日曜の重賞回顧~Burghclereニアリークロスの恐るべき成長力

2014-04-06 17:46:08 | 血統予想

阪神11R 大阪杯
◎5.メイショウマンボ
○4.エピファネイア
▲7.キズナ
△6.ビートブラック
×2.ショウナンマイティ
内回りより外回りに向いたいわゆるストレッチランナーには、キズナのように大跳びでアクションが大きいタイプと、エピファネイアのように胴や脚が長いタイプ、この二種類に大別できる。東京や外回りの2400mならば、58キロでも一騎打ち、ダービーの再現と断言できるのだが、内2000mならメイショウマンボで一泡吹かせられる可能性は少なからずあるのではないか。スプリングマンボ≒ジェイドロバリー3×3のスーパーニアリークロスで、配合はずっとほめてきた。母父がグラスワンダーでグロースターク~リボーのクロスも持つだけに肩が立っていてストライドはあまり伸びず、だからけっこう小回りもきく脚質で実際内回りは秋華賞など4戦4勝。55キロは有利だし馬場が渋るのもプラスで、2強よりワンテンポ早く捲ってしまえれば面白い。

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大阪杯は1000m通過が60秒5、そこから10馬身近く離された第二集団は62秒ちょっとのスロー、トウカイパラダイスの上がりが48.0-36.4で、キズナの上がりがだいたい46秒-34秒ぐらいですか

エピファネイアは休み明けということもあって折り合い重視でジックリ構え、前にいたショウナンマイティを目標に4角から動いて残り200mではこれをアッサリ捕まえており、菊や神戸新聞同様、この下りでの加速は相変わらず抜群だったというべきでしょう

もちろん外回りのほうがより加速はスムーズでよりストライドが伸びる馬ですが、内回りでも弥生賞やラジオNIKKEのように俊敏に加速できるのがこの馬のいいところで、今までのキズナはそこで捲られたり置いていかれたりしていたのに、今日はエピファのスパートに合わせてユタカが仕掛けると離されずについて回ったのが驚きでした

内回りで今までにないスムーズな加速を見せたという意味で、今日はキズナの成長をほめるべきでしょう

この成長力はBurghclere≒Fijiのニアリークロス(HyperionとDonatelloとDark Ronald)によるところが大と考えられ、同じディープ×Pacific Princess牝系で同じニアリークロスをもつラストインパクトや、同じようにBurghclere≒Aureoleのニアリークロスをもつトーセンラー、これらの古馬になっての成長曲線とも重なる完勝
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010105827/

Pacific Princessの母FijiはHyperion≒All Moonshine3×3、ウインドインハーヘアの3代母HighlightはHyperion3×2、「名牝系の繁栄の陰には、3×3レベルの名血のクロスがある」ということは「牝系の礎、血統論の幹」でも書きました

エピファネイアはトウカイを差せなかったのは仕掛けが遅かったと言われても仕方ないですが、今日のキズナの4角での反応や加速をみると、早めスパートでもキズナにはついてこられて差されていたでしょう

あと若いころよりはトモがパンとしたし内回りでも俊敏に加速できる馬ではあるのですが、キズナのような真のG1級を相手にするとなると、やっぱりベストパフォーマンスを出せるのは下りでスパートできて直線が平坦で長い京都外回りではないかと

まあでもキズナを除けばここでも別格という脚は使ってるのですから、沙田競馬場はわりと京都外と似たコース形態でエピファには合ってると思うし、私は大いに期待しておりますよ(・∀・)

メイショウマンボは4角ですでに手応えゼロで見せ場もない大敗、こんなに負けるとは、休み明けは動かないというだけでなく中身もできてなかったのだろうと言わざるをえませんね…

ダービー卿は57.9-36.7と今の馬場にしてはかなりの前傾ラップになりましたが、坂路で動いたカレンブラックヒルが先行策で鮮やかに復活

こぶし賞で馬場の悪いインを通って踏ん張ったようにパワー馬場は得意ですが、ダイワメジャー産駒としても配合は最高なのでこの復活は喜ばしいかぎりで(・∀・)、そのあたりは先週書いた「ダイワメジャー黄金配合《2014最新バージョン》」を読んでください

