紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

日本ムラサキ栽培畝作り(3)

2022-04-30 20:00:30 | 日記
「腐葉土の盛り上げ混入と春草の振るい落とし」
畝作りに手間取る日々である。一日置きに雨が降る。雨の中では、この作業は出来ない。
深く耕作して、天地耕転をしたので、地表面の腐葉土を両側面から畝に上げて春草を除去。


雨の日には、草は更に大きくなっている事を思うと、ヤキモキするが横になっているより他ない。
晴れの日に、畑に出掛けると案の定、草丈は数倍に伸びている。   
稲刈用鎌を使って予め地表面に刃を入れて置く。ブロック状になるのは草の根の絡み合いによる物である。
春の草は15cmにも伸びて、始末に負えなくなってきた。


珍しい物を見つけた。何の発芽か判らない。種子は豆類かと思う、マメ科の植物か?

葉の形状を見るに、マメ科は間違いなさそうだ。
探して見ると同じ場所に沢山ある様だ。生育すると、日本ムラサキの栽培には問題がありそうな気がする。


探すまでもなく、手近に幾つもある。かなり深い所からの発芽で中々抜けない。

畝の真ん中に芽が隠れていた。マメ科・・・クズの種ではと思い付く。
帰宅後調べる事にして、閑話休題。小型のレーキで叩いて腐葉土を落とすのだが、草の根は密で中々土が落とせない。


クズの発芽とすれば、そのままと言う訳にはいかない。除去に越した事はない。
その他、生い茂る春の草の勢いに圧倒されての畑仕事である。
こうした自然状況下での、日本ムラサキの発芽は凡そ、考えられ無い。
ハコベ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ヤエムグラ、ブタクサ、ギシギシ等々・・・。
草々は凄まじい競争をして草丈を伸ばし、地中では根がみっしりと張り合う。

   「すさまじき たたかいありて はなピンク」
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日本ムラサキ栽培畝作り(続)

2022-04-23 15:58:39 | 日記
「栽培畝目標ラインに到達・一段落」
三月下旬にスタートして、漸く目標地点に来た。
少々丁寧過ぎる作業で、周辺の春の草の生育に負けそうである。


恐れていた大きな石には出会う事なく、精々握り拳程の大きさであった。
目標ラインに来たが・・・深い窪みに困惑。どうしよう?


苗床の苗の生育状況。昨年12月初旬に播種。その後間も無く雪の下になった。
ポツポツの発芽が列になってきた。


秋苗(9、10、11月発芽)の現状である。この生育状況には畝作りを急かされてしまった。
この苗の定植作業も・・・大変かな〜。根が長そうだ・・。


ハムシによる害虫被害で葉に穴が空いてしまった。
ヨトウムシによって根本を噛み切られるよりは、まだ気にならないが一応消毒をする。


深い穴は畝を3m延長して、徐々に埋めて窪みを消す。
この後、畝の左右の草地を畝の上に掘り上げ、腐葉土を落とす作業を経て最終的に畝の完成となる。

労力と、手間を掛けても良い紫根が収穫できるとは限らない。
この畑では、どうしてもこの作業が必要だったのである。
今までは拳二つ程以上の土留めの石だらけの上で栽培していた事になる。
緩傾斜面の畑で最南端にあたる。

 「さきざきを はかりきれずに くわふるい」
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自然農法への挑戦2022

2022-04-17 18:51:30 | 日記
「自然農法折衷案の実践、早くも頓挫か?」
自然農法による栽培の「きっかけ」となったニラ栽培。

種子を播いて三年目となる。

下段の畑ではこれ程大きく育った事はなく、細かった。早速、夕食の一皿となった。

それではと毎年、栽培しているトマト、ナス、キュウリの苗を購入する。
暫く自宅庭先で生育の様子を見ていたが、面倒になって畑に定植をしてしまった。順調に生育中だったのだが・・・・。


今朝の気温は0°C自宅庭先にも厚い霜!ナスは霜被害でOUT。

キュウリも霜被害でOUT。

トマトも霜被害でOUT。

唯一難を逃れたのはキヌサヤエンドウだけだった。
霜被害は予想できたが、身体が動かず対策を講ずる事が出来なかった。

苗を購入する時点で自然農法に沿った道では無かった。
自宅庭先で物置に避難した事があったので、今朝の結果は覚悟できていた。


日本ムラサキの苗数は例年に無い数となりそうである。
メモなしの種子を放って置けず苗床に播種。それがポツポツと発芽してきた。保存期間中に完熟に変貌した様だ。

お試しに播いた種もある。緑色の状態で採取した種子は、その代表でもある。除外種で廃棄予定であった。
まさか、これは発芽しないと思っていたのだが・・・播種の時、一見して他の種と変わり無い様子に見えた。
これらの多数の苗は、畝立てをしての定植栽培は不可能である。

