中隆の山遊記

登山、山スキー、沢、食べ物(特に日本ワイン、麺類、ご当地料理)等の趣味を随時更新

常念岳~蝶ヶ岳

2020-09-21 03:12:31 | 北アルプス

★2020年9月21日(月)

 

◆目的地:常念岳~蝶ヶ岳

◆メンバー:M田君、NAKA-TAKA

◆コースタイム:5:13三股手前駐車場~8:39前常念岳~9:36常念岳10:28~12:39蝶槍12:59~13:31蝶ヶ岳~16:26駐車場

◆天気:晴れ

◆活動時間:11時間13分

◆活動距離:17.6km

◆累積標高上り/下り:2,150m/2,146m

 

 

【概要】

シルバーウィーク4連休、天気が一番良さそうな敬老の日に、

2年前の8月に鳳凰三山から甲斐駒ヶ岳(早川尾根、1泊)を縦走して以来の、

M田君との山行になった。

三股を起点としたこの縦走路は以前から狙っていた。

 

朝4時30分頃駐車場に到着予定で、ジムニーで烏川林道を進んでいくと、

駐車場の2kmほど手前から路駐の車でいっぱいである。

上はどうなっているか分からないので、駐車場を目指して進む。

 

駐車場着。80台停められ駐車場が満車である。

手前の第2駐車場も満車である。

路駐をするために来た道を戻ることも考えたが、

すれ違いも非常に困難なのでこの駐車場で駐車スペースを探すことにする。

すると、端の方に軽自動車しか停められないわずかなスペースがあり、

そこに車を入れ込んだ。※周囲の車の出入りには問題なし。

 

20分くらい歩いたところにゲートがあり、登山届を提出。

 

ゲートから少し歩いて三股に到着。

常念岳を目指すルートを取り、周回することとする。

 

昭文社の地図には急登とあるが、それほどでもない。

ずんずん登る。

 

前常念岳が見えてくる。

これから縦走する常念岳から蝶ヶ岳の縦走路も見える。

先は長くて大変そうだが、素晴らしい景色に力をもらう。

(前常念岳)

 

(一番奥が穂高、その手前の稜線が蝶ヶ岳に向かう稜線)

 

(振り返ると)

 

石室をとおり前常念岳到着。

(石室、その上が前常念岳)

 

さらに、常念岳頂上を目指して進む。

(右奥が常念岳、左奥が穂高)

 

(近づいてくる常念岳)

 

(常念乗越へのトラバース道(上級者向け)分岐)

 

 

常念小屋から常念岳に向かう稜線に合流。

 

常念岳頂上着。

槍、穂高の絶景が目の前に広がっている。

久しぶりの北アルプス、感動である。

頂上の撮影ポイントには10人くらいの行列ができている。

今シーズンはコロナウイルスの影響で、

南アルプスや富士山は登山禁止となっているので、

北アルプスが混雑するのだろう。

 

(右に槍ヶ岳、左に穂高)

 

(左に槍ヶ岳、真ん中に三俣蓮華岳、鷲羽岳、水晶岳、右に大天井岳)

 

さあ、蝶ヶ岳に向けて縦走開始。

ガスってきた。

結構人も多い。

(常念岳)

 

 

(振り返ると槍ヶ岳)

 

(わずかだが紅葉している場所)

 

(蝶槍)

 

いくつかのピークを越え蝶槍に到着。

槍ヶ岳と蝶槍のコラボ写真を撮る。

 

 

蝶槍出発。

あと少しだ。

(蝶槍)

 

 

(左奥が蝶ヶ岳)

 

蝶が岳山荘に着くが、休憩は蝶ヶ岳に登ってからとする。

 

蝶ヶ岳頂上着。

頂上から見るとテント場がすごい混雑である。

 

 

蝶が岳山荘着。

少し休憩し、シャインマスカットを食べる。

少し寒いので、下山開始。

 

この下山道は急登に階段が設置されており、非常に歩きやすかった。

整備してくれた方に感謝です。

 

駐車場着。

この時間だと3割くらいの駐車率だった。

11時間超えの登山は久しぶりで少し疲れたので、一番上に停められて良かったです。

 

夕食は安曇野IC近くの山賊焼きの有名な「穂の香」。

M田君のご厚意で私はビールをいただく。

料理も非常に美味しく大満足な1日でした。

 

 

※帰りの高速道路も塩尻と甲府昭和付近で渋滞。さらに小仏トンネル付近で45kmの渋滞

 

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北穂高岳東稜

2015-08-06 01:38:15 | 北アルプス

★2014年8月6日(木)~8日(土)

 

◆目的地:奥又白池~涸沢~北穂高岳(東陵)~ジャンダルム~西穂高岳

◆メンバー:M松さん、中隆

◆コースタイム:【1日目】6:10上高地バスターミナル~7:37徳沢園7:52~8:52中畠新道分岐9:12~11:18奥又白池11:40~13:32前穂高岳5、6のコル13:50~14:40涸沢(テン場)

【2日目】6:00涸沢(テン場)~7:05北穂高岳東陵への分岐~8:15北穂高岳東陵(2,855m)~10:35北穂高岳小屋11:10~13:20涸沢岳頂上~13:35穂高岳山荘(テン場)

【3日目】4:40穂高岳山荘(テン場)~5:20奥穂高岳頂上5:35~6:35ジャンダルム6:57~7:50天狗のコル8:05~9:15間ノ岳頂上~10:45西穂高岳~12:33西穂高山荘12:57~14:28上高地

◆天気:【1日目】晴れ後曇り、 【2日目】晴れ、  【3日目】晴れ

 

 

【概要】

【1日目】

・一昨年の槍ヶ岳-北鎌尾根、昨年の剱岳北方稜線に次ぐ3回目のバリエーションルート。

・1日目のテン場である涸沢には、奥又白池から前穂高北尾根の5,6のコル経由で向かう。

・奥又白池は小説「氷壁」の舞台になった場所であり、テントも2,3張り大丈夫なので、

いつか泊まってみたいと思う。

・奥又白池から前穂高岳北尾根5,6のコルまでは昭文社の地図には波線も載っておらず、

記録によると危ない箇所があるような記述もあったが特に問題はなかった。

・木曜日ということもあり涸沢のテン場も結構空いていた。

 

【2日目】

・今日が北穂高岳東陵(ゴジラの背がメイン)。

・結果としては、東陵へもう少し早く取り付けば楽だったが、

今回のコース取りでは東陵までの登りが今回の核の一つだった。

・ゴジラの背では途中1箇所ロープで確保し安全を期した。

・ゴジラの背からは懸垂下降。久しぶりで拙い懸垂下降で反省。

・北穂から涸沢岳までも結構タフなコースであたった。

・久しぶりに午後1時半という早い時間にテン場に着いたのでゆっくりできた。

 