ダイワメジャーはナスキロ柔さを補うとダイワマッジョーレやエクセラントカーヴみたいなしなやか体質で斬れるタイプも出すんですが、けっきょく天下を獲ってるのは父と同じパワーゴリ押し型で、Le Fabuleux≒Wordenの激気性で前傾ラップをウワーッと行ってしまったほうがいいのかもですね(^ ^;)

今週は鳴りを潜めていた最高馬体重馬ですが、最後にカオスモスが一発

コディーノはあのスタートならばそのままカレンの後ろでうなってればいいと思うんですが、でも北宏の騎乗に大きなミスはなかったし、中山でもHペースだと弾けそうで弾けないのは同じ

まだ4歳ですから、この血統配合ですから、成長の余地は多分にあると私は思っていますが、しかし現状はちょっと伸び悩み状態と言わざるをえないですかね…


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11 コメント

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Unknown (ジュリー)
2014-04-06 19:10:35
坂井氏の追い切り診断でのコディーノ評。
手先だけで走っている感じ、2歳の頃のような柔らかみが無くなってきている、成長力に欠けるクチかもとコメントされてました。
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トリップ (Unknown)
2014-04-06 20:30:46
トリップはフェアリードールだしまだまだ強くなると思ってただけに残念な故障でした。予後不良を避けたノリの騎乗にも心を打たれました。
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Unknown (たろう)
2014-04-06 21:05:15
Burghclere≒Aureoleは、ワールドインパクトにもありますが、同馬の母父Pivotalの祖母StufidaにもHyperion、Busted、Fair Trial~Son-in-Law、Feolaがあるので、Burghclere≒Stufida≒Aureoleと見なしてもよいでしょうか?

Burghclere≒Fijiについて、FijiにあるBongoの血は、Son-in-Lawとニアリーと言えそうな気がします(Dark RonaldとDonovanが共通で、BongoにあるMagdalenとSon-in-LawにあるReticenceが4分の3同血)。
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Unknown (Unknown)
2014-04-06 22:59:21
シャティンが向くのは平坦コースだからでしょうか?
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Unknown (MJ)
2014-04-06 23:48:20
3角でトリップに勝たれたと今日は思いました、ノリはさすがです

BongoとSon-in-Lawは似てますね~、まあブライアンズタイムとPacific Princessがニックスな時点でFlower BowlとFijiがニックスだということですから、BurghclereとFijiもニックスなのだということでOKじゃないかと

沙田は3角から緩やかに下りながら直線平坦400mちょっとですから、わりと京都外と近いイメージですかね~、日本ほど高速馬場ではないですが
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Unknown (Unknown)
2014-04-07 01:20:18
望田さんは馬券ではメイショウマンボととことん相性が悪いみたいですね・・・
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Unknown (おけいはん)
2014-04-07 09:38:23
今のムキムキとなったキズナに、春天3,200Mはこなせるのでしょうか?
武ジョッキー、アンカツさんのコメントを見ていると、いずれも問題ないと判断されてはいるようなのですが・・・
素人ファンとしては、あのマッチョな馬体と母父の存在が距離適性の面でどうにも気にかかります。
MJさんの個人的な見解をお聞かせください。
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Unknown (n40)
2014-04-07 10:45:37
昨日のキズナにスペシャルウィークっぽさを感じたのですが、「Nijinsky ≒ Storm Bird & セントクレスピン ≒ Fiji」の見立ては大雑把すぎるでしょうか(特に後者の二アリー)?
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Unknown (MJ)
2014-04-07 10:47:37
もともとキズナは父ほどしなやかな体質ではないですが、その力強さはStorm CatというよりPacific Princess譲りの部分が大だと私はみていて、たとえばナリタブライアンやビワハヤヒデもステイヤーではないですが、これらと比較してもスタミナで見劣るとは思わないですけどね~
大阪杯のゴール前なんて、Hyperion的に頑強で実直に伸びてるなあ~と思いながら観てましたよ
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Unknown (MJ)
2014-04-07 10:53:01
スペシャルウィークというよりは、この牝系の長所であるHyperionとDamascusの頑強さを感じますけどね~
しなやかさや俊敏さではエピファのほうが上なんですが、地面を掴む力がキズナのほうが上という感じで
ビワハヤヒデももともと鋭い斬れ味はそんなにない馬だったんですが、古馬になったら驚くほど頑強になってもうねじ伏せるように勝つのですよ
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