自然農法に頼って野生種として育つのを見守る事になりそうである。

    「ことはじめ ゆだんたいてき しものあさ」

    
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日本ムラサキ・栽培畝作り

2022-04-16 19:26:08 | 日記
「早春の畑で畝作りに集中・先週の記録」
今週は予報通りの雨の日が続いている。気温も三月に逆戻りの様相。
先週は暖かい春の日が続いた。畝作りも急ピッチで進行。


地表面から深く土を起こしての作業である。幸いにも大きな石は無かった。
この畝の下にもう1畝を作る予定なのだが・・・5mもの高い土手際になる。


昨年までは、畑には不似合いな塩ビの波板を使って栽培畝を作っていた。
紫根の収穫に余程、手こずった記憶が残っていた故だろう。
今年から全て、この畑の物で間に合わせ不都合な物は持ち込まないつもりである。


地表面から50cmまで掘り起こすのは、一重に紫根の収穫で最先端の細根まで収穫したいが故である。
表土10cmが腐葉土である。これ故に、この畑での栽培に踏み切った。


小石から段々と大きな石、握り拳程の石が出てくる。
紫根は石を抱き込んでしまうので、栽培には向いていない畑とも言える。


春先の草が一面に広がる長閑な風景である。およそ、300坪以上の畑。
しかし、この中に3mを越すブタクサの芽が隠れて、ギシギシも葉を広げて生育中である。
盛夏の頃は、身の丈を越す草で先へ進めない耕作放棄地へと変貌する。


定植を待つ秋苗。根は15cmを越えたであろうか。
かつて、花が咲いてしまった苗を定植した事がある。焦る事はない。
五月初旬に霜が来る様な土地柄である。
しかし、予定ラインまでまでは早く到達したいものである。

    「きはせくが ねころびやすむ はこべくさ」
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 日本ムラサキの種子「第三者による発芽検証」②

2022-04-10 14:45:57 | 日記
2、タッパー容器による発根試験
 発根試験の簡単な説明①〜⑪
①市販の育苗マットを使用し、温度コントローラーで温度制御しています。
②育苗マットの上に、発泡スチロールを置き、温度管理は発泡スチロール内部の底部を測定しています。
③温度管理設定は、20.5℃です。


④その中に、種子発根用タッパー容器を蓋密閉で設置します。3段重ねであり、最大6箱まで入ります。



⑤種子発根容器内に、シート(ティッシュ、ペーパータオル、メリヤス布等)を置き、水分を含ませます。
⑥違うサンプルを同時に入れる場合、種子が動かないように、凹のある布を使用します。


⑦発根を確認したら、発根種子を別の空きスペースに置きます。

⑧発根確認は、1日2回程度(朝、夜)です。
⑨発根種子は育苗ポットに移し変え、別の育苗マットで発芽させます。
⑩育苗ポットは温湿度が安定するように、タッパーケース内に設置しています。
⑪育苗マットの温度管理設定値は、17.5℃です。測定箇所はポット内の覆土表面です。
育苗数は現在、250株以上です。(3月24日)


3、ムラサキ種子発根率について(データ表)
染色工房(くるでーはっと) 佐藤五十五 様

   作成日   2022年4月2日   辻 靖彦
佐藤氏のムラサキ種子発根率について 2022年1月に佐藤氏から購入した日本ムラサキ種子の「発根率」は下記の通りです。
   ★管理温度目安:17~21°C
試料番号   試料数    発根数    発根率    培地    開始日      試験期間        条件等

     合計 400    230     57.5%

『下段の画像ご覧ください』綺麗な表を頂いたのですが挿入できませんでした。




★培地のシートとは「紙、布類」の事です。
★ジベレリン液は、成長促進剤です。使用したジベレリン液は「住友ジベレリン液剤」で、濃度は100ppmに調整しています。
★培地に布を使用する場合、事前に「キッチン ハイター(次亜塩素酸ナトリウム)」で殺菌処理しています。
→ホームセンターで古着(メリヤス)が「ウエス」として販売されており、その古着(メリヤス)を培地に使用したりしています。
★川砂を保管剤に使用する場合、篩(茶漉し)で異物を除去し、熱湯水で殺菌処理しています。
★購入したムラサキ種子500粒の内、残り100粒は、現在も乾燥状態で冷蔵庫にて保管中。


4、後続 発根確認の様子

ポットにて発芽、育苗中の苗

おわりに
今回、当ブログのショップサイトにて種子の購入者から、図らずも第三者による商品チエックを経たのではと感謝しております。
しかも、種子の発芽については初めての事にも関わらず明確なデータを集積され、結論を出されているのには驚きでした。
ご経歴の電気エンジニアの技術を駆使して、実験装置を製作されたのも当方の思考範疇を超えた取り組みも同様以上です。
電気分野から生物分野への思考範囲を広げての、緻密な作業と長期間の観察に感謝しております。

様々な現象結果について、仮説を立て数量化して原因究明に意欲をお持ちとお伺いしております。
辻 氏の今後の他分野に於けるご活躍を期待しております。

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