【3日目】

・今日は10年位前に踏破した、波線を含む登山道の最難関ルートと言われている

ジャンダルム~西穂ルート。

・10年前に比べると、雑誌にも載ったのでそれなりに登山者はいた。

・結構年配の人も多かった。元気さに脱帽。

・一般登山道最難関ルートと言われるだけあり、

昨日の北穂から涸沢高より難易度は高かった。

・西穂高岳から先は登山者の雰囲気が変わり、山ガールらしき女性もいた。

 

 

【山行記録】

【1日目】

昨年の剱岳北方稜線から計画していた今年のメイン山行である、

一昨年の槍ヶ岳(北鎌尾根)、昨年の剱岳(北方稜線)に続く3回目のバリエーションルート。

 

仕事の関係で行けるかどうか不確定だったが、

「絶対行くぞ」という確固たる意志の下、仕事を何とかやりくりし初志貫徹。

 

久しぶりの涸沢である。

10年近く前にmorita君と行った上高地を起点とした

槍ヶ岳~穂高~ジャンダルム~西穂高以来である。

今回は初めて、パノラマコース~中畠新道を通り奥又白池を経由して

前穂高岳5,6のコル経由で涸沢に向かう。

(河童橋周辺から望む穂高連峰(イラスト))

 

(明神岳)

 

徳沢園先の新村橋からパノラマ新道を通り奥又白池に向かうが、

パノラマコース入口には「雪が多いので通行できない」旨の看板があった。

(この時期には、事故を防ぐためか、この看板があるらしい)

我々はパノラマコースではないのでそのまま進む。

結果とすれば、雪渓は少し残っていたが、通行にはまったく問題がなかった。

(新村橋) 

 

下界で猛暑日が連続1週間近く続いていて、今日も暑くなる予感がむんむんする。

 

パノラマコースと中畠新道の分岐到着。

 

この分岐を左に行き、松高ルンゼ入口から右側の尾根に取り付く。

最初はびっくりするほど急登と記録にあったが、驚くほど(危険を感じるほど)急ではない。

(中畠新道分岐。右上の赤線を登る)

 

その後も結構な急登であり、暑さがミックスし少し大変。

最近全然山に登っていないので体力が落ちていると実感した。

 

奥又白池から5,6のコルに向かう道を探しながら進む。

尾根を登っていくと岩場に突き当たりルートが左に折れ奥又白池へ向かうが、

左に曲がって少し行ったところに5,6のコルへのトラバースルートがあった。

 

5,6のコルへの分岐から5分ほどで奥又白池に到着。

こんな高所に神秘的な池があるなんて、「氷壁」の舞台になるのも頷けます。

ただ、「氷壁」は結構前に読んだので既に奥又白池の場面は覚えていない。

これを機会にもう一度読んでみようと思います。

この奥又白池、テントが3張りくらい大丈夫である。

紅葉の時期に泊まったら最高だろうと思う。

後ろ髪を引かれたが、5,6のコルに向かって出発。

(結構透明度がある)

 

登ってくるとき見つけておいた分岐点から草付きの分岐道を進み、

灌木帯、岩場をトラバースして5,6のコル直下いく。

 (5,6のコルへの分岐。赤線を進む)

 

5,6のコル直下の沢を登り、二つ目の黄色ペンキの○印の所から右の稜線に上がる。

記録にはコル手前に片斜面のザレ場で、落ちたらお終いという場所があるとあったが、

少しいやらしいが特に問題なし。

(真ん中下がいやらしいザレ場)

 

5,6のコルに到着。

いつかは前穂高岳北尾根を登りたいので、今日は偵察を兼ねてこのルートを選択した。

(5,6のコル。後ろが5峰)

 

 (涸沢カール上部)

 

後は涸沢まで岩場と雪渓を降りテン場に到着。

2,3年前の紅葉の時期には2千張りのテント、

トイレは100mの行列等の記事が雑誌にのった涸沢だが、

今日は木曜日ということもあり、全然混んでいない。

 (涸沢テン場1)

 

(涸沢テン場)

 

テントを張り、涸沢小屋のテラスで生ビールで乾杯。

今日の前菜はバーニャカウダ。

にんじん、キュウリ、キャベツをバーニャカウダのソースでいただく。美味い。

ビールの後は山梨県産赤ワイン フジクレールの「隼山」(品種はメルロー)。

国産ワインコンクールで銀賞の逸品。満足です。

(説明不要)

 

 

テントに戻って、今日のメインであるキャベツと豚バラのコンソメ味スープの準備。

キャベツをゆでるときにオクラとインゲンも一緒にゆでる。

このオクラとインゲンは、今年から野菜を作り始めたnaka-takaものだ。

これもバーニャカウダのソースで食べる。甘くて美味しい野菜でした。

(天気回復)

 

(オクラとインゲンはnakataka自家製)

 

豚バラキャベツコンソメスープの鍋も成功し、〆はうどん。

 

 

【2日目】

朝食は、ご飯とナメコの味噌汁(フリーズドドライ)と

ご飯の友である丸美屋の「ソフトふりかけ梅ちりめん」。

(焼ける涸沢カール)

 

(右上が北穂高岳東稜)

 

北穂東陵へは、途中まで北穂南陵ルートを進み、

大きく左に曲がる辺りの岩稜帯を東陵に向かって右にトラバースする。

(前穂北尾根が美しい)

 

(前穂と奥穂を結ぶ吊り尾根)

 

記録によると東陵に向かう沢から左右の尾根どちらにも行けるようだが、

右の方が簡単とのことで沢を右から詰めて尾根への取付を探す。

沢の途中から尾根に向かい取り付いたが結構大変。今回の核心の一つであった。

(もっと手前から右の尾根に取り付くのが正解でした。)

(赤線より上に取り付いたかも)

 

(結構急)

 

(陵線に上がると槍がお出迎え)

 

(nakatakaニューザック、オスプレイ・ジーニス75)

 

さて、東陵は踏み跡があり特に迷わず、途中からは稜線をそれ巻き気味に進む。

途中で北穂小屋が見えてきたので、この先も踏み跡があったが慌てて稜線に戻る。

(同じように北穂小屋が見えて慌てて稜線に戻った記録あり)

 

稜線にでると、ゴジラの尻尾とゴジラの背の間のようだ。

ゴジラの背が目的なので尻尾には戻らず進む。

(稜先に北穂高小屋)

 

ゴジラの背への登りは距離は短いが、かなり急で落ちたら終わり。

ロープを持ってきているので、練習を兼ねて確保しながら登る。

(赤線を確保しながら登る)

 

(高度感抜群)

 

その先はそれほど問題ないが、

 

 

ゴジラの背から降りるところは念のため懸垂下降した。

今回2回ロープを使ったが、いずれも拙く反省。練習しなければ!

