阪神11R 桜花賞
◎5.パララサルー
○17.ジョワドヴィーヴル
△8.マイネエポナ
×11.アイムユアーズ
パララサルーはデビュー戦でゲンテンの2着にきたときから見所のある馬だとは思っていたが、とはいえ菜の花賞もアネモネSも◎にはしなかった。それは母方の血や全体の配合パターンなどから、中山より東京向きの中距離馬とみたからで、それは今でもそう思っている。実際中山マイルではいつも4角ではこりゃ届かんという手応えの悪さで、しかしそこから追えば追うほど鋭くというより力強く伸びて、終わってみればあの手応えの悪さが信じられない完勝。時計のかかる決着に恵まれたという部分はあるだろうが、ノメりながらもグイグイ伸びてねじ伏せたアネモネSなんかをみると、たとえば東京で超一流のブエナビスタが中山内回りでも一流なのと同じで、距離もコースも合っていないのに負けないというところに底知れない強さがあるのではないかと思い直した。外回り桜花賞はオークスに直結するレースだし中距離馬の地力や素質がモノを言うレースだから、不安要素はあれこれあっても一番強いと思う中距離馬に◎を打ちたい。
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下記の「血統クリニック」の通り、ジェンティルドンナは母がスプリンターですから先行力加速力に秀でていて、Lyphardクロスのディープ産駒ですから前受けで粘る形がベターだと書いてきたし、ヴィルシーナは母父にMachiavellianが入ってHalo≒Red God3×4・5・5なので3/4同血のフレールジャックと比較してみてもレース巧者ぶりが増した機動力型で、サウンドオブハートはタキオンにTom Fool的Fair Trial的スピードを重ねた配合で加速は抜群に俊敏ですが長く脚を使うタイプではなく、この3頭はたとえば東京1600mのHペースよりは中山1800mのスローペースのほうに適性が高い馬だと書いてたし、それは桜花賞が終わってからもそう思っています
1000m通過59秒3は過去5年のなかで2番目に遅く、勝ち時計1.34.6は最も遅く、ま~Mahmoudさんに言わせるとJRA発表の公式ラップにも疑わしいものが散見されるということで(^ ^;)、私はアナログ派のオヤジらしく血統や体型や走法やスピードの乗りなどの見た目で判断して言わせてもらうと、今年の桜花賞は東京1600mHペースよりは中山1800mスローペースに適性が高い馬たちの前残りに近いレースであり、そういう能力を競うレースでは1,2着馬の機動力加速力が上だったのはたしかでしょう
そのこと自体に文句を言うつもりは毛頭ないし、そういう適性を競う桜花賞もあっていいと思いますが、外回りになってからの過去5年がナスキロ的斬れを武器とする中距離馬に向いたオークスに直結する質のレースばかりだったために、今年もハナからそういう質のレースになるんだろうという頭で入っていたので、そこはやっぱりG1といえどもレースは生き物で、そんなに毎年毎年同じ質のレースになることはないんだなあ…ということをまた教えられました
そして例年とは違う質のレースになったという私の考えが正しければ、オークス予想も例年とは違った頭で予想しなければならないかなあ…とも
パララサルーはジョワドヴィーヴルをマークしていた時点でもう圏外でしたが、ま~あそこからトールポピーやリトルアマポーラぐらいは伸びているし、中距離馬としての資質では負けてないとは今でも思っています
ジェンティルドンナの母ドナブリーニはチェヴァリーパークS(英G1・芝6F)に勝ったDanzig系のスプリンターでしたが、前にも書いたように、スプリンター牝馬との配合でマイラーを出し、ステイヤー牝馬との配合で2400mの馬を出しと、どんな牝馬との配合でも2000m前後に寄せてくるのがディープインパクトやアグネスタキオンやサンデーサイレンスの優れたところで、それは伝えるスピードの質が優れているからです
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106253/
笠シショーが「競馬の基本は2000m」というのもそういうことなのです
ディープインパクトのLyphardクロスについては、今月号のキャロット会報に書いた「ディープ産駒の配合考(1)ノーザンダンサー血脈との相性を探る」から加筆したものを抜粋しておきます(ああ…そういえば今日中には続きを書き上げないと、明日が締切やん…)
数字は原稿入稿時の3/11時点のままになっています
(母系にLyphardが入ると)ディープの母父AlzaoはLyphardの直仔だから、ようするにLyphardのクロスになる
この配合は出走30頭中勝ち上がり20頭、うち2勝以上11頭と高確率で、ドナウブルー=ジェンティルドンナ、トーセンラー=スピルバーグ、ハブルバブル=ディープブリランテ、サトノオー=クランモンタナ、ディープサウンド=ラスヴェンチュラス、他にスマートロビン、プランスデトワール、ミッキーオーラ、ダヴィンチバローズ、ソルデマーヨなどがおり中身も濃い
全きょうだいがことごとく走っていることからも、ディープ産駒におけるLyphardのクロスには信用が置けるというべきだろう
トーセンラーのきさらぎ賞、ディープブリランテの東スポ杯、ジェンティルドンナのシンザン記念、ドナウブルーの京都牝馬Sと重賞勝ちは全て先行か好位抜け出しで、筆者がよく言う「サンデー×Lyphard×ハイインロー」らしさを増幅した配合だけに前受けでしぶとい脚質に出る
またこの重賞勝ち4頭に共通するのは、母がNorthern Dancerのクロスを持つことで、Lyphardをクロスする場合は、同時に母系にSadler's WellsかNureyevやDanzigなどを持つというのが必勝形といえそうだ
残念ながら三連単しか購入していないうえにジェンティルドンナが入ってないという駄目っぷり(´;ω;`)
もうダメダメですよ…
気を取り直して皐月賞はグランデッツァの予定です
仁川の借りは府中で返す!例年のように桜花賞上位やクイーンC組が人気だとすると…楽しみです(^^)
馬体減らしのチビッコ組、なんとかオークスまで立て直してほしいです。
例によりトンチンカンなことを書いてしまっていると思いますがよろしくお願いします。
専門家の方から実馬や走りなど見られてアルザオと似たところはあると感じられるところはありますか?
血統表を眺めていてもしかしてアルザオ進化型?とか思ってしまいます。
以前にアルザオって本当は日本向きだったんじゃないかと妙に思ったことがあってそれで余計に気になりました。
記事に書いてらっしゃることが全てでしょうから僕の気にしていることは単なる素人バカ発想とは思いますがどうなのでしょうか?
牝駒に活躍馬が多かったということからすると、Lyphard的な粘りよりはナスキロ的な斬れを伝えたのではないかと思いますが
馬場が前週までより速くなっていたのも要因でしょうか。まあその流れを見事に捌いた上位3騎手の攻防は見応えがありました。レベル的にも悪くない世代かと思います。
楽しみに拝見しています。
稚拙な質問で申し訳ありませんが…
ブエナビスタにはあって、アドマイヤオーラとジョワドヴィーヴルにはないニジンスキーの4×3というクロス。このクロスがブエナビスタの成長力に繋がっているのでしょうか?
Nijinskyのクロスというよりも、マルゼンスキー≒Caerleonのニアリークロス(Nijinsky,Princequillo,La Troienneなど)によって、Caerleonの長所や美点が最も表現されている…というべきじゃないですかね~