリーとの戦は見物です。
で、ちゃぶ台ひっくり返すグラス父ちゃんて…
こんな名(妄想)場面を語れるのはMJさんしかいません。
上半期は締まったGⅠが多く大満足でした。宝塚は大団円にふさわしいいいレース。
明日の帝王賞も楽しみです。
グラスワンダーは関西弁星一徹ですか(笑)
かきこむ脚でちゃぶ台を前脚で蹴り上げるのかな?
と想像しながら
ふと
ダート向きなのかな?
と思ってしまいました
「デットーリが乗ると5馬身違う」と言ったのはたしか照哉氏ですが、それとデボネアの乗り替わりをふまえてのあの発言でしょうね~
テースト×ノースフライトのフェルメールブルーにグラスワンダーというのは?兄にエーブダッチマンがいたりしてなかなか面白いかも?
…
なんて思ったんですが、さすがにこれだとイカツ過ぎるというか…グラス産駒ならおそらくテーストは母母父あたりに鎮座させとくほうがいいんだろうな、という自分のなかでの結論に(^_^;)
ヌレエフと相性いいのでしょうか?関係ありませんか?