先ほど「望田潤の3歳勝ち馬評価」先週ぶんを2頭更新しました~
Mr.Prospectorは北米スピード血脈の代表格ですが、Mr.Prospectorのクロスを持つゼンノロブロイ産駒は、トレイルブレイザー、ナムラビクター、ハートビートソング、コスモロビン、ノーステア、オメガスカイツリーと、牡は長いところを稼ぎ場所とすることが多い(牝はラブフールやペルフィカやパシフィックギャルやスピナッチなどマイル近辺に寄る)
長距離の適性というのは心肺機能や性格に加えて、特に日本の高速馬場の場合はしなやかに無駄のない動きで走ることができるというファクターが重要になってきます
ステイゴールドやサッカーボーイなど「ディクタス×ノーザンテースト×ロイヤルサッシュ」の血が春天や菊で大活躍するのは、ディクタスのもつ潜在的なスタミナに因るところがまず大きいのですが、Nasrullah直仔でThe Tetrarch(当時のスプリンター血脈の代表格)4×5を持ち、7Fの重賞を二つ勝ったPrincely Giftの伝える柔らかさが、淀の長丁場をスムーズに下るときにモノを言うからでもあるのだ…ということはよく書いてきました
そしてこれも何度か書いてきましたが、サンデーサイレンスとMr.Prospectorの組み合わせは、Halo(The Tetrarch7×6・6・7)とGold Digger(The Tetrarch5×6)の柔らかさがONになりやすいので、それこそ母も母父も短距離型のゼンノロブロイがJCや有馬を勝ったのが典型的ですが、字面の血統よりも体質がしなやかで長い距離をこなす馬が出やすいのです
ゼンノロブロイの血統表の中で最も柔らかな血はHaloとMr.Prospectorですから、ゼンノロブロイ産駒においてMr.Prospectorをクロスするということは、Mr.ProspectorのスピードをONにするというよりは柔らかさをONにする効果のほうが大きく、それはむしろ父よりも動きが緩慢になりやすいということでもあり、だからMr.Prospectorクロスのロブロイ牡駒は目黒記念や青葉賞向きなのである、というデータとして出ているのだろうと
青葉2着のタンタアレグリア(Mr.Prospector4×4)もきょうだいの中では最も動きが柔緩慢で距離適性は長めで、東京2400mや中京2200mでやっと差し届く持続型の差し脚が武器
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104008/
今日の兵庫チャンピオンシップに出るリアファルは一口ピック馬なので頑張ってもらいたいですが、オメガスカイツリーと同じゼンノロブロイ×エルコンドルパサーでMr.Prospector4×4
エルコンは母父に入ると牡にはスタミナを伝えるし、兄クリソライトはマイルのかしわ記念で追走に手を焼いていましたから、弟も2000mあればクロスクリーガーを逆転できると大きな声で言えるんですが、あっちは母父ブライアンズタイムで鞍上岩田で、小回りの捲りはお手のものですからねえ…
オメガヴェンデッタはゼンノロブロイ牡駒でMr.Prospector4×3、にもかかわらず安隆厩舎らしいパワーマイラーとして活躍していますが、この馬の場合は母系の奥に「War AdmiralとLa Troienne」のStrikingやRomanが入って、ローミンレイチェル≒ヴァインゴールドのニアリークロス3×2と言っていい配合で、ダ7FのG1に勝ったローミンレイチェルとビハインドザマスクやコイウタを出したヴァインゴールド牝系のパワーマイラー資質がONになったといえます
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104366/
┌Mr.Prospector
┌○┌○┌War Admiral
│└△└△
│ └△
│ └La Troienne
ローミンレイチェル
└△
└△┌Roman
└△
┌Mr.Prospector
ヴァインゴールド
└△┌○┌War Admiral
└△└Striking
│ └△
│ └La Troienne
│┌Roman
└△
土曜新潟でデビュー勝ちを飾ったスターリーウインドはゼンノロブロイ牝駒でマイニング≒Woodman3×2、日曜東京で未勝利勝ちのアンジェリーはゼンノロブロイ牝駒でマイニング≒Woodman3×4、だからわりとパワー体質でマイラー体型に出たのは順当というべきで、ともに芝マイルを使ったのが正解でした
┌Mr.Prospector
マイニング
│┌Buckpasser
└△ ┌○
└△┌○└La Troienne
│││┌War Admiral
└△└△
┌Mr.Prospector
Woodman
│┌Buckpasser
└△
└△
└△┌War Admiral
└Stiriking
└△
└La Troienne
Mr.Prospectorをクロスすれば柔らかく緩慢な中距離馬になり、マイニングやローミンレイチェルをニアリークロスすればラトロパワーで走るマイラーになる
Princely GiftやMr.Prospectorのような軟質なスピードは、代を経ると中長距離を走るための柔らかさしなやかさとなるというのは昔からよくあることで、2030年ぐらいにはサクラバクシンオー4×5がステイヤーズSを勝っても何ら不思議はないでしょうね~
まあゼンノロブロイは強いクロスを持たないので、4/4米であっても相似配合的にまとまっていればいいんじゃないかと思いますが
ディープフォルツァの引退で枠も空いてしまったし
私も気になっている馬のことだと思いますが、パワーに振れる可能性が大きいと思っています。早めに入厩するようですが、厩舎が適性を掴んで、上手くレースを選択してくれるか?で決められません。
ロブロイに関しては理解が足りなかったですが、今回の記事で分かってきたように思います。「走る馬の見方がわかる本」で鈴木由希子さんが書いていた、ロブロイの前脚の事とリンクしますね。
パシフィックギャルは無事なら交流重賞でかっぱぎまくったと思うので、早期引退が残念でした
札幌市在住のハイペリオンといいます。
1口購入の参考にピックアップ3年連続
購入してます。
ご教授願いたいのですが下記の馬にロブロイどうでしょうか?
http://db.netkeiba.com/horse/2001100718/
面白い繁殖やと思いますが、ロブロイとだとパワーに寄りすぎる可能性大で、ダートと割り切るならアリはアリです
ふと思いついただけですが、サトノクラウンとの配合はカッチョイイかも(・∀・)