(懸垂下降)

 

(東稜を振り返る)

 

(北穂小屋への最後の登り)

 

さて、最後の北穂小屋への急登を頑張り、北穂小屋到着。

北穂小屋のテラスは最高。

東陵を見るが誰も登っている人はいなかった。

(槍からの縦走路)

 

(涸沢と前穂北尾根)

 

北穂山頂まではあっという間。

(槍をバックに)

 

さあ、後は涸沢岳を目指して頑張るのみ。

実線の一般登山道で最難関の一つであるこのルート、鎖やハシゴはあるが結構手強い。

腕力がない人を連れて行く場合は、お助けロープがあれば安心だ。

(正面に涸沢岳)

 

涸沢岳到着。眼下に穂高岳山荘が見える。

まだ早い時間でゆっくりしたいがビールはもっと飲みたいので出発。

(涸沢岳頂上から穂高岳山荘)

 

テン場は山荘近くにとれた。

 

さあ、ビールで乾杯。

前菜は、いつものキャベツの塩昆布ごま油和えである。

今回キャベツは、昨日のバーニャカウダ、鍋と大活躍。

 

穂高岳山荘には、ツアーの韓国人が20人くらいいて驚いた。

訪日外国人観光客が過去最高を記録しているが、山まで来ているとは・・・・。

(正面に涸沢岳)

 

さあ、今日のメインは、トマトスープパスタ(ペンネ)です。

スープの素2種類などと昨日の残りのキノコ、キャベツを入れる。

美味でした。

(焼けるジャンダルム)

 

(笠ヶ岳) 

 

【3日目】

今日は長丁場になることが予想されたので、

いつもより早く3時に起床して4時40分に出発。

朝食は、味噌ラーメンにナメコ汁を入れ味噌ミックス。

 

穂高岳山荘からの直登は朝一番の体は答える。

北穂高岳への途中で日が昇る。

(奥穂に向かう小屋からの最初の急登)

 

(奥穂に向かう途中で振り返る。手前から、涸沢岳、北穂岳、槍)

 

 

(奥穂に向かう陵線上)

 

北穂高岳頂上着。結構の人。

既にジャンダルムに向かっている人も見える。

10年前に比べると奥穂高岳~西穂高岳ルートも少しメジャーになってきた。

(奥穂頂上。右にジャンダルム。その左の陽が当たっているのが焼岳。左奥手前が乗鞍岳。その奥に御嶽)

 

(奥穂頂上2。どこからでも槍は見える)

 

さあ、ジャンダルム向けて出発。

その前に馬の背を超えなければならないが、特に問題ない。

(馬の背、その奥にジャンダルム。左に焼岳)

 

(馬の背からの下り)

 

(もうすぐジャンダルム)

 

(すごい形です)

 

ジャンダルムは西穂側から登る。

やっぱ2度目でも嬉しかった。360度のパノラマを堪能する。

(ジャン頂上)

 

(ジャン頂上2)

  

この後も、波線登山道最難関のルートだけに結構大変。

天狗の頭からの下りにある逆層スラブは雨の日には滑りやすいので要注意だ。

(左がジャンダルム。右が奥穂)

 

(右奥が西穂高岳)

 

 

(天狗岳(天狗の頭))

 

(天狗岳頂上から。右奥が西穂高岳)

 

(天狗岳からの下りの逆層スラブ)

 

 

(一番奥に、黒部五郎岳、鷲羽岳、水晶岳)

 

(正面に奥穂岳、その右に前穂岳)

 

西穂高岳着。

大勢の人がいる。ここからは別世界となり、山ガールっぽい女の子も結構いた。

(上高地を望む)

 

西穂山荘までは特に問題ない。

西穂山荘から上高地まではの最後の下りを頑張り、フィニッシュ。

上高地から沢渡までの帰りは、行きと同様タクシー。

一人800円(5人乗った場合)でバスの1,250円よりお得である。

 

今回の山行後のお風呂は沢渡の「梓川湖畔の湯(720円)」でした。

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剣岳~北方稜線

2014-08-02 21:55:03 | 北アルプス

★2014年8月2日(土)~4日(月)

 

◆目的地:剱岳~北方稜線

◆メンバー:M松さん、中隆

◆コースタイム:【1日目】6:20扇沢7:30~(トローリーバス)~8:00黒部ダム~9:06内蔵助谷出合9:27~10:30内蔵助平10:50~12:05ハシゴ谷乗越12:35~14:50剱沢南股二股吊橋~17:20池ノ平小屋

【2日目】4:40池ノ平小屋~5:40小窓雪渓~6:45小窓7:06~8:15雪渓~8:55小窓の王9:05~9:28三の窓~(池ノ平ガリー)~10:10池ノ平乗越~10:40池ノ平の頭(ジャンダルム)~12:20剱岳頂上・・・以下省略・・・剱沢キャンプ場

【3日目】7:30剱沢キャンプ場~10:00室堂

◆天気:【1日目】晴れ後曇り

    【2日目】晴れ後曇り

    【3日目】雨

 

 

 

 

【概要】

【1日目】

・去年の槍ヶ岳-北鎌尾根に次ぐ2回目のバリエーションルート。

・午前中に北方稜線を抜けるには、今回のルートの方が、

剱沢から剱岳を抜け北方稜線に向かうルートよりも良いと判断。

・扇沢からトローリーバスで黒部ダムへ。

・黒部ダムからは、黒部川~内蔵助谷~剱沢南股~仙人峠~池ノ平小屋、結構ハードな行程である。

・ハシゴ谷乗越から剱沢南股を渡るショートカットコースは、

夏の間だけハシゴ谷橋ができて通れるはずが、何と!橋はなく、

仕方なくお助けロープで確保しながら何とか渡渉。

・池ノ平小屋はひっそりとしていてテントも我々以外は2張りだけ。

 

【2日目】

・今日が北方稜線のメイン。

・旧鉱山道は、記録では結構危険とあったが、それほどではなかった。

・小窓雪渓を登り、小窓に到着。「窓」とは「コル」のこと。

・小窓から小窓の王へは特に迷うことはないが、急な雪渓を一つ超えなければならない。

記録には2つとあったが、もう1つは雪渓手前から稜線に登り上げるルートになっていた。

・小窓の王を超え、発射台を超え、悪名高い池ノ平ガリーを登り上げる。特に問題なし。

・池ノ平ガリーを登り上げ、池ノ谷乗越。左がチンネ、右がこれから登る池ノ谷ノ頭である。

・池ノ谷ノ頭までの急登は、右のルンゼを登る。見た目は急だが特に問題なし。

・長次郎の頭は長次郎谷側を巻く。

・最後のイヤらしいトラバースもフィックスロープがあり、それを使い難なくクリア。

・その後稜線に戻り、稜線を下っているときに、ロープがある箇所があったが、

 少し長さが足りないかなと判断、念のためお助けロープを足してクリア。

多分ロープがなくても大丈夫だが念のため。

・最後は稜線伝いの岩稜を乗り越え剱岳頂上へ。

・剱岳頂上からかカニのよこばい等を過ぎ、剱沢キャンプ場泊

【3日目】

・朝から雨。予定では真砂岳~内蔵助カール~黒部ダムの予定だったが、

 室堂から黒部立山アルペンルートをフルに使い帰宅。

 

