紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

日本ムラサキ、霜月の苗床

2020-11-28 16:10:39 | 薬草・薬用植物
「予期せぬ育苗スタート、2021年へ」
8月の秋苗用苗床から残り種の発芽、第3波がきた。
「日本ムラサキ・時ならぬ発芽」2020-11-13 投稿後、苗床は再び室外となった。
40を越える発芽苗を得て、水をたっぷり入れて暫く様子を見たが特に気づく事も無かった。
最低気温0°C〜1°C前後の日が続く庭先である。
以前と同じ状態で据え置いた。またまた発芽に気が付いた。


発芽があるなら来春であろうと思っていた。
10個以上を数えた。再び室内へ苗床を移動。


双葉の様子から、10日前の気温を調べると最低気温9°C翌日18°C、最高気温25°C翌日26°C
10月の気温と聞いて、紫根の収穫に汗を流していた時期だ。この気温がきっかけとなった様だ。


双葉の苗を掘り出して、並べて見ると根は長い。3〜5cmもあった。
苗床はかなり掻き回してあるので、深い所からの1本は根の先端が折れてしまった。


ポットへの鉢上げは、市販の用土を使い、表面に赤玉土を撒いて給水時のサインにした。

発根種を幾つか見つけたので合計21ポットとなった。前回と合わせると63個となる。

このポットの発芽は種を採取後、枝を畑に捨てたが取り残した種を見つけ
紙コップ内で発根したものである。


畑に捨てられた枝葉は黒く、種が白く直ぐ目についた。
10数粒である。4粒が発根する。霜が数回きた程度で、水に5日間漬けて紙コップに入れた。


来春の育苗は2月頃からと予定していたので予想外の育苗となった。
昨年の11月苗は温室が無かったので、春先の反転する気温上昇に生育は不首尾であった。
今年は再度温室を室内にセットしたので安心して生育を見守る事ができるであろう。

  「なえそだて きびしきふゆを まちうけし」
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2020・紫根の収穫(続)

2020-11-27 19:15:00 | 染料栽培
「どうして、こうーなるね(根)〜?」
紫根は収穫後、2日間程乾燥して水洗いして土を落とす。
洗うと言っても水に漬ける訳ではない。
水道ホース先端をジェット噴射にして瞬間的に乾いた土を落すだけのことである。
入り組んで、絡まる根元が気になる。他の部所にはほとんど土は着いていないからである。


ひと結びしてから生育した様である。

何故か、根元で絡み合っている根が小石や土を抱き込んでいる。

洗っている時には、特に根については気にならなかった。作業の目的が違うからだろう。

洗って乾燥し始めた紫根。このままという訳にはいかない。

乾いた紫根を仕分け、分別して洗い流せなかったゴミや砂を取り除きながら根元の
絡みあう根が気になり始めた。
苗床で発芽して、そのまま定植時期まで育苗した場合は根は裸になってしまう。
その苗を、定植すると・・・時々こんな生育結果になってしまうのでは、と考えた。
発芽間も無くポットに移して、育苗して定植時に培土が崩れなければこんな事はあるまい。
また、根着きのロス期間も少ないだろう。

「ねをほどき そだちはじめの ミスをしる」

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2020・紫根の収穫

2020-11-21 15:58:23 | 染料栽培
「好天が続き、本年産の紫根の収穫を始める」
毎日毎日、天気予報が気になる。好天続きを逃すと厄介な事になる。
ぬかるみと土の重みで仕事は捗らない。寒さはさして気にならない。
気になるのは、紫根の生育状況のみである。


種は既に採取済みである。まだ、緑を保った茎が多い。

1年振りの紫根である。この色を見て取り敢えず安堵。
昨年使った道具で重宝したグラスファイバーの伸子を、また使う事になる。


土は湿気を含んでいるがスコップを使うのに手頃であった。

波板の仕切り内で生育しているので、収穫の手間がかなり省力化できる。

大小様々な紫根である。投入肥料は皆無の土である。
野草として生育できる範囲での紫根を求めて見た。
天地耕転などをしたブロックもあったが、流石にそのブロックの生育は遅れた。


紫根収穫の後に細根の集まりを目にする。これを拾い集めて置くと其れなりの量となる。
絹糸の様な細い赤い根である。乾燥後揉み込むと紫根の粉末ができる。
貴重な染料として使う事ができる。


茎が細いのだが、その数倍の太さの紫根が時たま出て来る。
中が空洞でなければ良いのだが、カットして見なくてはわからない。
100gを越えるサイズは肥料なしでは珍しい。大物を釣った気分にはなるが・・・。
1ブロックを掘り終えるのに、2日間を要した。
作柄は、ほぼ昨年並と言う処である。大きく育つ茎は沢山の種を着け、紫根も大きくなる。
生育の悪い茎の原因は、不明である。大きく育つ茎の原因も、不明である。
乾燥後に、紫根の仕分け整理をしながら首を傾げる。

  「しこんほり くびをかしげて ひとやすみ」
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日本ムラサキ・越冬支度

2020-11-15 19:37:02 | 薬草・薬用植物
「秋苗の冬越しに備える」
霜が来て、霜の朝が多くなってきた。
冬支度に備えるが、苗は元気でどうしようかと戸惑う。
2箇所に定植苗がある。


少し痛む苗が出て来た。元気な苗も葉を落とす。

全ての苗の葉を落とすのは面倒で、お試しである。目印に小石を置いておく。
準備して置いた土手の茅を上に覆っていく。


土手のカヤは利用価値のある土手草だ。

すっかり覆ってしまった。来年3月まで4ヶ月間である。
これで、大丈夫だとは言えない。温暖地の方が羨ましい。


上段の畑の秋苗で、苗は大きく元気だが・・・。苗床もある。

その分、戸惑いがある。今春の秋苗の全滅を繰り返す訳にはいかない。

近い内、孰れは冬囲いをしなくてはならない。

好天の秋空が続く様である。紫根の収穫に入る必要がある。
次から次へと多忙な日々を送る事になる。

  「ムラサキに おいにおわれて おいすすみ」


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日本ムラサキ・時ならぬ発芽

2020-11-13 19:48:13 | 染料栽培
「よもやの発芽に驚き」
秋苗用に播種(8/16)をして多くの発芽を見た(当ブログ2020ー09ー05)
発泡スチロールの苗床は1個では混み過ぎ、もう一つ準備して残り種を播いた。
この苗床の苗も全て畑に定植して空になり、庭先に放置したままであった。


放置の状態から片付けて、ビニールの空き袋を掛けて雨水避けをした。
好天の日に用土を広げて篩に掛けるつもりであった。


さてと、袋を取ると発芽後2週間を経た苗が多数ある。

10月末から11月に入って発芽した様である。
このままと云う訳にはいかない。室内に温室を準備する事になった。


昨年は温室なしで済まし、畑には定植した秋苗が春を待っている。
ただ、その苗の冬越しは定かでは無いのだが・・・。春先までの育苗は容易では無い。
この苗床には思い出す事がある。定植を前に雨水で水浸しになったのである。


軍手をサイフオンにして水抜きをして、その後苗は畑に移り空で乾燥の苗床状態が続いた。
ポットに取り上げてみると42個を数えた。かなり深い所から芽を出して来た苗もある。
半数近い苗に本葉が出ている。
かつて用済みの苗床が水浸しとなり、その後苗が発芽して来る事は知っていた。
ただ、庭草が枯れる時期に発芽とは思いも寄らない事である。
この苗の、春先までの世話が思いやられる。

    「としよりに こもりをたのむ なえどこや」
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