【山行記録】

【1日目】

今年のメイン山行、昨年の槍-北鎌尾根に続く2回目のバリエーションルート。

天気予報では晴れ時々曇りだが、九州地方にある台風が気になる。

 

黒部立山アルペンルートの扇沢発トローリーバスの始発は7時30分。

3時30分に甲府を出発し、6時20分に扇沢無料駐車場に着く。

有料駐車場(48時間、2,000円)は結構空いていた。

 

チケット売り場の開始時刻は6時50分、その前からかなりの行列。

それでも何とか第1便に乗ることができた。

 

さて、黒部ダムから黒部川に向けて下る。

(黒部ダムのスタート地点)

 

登山者は我々以外に3組くらいである。

黒部川に着き、橋を渡る。黒部ダムの放水のしぶきがここまで届く。気持ちいい。

(黒部ダムからの放水)

 

橋を渡り、あとは黒部川沿いにずんずん進む。

(左岸を進む)

 

 

内蔵助谷出合から内蔵助平に向かう途中には何カ所か沢水をとることができた。

暑くてたまらないので帽子に水を汲み頭から被る。たまりません。

内蔵助平は平坦でここから剱岳に連なる稜線が見える。雲が出てきた。

(内蔵助平)

 

ハシゴ谷乗越の当たりで雨がパラパラ。

これを超えると剱岳が雄姿を見せてくれる。

日本三大雪渓である剱沢の雪渓が大迫力で迫ってくる。

(左が剣沢、右が剣岳)

 

ここを下ると剱沢南股である。

通常は真砂沢ロッジの方に迂回するが、地図には、

シーズン中はハシゴ谷橋があり、ショートカットができるとある。

既に8月ハイシーズンなので橋はあるだろうと、ロープをくぐり先に進む。

 

程なく河原に到着。しかし、いくら探せど橋はない。

よくよく見ると、岩の上に橋の基礎がある。橋はこれから設置と分かる。

さあ、元の道を戻るか、渡渉するか、石の上を跳ねるか・・・。

 

結局渡渉することになるが、結構な水量。

お助けロープでお互い確保しながら渡渉する。

水が冷たく、我慢できる限界の距離であった。でも楽しかったなー。

(ロープで確保しながら何とかクリア)

 

(対岸にあった橋の材料)

 

さらに剱沢沿いに進む。

 

昭文社の地図には近藤岩の少しというか結構手前に仙人峠への分岐である二股吊橋がある。

少し遠くに近藤岩らしき岩が見える辺りで、目印がまったくなり、ケルンが所々にあるのみ。

分岐点を過ぎてしまったかと少し後戻りする。しかし、見当たらない。

通りすがりの登山者に聞いたところ、先に見える近藤岩の側に分岐があるとのこと。

1/25,000の地図を見ると、確かに近藤岩の側から分岐道がある。

昭文社の地図を信じすぎてしまった。30分のロス。

 (左に二股吊橋、右に近藤岩)

 

小雨の中、分岐道を仙人峠に向かい最後の力を振り絞る。

途中で見える剱岳の雄姿に励まされ何とか仙人峠着。

キレイなカラフルな標識があった。

 

後はほぼ水平に池ノ平小屋を目指す。

(右上が池ノ平山、右下が池ノ平小屋  左は剣岳北方稜線)

 

やっと小屋に到着。小さな小屋である。

テント場には2張だけ。のどかな感じがグー。

 

テントを張ったら、雨も止んでいるので外でビールでの乾杯。

今日の料理は、おつまみがキャベツの塩昆布とゴマ油和え、メインが焼き肉とラーメン。

 

 

【2日目】

明け方起きると星が出ている。

小屋で今日の天気を聞くと、雨は降らないが曇りとのこと。

 

少し明るくなった頃行動開始。

危ないとの噂の旧鉱山道は特に危ないことはない。

途中でわずかにモルゲンロートになっている北方稜線が見える。

素晴らしい、来た甲斐があった。

(北方稜線が朝焼けている)

 

旧鉱山道と小窓雪渓への合流点はこのルートだと問題がないが、

逆ルートだとかなり分かりにくいだろう。

(下が小窓雪渓、真ん中ちょい左の滝が登山道への目印、その上がジャンダルムか?)

 

アイゼンを装着して小窓を目指して小窓雪渓を登る。

振り返ると後立山連峰の鹿島槍ヶ岳や五竜岳が見える。

(小窓雪渓1)

 

 (小窓雪渓2、後ろに鹿島槍、爺ガ岳)

 

小窓の右には池ノ平山があり、左にはこれから向かう小窓の王がある。

踏み跡はあり、特に迷うこともない。

(真ん中のコルが小窓、正面が池ノ平山)

 

まず最初の雪渓に到着。それなりに斜度があるが、それほど怖くない。

記録の写真で見た短いが超急な雪渓は二つ目である。楽しみである。

 

そのままトラバースしていき二つ目の雪渓に向かうが、途中で踏み跡は登り始めた。

(そびえ立つ小窓ノ王、右のコルが小窓ノ王基部)

 

小窓ノ王基部に向かっているので問題はないが、

いつ雪渓を渡るのだろうと思っているうちに、小窓ノ王基部に近づいていく。

いくつか見た記録とは違っていた。まあ深く考えてもしょうがない。

 

小窓ノ王到着。

ここからは「ガレ場で登るのに苦労する」との悪名高い池ノ平ガリーが見える。

視点を移すと日本海(富山湾)が見える。水色の神秘的に色に染まっている。

(正面のガレ場が池ノ平ガリー)

 

(富山湾が神秘的な青色)

 

さあ、小窓の王基部の「発射台」を下り、三の窓を目指す。その先が池ノ平ガリー。

発射台も写真で見ると、本当に通れるかと思ったが、実際は全然問題ない。

(左上から右下に向かう発射台)

 

三ノ窓到着。

なお、三ノ窓からの三ノ窓雪渓、先ほどの小窓雪渓等は2012年には日本初の氷河と認定されている。

(三ノ窓)

 

さあ、これから池ノ平ガリー、上から人が来ないことを祈りつつ、

下に石を落とさないように細心の注意を払わなければならない。

記録によると左側を登るとあまりザレないとあるものもある。

それを信じて左側の岩場とザレ場の境目を攻める。あれまー、全然難しくない、すいすいと登れる。

後は上からの人だが、誰も来なかった。

そもそも池ノ平小屋からは我々以外に1組(後ろにいる)であり、

逆ルートだとまだここまで来られる時間ではないのかもしれない。

(池ノ平ガリー途中から。小窓ノ王と発射台が見える)

 

(池ノ平ガリー途中から上を見上げる)

 

池ノ平乗越到着。

左手にはチンネと八ツ峰が見える。

正面には長次郎谷の雪渓が迫っている。

池ノ平ガリーからは雲が上がってくる。

右側にはこれから登る池ノ平の頭への壁が見える。

 池ノ谷ノ頭へは、左の岩溝を登っている記録があるが、上部が少しいやらしい。

右のルンゼを登ることにする。特に問題もなく登りやすいくらいだった。

(右側のルンゼを登る)

 

池ノ谷ノ頭では既にガスが出ていて、八ツ峰方面が見にくい。残念である。

(池ノ平ノ頭から。池ノ平乗越と八峰が見える)

 

さあ、あともう少し。稜線を進み、長次郎の頭は長次郎谷側から巻いた。

長次郎谷先のトラバースでは、記録にもあるイヤらしい巻があるが、

ザイルがあり、特に問題なし。

(池ノ平ノ頭からの稜線)

 

(長次郎の頭のトラバースルート)

 

(長次郎の頭のトラバースルート、逆から)

 

しかし、その先から長次郎のコルに向かう辺りは、

バリエーションルートだから当たり前のことだが、ルートが分かりにくい。

稜線をあまり外れないように下っていく。

コルへの最後の辺りでロープがあったが少し長さが足りないようなので、

念のため、お助けロープで長さをプラスしてクリア。

(その後来た人はもとのロープでクリアしていた)

 

さあ、長次郎のコル到着。

あとは剱岳山頂を目指し岩稜を進む。

 北鎌尾根の最後より難易度は劣るが、なんか北鎌尾根の最後に似ている。

 

頂上に人の頭が見える。あと少し。

(剣岳頂上が見える)

 

ついに頂上到着。

「この先危険。北方稜線」の看板がある。

続いてM松さん到着。やりましたね。

 

 

記念写真を撮り、下山。

 

今日は剱沢キャンプ場。

夕ご飯は、昨日と同じ「キャベツと塩昆布とゴマ油」

メインはトマトスープスパゲッティ。美味でした。

 

【3日目】

朝から雨。風も強い。

 

当初予定では、内蔵助カールを黒部ダムまで下る予定だったが、

室堂から黒部立山アルペンルートを使い下山。

 

下山後は薬師の湯でさっぱり。

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北鎌尾根~槍ヶ岳

2013-08-10 21:59:48 | 北アルプス

★2013年8月10日(土)~12日(月)

 

◆目的地:北鎌尾根~槍ヶ岳(3,180m)

◆メンバー:M松さん、中隆

◆コースタイム:【1日目】5:05駐車スペース~5:25中房温泉登山道~8:50燕山荘9:20~12:10大天井ヒュッテ12:35

              ~12:53貧乏沢入口~15:20天井沢出合15:30~15:45テント場

        【2日目】5:45テント場~5:55北鎌沢出合~8:45北鎌のコル9:00~11:15独標基部

              ~16:27槍ヶ岳頂上~17:40殺生ヒュッテテント場

        【3日目】5:55テント場~7:33水俣乗越7:45~8:45ヒュッテ西岳8:55~9:04西岳~9:25ヒュッテ西岳

              ~11:20大天井ヒュッテ11:40~12:20大天荘12:30~12:40大天井岳~13:00大天荘

              ~15:28燕山荘15:45~16:15合戦小屋16:30~17:46中房温泉登山道

 

◆天気:【1日目】晴れ時々曇り

      【2日目】晴れ時々曇り

      【3日目】快晴

 

 

【概要】

【1日目】

・この夏メイン山行であり、初のバリエーションルート。

・中房温泉の駐車場は朝早くから満車だったが、少し下の路肩に駐めることができた。

・中房温泉から大天井ヒュッテまでの表銀座は特に問題はない。

・大天井ヒュッテから20分歩いた右側に貧乏沢の入口があり、簡単な標識あり。

・貧乏沢の最初は這松、その後急斜面の岩場。途中から水が出てきた以降は左岸に測道がある。

・天井沢では北鎌沢との出合100m程手前のビバーク適地にテントを張る。

・北鎌沢出合付近にテント3張り、我々の近くに3張り、その手前に1張りと結構な数である。

・薪は乾いており、マッチ1本で火がついた。他のパーティーで火を焚いている所はなかった。

 

【2日目】

・今日がメインの北鎌尾根。5時45分に出発。テント組では最後尾。

・北鎌沢出合から20分で二股。左俣の方が本流に見えるが、右俣は北鎌のコルに向かっているので間違うことはない。

・途中でヘリが来て、右俣方面でホバリングをしていた(後で分かったが、左俣に入り込んでしまった先行パーティーがいたようだ)。

・右俣は結構上まで水が取れた。

・その後も二股があるが本流を選んで、北鎌のコルを目指して進めば間違えることはない。

・北鎌のコル着。テント二張りの広さであるが、少し臭い。

・北鎌のコルから独標基部までは踏み後はあり間違えることはない(ネット情報どおり)。

・独標基部にはロープがあり。逆コの字の岩場も含め特に恐怖は感じない。

・独標から先も直登以外は千丈沢側をトラバース。

・僅かだが踏跡があるのでほとんど迷うことはない。

 テープがあってもそれに惑わされず自分の技量で登れるところを進めば問題ない。

・最後の大槍は稜線先から取り付き、一つめのチムニーを越え(ここは右側からも登れる)る。

 二つめのチムニーのところが難しく、先に右側にトラバースしたパーティーは苦戦していたが、

 ここは左側からトラバースするのが正解。直ぐに頂上の祠の裏に出られ、感動のフィナーレ。

・槍ヶ岳山荘のテント場は一杯で殺生ヒュッテのテント場で泊まる。

 

【3日目】

・今日は中房温泉までの長丁場。

・東鎌尾根も梯子や鎖場と中々タフなコースである。

・今日は下界の猛暑が感じられるほど山の上も暑い。

・水俣乗越から西岳までの登りと、大天井ヒュッテから大天井岳までの登りはこたえた。

・最後の自分へのご褒美は大天井ヒュッテのモナカと合戦小屋でのスイカ。本当に美味かった。

 

 

【山行詳細】

【1日目】

朝5時半に中房温泉の燕岳駐車場に着くと既に満車。

駐車場から700m手前の路肩駐車スペースに駐車する。

 

登山道入口は結構な人混みである。

登山届けを提出し、今年のメイン山行がスタート。

(混雑している登山道入口)

 

燕岳までは北アルプス3大急登となっているが、七倉尾根に比べるとなんて事はない。

順調に高度を稼ぐ。

合戦小屋のスイカは帰りに食すことにする。

 

燕山荘着。流石人気の山、混雑しています。

北鎌尾根に備え、燕岳は帰りに登ることにする。

(燕山荘前の標識、奥は燕岳)

 

燕山荘から大天井岳と大天井ヒュッテまでは快適な稜線歩き。

(縦走路途中、右奥に槍ヶ岳が見える。左奥は大天井岳)

 

(北鎌尾根全貌、気合が入ります)

 

大天井岳も帰りに登ることにし、大天井ヒュッテへのトラバース道を行く。

(大天井ヒュッテへの最後の下り)

 

大天井ヒュッテ到着。北鎌尾根の情報を聞くと特に変わったことはないとのこと。

 

大天井ヒュッテから20分歩いた右側が貧乏沢の入口である。

標識があるので迷うことはない。

(貧乏沢入口)

 

さあ、ここからが本番である。

貧乏沢の最初は這松、その後急斜面の枯れ沢。

途中から水が出てきてからは基本的に左岸に測道(トラバース道)があり、そこを進む。

(貧乏沢も途中からは水流が出てくる)

 

やっとこさ天井沢との出合に到着。天井沢は水がきれいである。

(天井沢)

 

北鎌沢との出合には既にテントが3張り見える。

北鎌沢出合の100m程手前に、砂場のビバーク適地があり、そこにテントを張る。

結局、北鎌沢出合付近にテント3張り、我々の近くに3張り、その手前に1張りと結構な数である。

 

テントを張り、ビールを冷やしたら薪集め。

北鎌沢出合から離れているからか、そこそこ薪が見つかる。

薪は非常に乾いており、マッチ1本で火がついた。天才?!

(最高の一瞬)

 

さあ、沢定番の枝豆を茹でよく冷えたビールで乾杯。美味い。

オイルサーディーン等のおつまみも美味しい。

ビールの後はワインとチーズ。美味い。

 

今日のメイン料理は前回の沢で忘れた鳥塩鍋の素を使った鍋。

前回のリベンジ成る。最後はうどんを入れて〆。

Mさんはお疲れで鍋を食べずに爆睡。

 

ところで、他のパーティーで火を焚いている所はなかった。何故?

 

 

【2日目】

さて、今日がメインの北鎌尾根。5時45分に出発。

テント組では最後尾。

(北鎌沢出合、正面が北鎌のコル)

 

北鎌沢出合まで約20分。

出合からは北鎌のコルが良く見える。

北鎌沢出合から20分で二股到着。

左俣の方が本流に見えるが、右俣は北鎌のコルに向かっているので間違うことはない。

途中でヘリが来て、右俣方面でホバリングをしていた

(後で分かったが、左俣に入り込んでしまった先行パーティーがいたようだ)。

 (北鎌沢右俣途中)

 

右俣は結構上まで水が取れた。

その後も二股があるが本流を選んで、北鎌のコルを目指して進めば間違えることはない。

 (一カ所「×」が右岸にあったが、ここも普通は間違えないだろう)

 

やっと、北鎌のコルに到着。テント二張りの広さであるが、少し臭い。

(北鎌のコル)

 

北鎌のコルから先、天狗の腰掛け~独標基部までは踏み後はあり間違えることはない。

(左奥が独標、その右は天狗の腰掛)

 

(独標へ向かう。後は立山方面)

 

(もう直ぐ独標)

 

独標基部到着。ここからが本番。

まずは、独標基部の入口に数メートルある既存ロープを使いトラバース道に入る。

ロープを越えたトラバース道も特に問題はない。

その先に有名な逆コの字の岩がある。高度感があるが特に恐怖は感じない。

(独標基部入口)

 

(独標基部トラバース道)

 

(逆コの字岩、ザックが引っかからないように注意)

 

途中から槍ヶ岳が見えてくる。俄然モチベーションが上がる。

(槍はまだまだ先だ・・・)

 

独標から先も直登以外は千丈沢側をトラバース。

僅かだが踏跡があるのでほとんど迷うことはない。

赤テープがある場所もそれにこだわらず自分の技量で登れるところを進めば問題ない。

(ザレ場を進む)

 

(さらにザレ場を進む)

 

(大槍、子槍、孫槍、ひ孫槍までが良く見える)

 

最後のP15(多分)は大きく巻いた。

その先の小ピークの稜線を進み、大槍に向かう。

(待ってて大槍、後少しです)

 

(迫る大槍、子槍、孫槍)

 

(大槍全景、こんな所登れるのかなと思わせる迫力)

 

先行パーティーがいたので大槍基部で大槍の登り方を参考にしてから、大槍中央から取り付く。

(さあ大槍)

 

一つめのチムニー(?)を越える(ここは右側からも登れる)。

二つめのチムニー(?)のところが難しく、

先に右側にトラバースした先先行パーティーは苦戦していたが、

ここは左側から登り、少し行くと頂上直下の祠の下に出られた。

(二つ目のチムニー(?)、ここは左から巻いて登る)

 

頂上の登山者から「おー」と言われながら祠を目指して最後を登る。

(最後の一登り)

 

槍ヶ岳頂上到着。感無量。本当に感激しました。

M松さん、本当にありがとうございました&お疲れさまでした。

(頂上で記念撮影、感動です)

 

(頂上から北鎌尾根を振り返る)

 

記念写真をとり、登山道を下る。

遅い時間だったが、まだまだ登ってくる人がいて途中で少し渋滞。

(大槍から降りて。槍岳山荘前)

 

槍ヶ岳山荘のテント場は一杯で殺生ヒュッテのテント場に向かう。

 

今日も、ビールで乾杯。北鎌尾根を踏破した後のビールは美味かった。

今日の夜ご飯は、スープパスタ。

 今日のために考えた、超軽量で美味しい料理です。

(左上の明かりは槍岳山荘、その右に槍ヶ岳のシルエットが見える)

 

【3日目】

今日の天気はこれまでで最高。

さあ、中房温泉までの長丁場、暑さとの戦いのスタートだ。

(殺生ヒュッテのテント場)

 

殺生ヒュッテから東鎌尾根に登ると北鎌尾根、穂高等の素晴らしい景色が一望できる。

北鎌尾根を眺め感慨にふけりながら、東鎌尾根を西岳に向けて歩く。

(大槍、うーん、よく登れたな・・・。)

 

(槍と北鎌、うーん、よく歩いたな。)

 

しかし、東鎌尾根も梯子や鎖場があり中々タフなコースである。

(東鎌の梯子)

 

朝から予想されたが今日は下界の猛暑が感じられるほどの暑さだ。

水俣乗越到着。ここから北鎌沢に下りたパーティーも多かっただろう。

(水俣乗越、左奥に北鎌のコルが見える)

 

水俣乗越から西岳山荘までの登りは少しきつかった。

しかし、途中では槍や穂高の眺めが素晴らしい。

(穂高方面、左から前穂、奥穂、北穂、雪渓は涸沢大雪渓)

 

西岳山荘着。空身で西岳を往復。

(中々こられない西岳。ここだけは外せない)

 

西岳から大天井ヒュッテまでの道も長かった。ここも北鎌尾根を見ながら頑張る。

(真ん中ちょい右の雪渓が北鎌沢左俣。右俣は真直ぐ北鎌のコルに向かっている)

 

大天井ヒュッテではモナカを食べて気力充填。

しかし、大天井ヒュッテから大天井岳山荘までの登りもこたえた。

 

大天井山荘からは空身で大天井岳往復。

(大天井岳頂上、右に槍~北鎌尾根)

 

さあ、後は燕山荘までの縦走路。根性で頑張る。

 

燕山荘着。今日のテント場は満員御礼とのこと。

(左奥が燕岳)

 

疲れたのと一度登っていることから燕岳はパスし、下山する。

合戦小屋では名物の波田町産のスイカを食べる。本当に美味かった。

(波田町産のスイカ、最高)

 

合戦小屋から最後のラストスパート。

登山道入口に到着。本当疲れました。

しかし本当に充実した3日間でした。

 

※お風呂は穂高温泉入口の旅館「山のたこ平」。普通です(500円)。

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針ノ木谷~船窪岳~烏帽子岳~野口五郎岳~湯俣温泉

2012-08-14 00:15:24 | 北アルプス

★2012年8月11日(土)~14日(火)

 

◆目的地:針ノ木谷・船窪岳・不動岳・南沢岳・烏帽子岳・野口五郎岳・竹村新道・湯俣温泉

◆メンバー:M松さん、hitoshiさん、中隆

◆コースタイム:

【1日目】6:30黒部立山アルペンルート・トローリーバス~6:50黒部ダム~9:55平ノ渡10:00~10:15黒部湖対岸から15:00頃テン場

【2日目】7:00テン場出発~8:20船窪乗越~10:10船窪岳第2ピーク(2,459m)~12:50不動岳(2,601m)13:15~14:50南沢岳(2,625.3m)~16:15烏帽子小屋テン場

【3日目】6:10烏帽子小屋テン場出発~7:15三ツ岳(2,844.6m)~8:53野口五郎小屋~9:25野口五郎岳(2,924.3m)~14:00頃晴嵐荘テン場

【4日目】8:00頃晴嵐荘テン場出発~10:30頃高瀬ダム

◆天気:【1日目】曇り時々晴れ、 【2日目】晴れのち曇り、 【3日目】雨・強風のち曇り、 【4日目】曇りのち晴れ

 

 

【当初計画及び変更計画】

当初の予定は、黒部湖から東沢(沢2泊)を詰めて、伊藤新道(沢1泊)を湯俣温泉まで降りる計画であった。

 

しかし、天気予報では、土曜日は何とかもつが、前線の下降により日曜は天気が崩れ、月曜日、火曜日もぱっとしない。

当初計画だと天気の崩れる2日目に東沢を遡行することになる。

 

また、hitoshiさんが三俣山荘に伊藤新道の状況を聞いたところ、

今年は水量が多いとのことなので、天気が崩れると更に水量が増えることになり、

3、4日目の伊藤新道で進退窮まることも想定される。

 

ということで、針ノ木谷から船窪乗越に上がり、

船窪岳、不動岳、南岳、烏帽子岳、野口五郎岳、竹村新道、湯俣の稜線ルートに変更した。

 

結果的には2日目は晴れたが、3日目の深夜にかなりの雨が降ったので、

当初ルートでの4日目の伊藤新道の下降が不可能だった可能性が高いので、ルート変更は正解だった。

 

【概要】

◆これまでテントでは2泊、小屋では4泊の縦走が最も長かったが、

今回はテント・タープで3泊(沢+登山)になり、根性系の山行となった。

◆1日目は、心配した天気も崩れず、川の幸と焚き火を堪能でき最高のスタートだった。

◆2日目は予想に反して天気も良く、暑く、

針ノ木沢から不動岳のアップダウンがきつく、かなり体力を消耗した。

◆3日目の烏帽子小屋~野口五郎岳の稜線上は強風+雨のため難儀した。

竹村新道は予想に反して、上部こそは少しアップダウンがあったが、中間部からは結構歩きやすい道だった。

湯俣温泉の天然記念物の噴湯丘及び河原の温泉は一見・入湯の価値あり。

 

 

【山行概要】

◆1日目

これまで扇沢は一番上の駐車場だけ有料だったが、今年からはその下の舗装された駐車場も有料になり、

無料の駐車場はその下の未舗装の市営の駐車場のみとなった。

 

そのため、未舗装の無料駐車場に駐車できるかが、初日の第一の核心部であった。

結果的には、5時30分過ぎで無料の駐車場は満車であったが、

無料駐車場の奥から伸びる林道脇スペースに駐車することができた(他の車も何台か駐車していた)。

 

第二の核心部は6時30分の始発のトローリーバスに乗れるかである。

これも切符購入と平行して列に並ぶことでクリアできた。

 

第三の核心部は、10時の平の渡しの船に乗れるかである。

黒部ダムから平の渡しは地図上約3時間であり、結構ギリギリである。

 

(黒部湖。多くは立山・剣方面)

 

順調に歩いていたつもりだが、荷が重いこともあり、9時55分に平の渡しについた。何とかセーフ。

(平ノ渡。船着場と船。密入国の雰囲気あり)

 

(いい感じです)

 

船で対岸に渡り、少し登山道を歩き、針ノ木谷が近づいてきたところで沢に入り、釣りを始める。

結果は、hitoshiさんが岩魚を2匹ゲット(その他リリースあり)し、

夜の食卓に花を添えることができた。第四の核心部の岩魚も辛うじてクリア。

 

途中から沢を上がり、針ノ木古道として復活した登山道に入ったが、

これがまた登ること登ること、沢を進むのが正解か!?

 

やっとこさで、船窪乗越との出合い先のいつものテン場に到着。

テント・タープを張り、火を熾し、ビールで乾杯。最高!!第五の核心部は、焚き火であったがこれも難なくクリア。

(今年からの仲間「ニーモ2P」と、アライビバークタープ)

 

 

今回の食担は中村。夕食のメインは「味噌付け&塩麹付けの豚肉」の焼肉。

山梨県産の赤ワイン(2012国内ワインコンクール金賞)を飲み、岩魚を食べ、大満足で眠りにつく。

夜起きると、星空と焚き火が美しかった。

 

 

 

◆2日目

天気予報に反してピーカンの晴れ。こんなことなら当初計画で行けれたのにと残念がる。

一昨年の針ノ木谷~舟窪乗越~七倉山荘~七倉尾根では、

周囲は雨で視界がなかったので、そのリベンジと思うことにする。

 

しかし、舟窪乗越から船窪岳・第二舟窪岳岳、

その先の不動岳までのアップダウンはかなりのものであった。

また、山が崩壊し続けているので、登山道もかなり危ない箇所があり、

近い将来、昭文社の地図では登山道は実線から破線になると思われた。

最悪、廃道もあるのではないかと危惧された。

 

(立山方面)

 

 (槍ヶ岳)

 

(左が針ノ木岳、右が蓮華岳)

 

(今にも崩れそうな船窪岳山頂)

 

(高瀬ダムと槍ヶ岳)

 

(立山方面)

 

(やっと不動岳)

 

さてさて、天気は良く、素晴らしい景色に助けられながら、ふうふう息を切らし南沢岳まで到着。

この先烏帽子岳までは余りアップダウンがないので今日の核心部はクリア。

(右手前が南沢岳、左奥が烏帽子岳)

 

烏帽子岳は北側から見ると結構カッコイイ。

烏帽子岳分岐の手前は湿原になっていてお花畑もありなかなか良い雰囲気。

烏帽子岳は2度登っていること、かなり疲れたこと、ビールを飲みたいこともあり、

烏帽子岳のピークは踏まず烏帽子小屋のテン場に向かう(他の2人も登らず)。

(正面に烏帽子岳。恐竜の背みたい。)

 

 (コマクサ)

 

テン場は結構混んでいて、一番奥の池近くしか空いていなかった。

しかし、池のそばなので、蚊やら何やらが物凄くまとわり付いてくる。

蚊除けスプレーで対応するが、それでも寄ってくる、不安度120%。

 

小屋でビールを買い(350ml:600円)、乾杯。美味いの一言。一日の疲れが吹き飛ぶ一杯です。

蚊も喜んでくれているのか、ブンブン飛び回っている。テン場から連れてきたお友達の蚊かと思われる。

 

(心は山ボーイの3人)

 

今日の夕食はキムチチャーハン。

しかし、ご飯系料理は、チタンの小さいフライパンでは難しいと感じた。山食は汁系の麺類が基本ですね。

 

夜起きると、満天の星空。流れ星が結構見えた。

後で知ったことだが、ペルセウス流星群の一番見える日だったようだ。

明日も晴れかと糠喜びし、再度眠りにつく。

 

※この辺りの蚊やらなにやら分からない虫は、下界の蚊等と違うのか、 それ程刺されはしなかった。

 

◆3日目

四時起床。晴れ間も見えるが雲が多い。朝食を食べている時から、時々パラパラくる。

 

 (右が三ツ岳。テン場出発前はこんな感じ)

 

三ツ岳手前で風と雨が強くなったのでカッパを着る。その後断続的に雨は降り、風もかなり強く吹いた。

野口五郎小屋で話を聞くと、前線が下りてきているとか。

今週末の天気予報の前線下降が二日遅れできたことになる。

 

 

竹村新道の上部1/4くらいまでは強風に悩まされる。しかし、樹林帯に入ると風はなくなる。

 

竹村新道はアップダウンが激しく、

中々高度が下がらなく大変だという記録や話もあり、今日の核心部と思っていたが、

上部こそ確かにアップダウンがあったが、2日目に比べれば花カッパであり、

中間部から下はかなり歩き易かった。

特に日陰の森あたりは針葉樹の林であり、道もフカフカしていた。

この辺りまで来ると雨は止んでいた。

 

日陰の森先にある、湯俣川を望める展望台からは、白濁色の湯俣川と天然記念物の墳湯丘が見える。

早く、お風呂・ビール、ビール・お風呂と気合が入る。

 

(乳白色の湯俣川。 ※以下M松さん提供写真)

 

晴嵐荘から歩いて20秒のテン場は、水場も近く素晴らしい。

 

さて、本日のメインである「墳湯丘」の見学と河原の温泉に入りに行く。

中隆とM松さんはこの場所は始めて。大感激。

 

(墳湯丘【天然記念物】)

 

  

(同上)

 

(墳湯丘2。上部から温泉が湧き出ている。川の中なのになぜ?)

 

お風呂は源泉から流れてくる80度近い熱湯と川の水の調整が難しく、

ちょっと油断するとアッチッチである。今日の核心部はこの湯加減であった。

 (いいー湯だなー)

 

さて温泉から気分よく帰ってくると、ちょっと離れた場所に、

綺麗系女子大生らしい3人、男1人のグループあり。

女子大生(勝手に解釈)は各人のテントを張っていたがテントは始めてという感じ。

 

「最近は1人1テントが多い」とhitoshiさんが教えてくれた。

それから「テントの張り方がどうだ、あの男はなんだ」等々と、

3人はお節介焼きオジサン(といっても遠くからブツブツ言っているだけ)に変身。

 

本日の夕食は、山の本に載っていたように

トマトパスタをトマトピューレから作ってみたが、トマト味が足りなくイマイチ。

普段料理なんかしないからやっぱ付け焼き刃は駄目ですね。反省。

 

さて、女子大生は料理が上手だろうと勝手に思うが、

料理を作っている様子がない。どうしたんだろうと気になっていた。

寝る前に水を飲みに行き、小屋(旅館みたいに綺麗)をのぞいて見ると、

何と女子大生が中で食事をしているじゃありませんか。

別に中で食事をするのは普通ですが、何とまあ楽しそうに見えたことか。

 

さっそくテン場に帰って、女子大生の動向を気にしていたかに見えたhitoshiさんに報告。

「マッチ売りの少女みたいで、明るい小屋の中がまぶしく楽しそうだったです。」と言ったら笑われてしまった。

 

※3日目の記録は短い予定でしたが、綺麗系女子大生の記述で長くなってしまった!!

 

◆4日目

深夜から強い雨が降り始め、朝食を食べ終わるまでは降っていた。

テントを撤収する時には止んでいたが、かなり長い時間降っていたことになる。

 

当初の計画では、3泊目を伊藤新道泊(沢)の予定でいたので、

これだけ降られると増水して、少なくとも下ることはできなかっただろう。

hitoshiさんの計画変更ズバリ的中。やはり山を見る目は、綺麗系女子大生を見る目と同様に尊敬してしまう。

 

高瀬ダムまで2時間半歩き、七倉駐車場までタクシー。

重い荷でよく歩き、疲れた4日間でした。

 

下山後の温泉は(葛温泉)、いつもは高瀬館(500円→数年前に700円に値上げ)だが、

今回は初めての「かじか」の湯(800円)である。

 

ここヒットです。お奨めします。

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