紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

発芽処理期間の再検証(続 3)

2018-11-30 19:35:06 | 紫根染め
「逆転の発根にびっくり」
前回の定説破り程ではないが、先を越す発根にも驚いた。

11/28 定説の3週間に渡る氷温水保存種が1週間で発根し始めたのである。
2週間の氷温水保存の種の発根は、まだ全てが発根した訳ではない。
さすが定説と驚いたが、7粒の内の1粒で続々と言う訳ではない。


11/26 2週間の氷温水保存の種の発根 1あり、まだ2粒が残っていた。

11/29 2週間の氷温水保存の種の発根 1あり、残1粒。
この種の発根があれば100%の発芽になるのだが・・・?


11/28 発芽して双葉を見せ始めた発根種である。
11/19、20に発根して ポットに移してから1週間目である。


本日11/30 10日目で1週間の氷温水保存の種の5個が発芽する。
手前の1粒の種が冒頭の写真の種で、間も無く殻の帽子が伸びて来るだろう。
室温は最低気温14〜8℃、最高気温21〜18℃。
ストーブを点けないとならない日々である。
好天気であれば陽当たりにポットを移す。
今まで、温室での育苗をしてきたので、このまま厳寒期を乗り越えられるか?
これも、どの様な結果になるのか見守って行かざるを得ない。
この方法を、春先の畑での栽培法に応用出来ない物かと考えている。
種播きは、苗の定植より遥かに楽である。根の生育にとっても無理がない。


    「いかにせん おいたるのうに たねとなえ」
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発芽処理期間の再検証(続 2)

2018-11-21 19:09:32 | 紫草栽培
「予想外の出来事に驚き」
低温保存(0°C、氷水温)の保存期間を再検証中であった。
冷蔵庫内での低温保存3週間は、わずかに1粒のみの発芽に終わった。
氷水温保存に切り替えての検証である。
11/7に5粒を1週間の保存期間でパック内の室温に戻した。
その1週間後11/14に2週間保存の種を5粒室温にセットした。

11/21 3週間保存の種を出してポットの中を見て驚く。
最初の1週間保存の種2粒が根を出している。


全くの想定外であった。
もしかしたら2週目の種に変化はないだろうかと期待していた。
わずか1週間の氷水温で発根を見た訳である。
早速に大き目の育苗ポットを用意して2粒を移した。
この朝の時点で、残り3粒は余り変化は見れなかった。


3週間の氷水温保存の種7粒を並べ、解らない物だと思った。

夕刻ポットを覗くと、残りの3粒も発根していた。
低温保存1週間で切り上げて、全ての種が根を出した訳である。


定説とばかり考えていた3週間の保存期間は翻ってしまった。
しかし、ポットにセットして室温で根が出る期間は2週間と長かった。
この長さが気になり、次の問題として浮かび上がってきた。
今後は、室温で管理している2〜3週間の種に問題解決の糸口が見つかるかも知れない。

「ていせつが♻️ひるがえるとも♻️せつかえづ」
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試練の紫根掘り

2018-11-19 19:23:19 | 紫根染め
「渇水時期を乗り越えた紫草の生命線を知る」
紫根の収穫に明け暮れる日々である。
耕作放棄の畑を借用して、ムラサキ栽培地を広げたが紫根の収穫に手こずっている。
土手を越した地続きの畑なので土の構成は、ほぼ同じかと見ていた。
夏場の水不足で枯れる苗が出たが、給水は焼け石に水で諦めた。
葉が黄色くなる茎が数本出たが、そのまま生育を見守った。
枯れる苗が出るくらいなので、生育不良は仕方がない。
8月後半から雨の日が多くなり、急生育を始めた。
9〜10月も雨の度に大きくなり、株元は2cmを超える。
その株の紫根の収穫は、2週目に入った。


畝の紫根掘りである。
雨が暫くないので粘土質の土は固く鍬は使えない。
ツルハシとスコップ、バールの3点セットがお決まりとなった。


地表面から50cm下、紫根の最先端部である。
赤い根が更に深く伸びている。ツルハシでないと追えない。


その前にツルハシでこの石を掘り出している。
紫根の先が、握りこぶし2個分程の石を抱えていて取り出せなかった。
45cmの深さに石がゴロゴロとある。
春先、鍬で土を切り返しては寄せて高い畝を作ったのだが・・。
まるで石の上に苗を植えた様になっている。


石は堆積岩の砂岩である。
渇水時期に根の先端は、この石に辿り着いた思われる。
この石の割れ目、窪みに残る水分を得て渇水を凌いだのではなかろうか。

この極細根を剥がし取り集める。綺麗な赤い根となる。
ホーで山となった土を寄せて行くと割れた根や細根が出て更に集まる。


後ろを振り返ると紫根を掘り出したと言うより
石を掘り出したと言う方が当たっている。何と云う畑であろう。気付かなかった。
それにしても、乾燥にも強いと言われる紫草の生命線を改めて知った。

  「むらさきの ねのさきのさき たれがしる」
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2018紫根収穫(続)

2018-11-13 19:23:02 | 紫根染め
「紫根の収穫は日々気温が下がっていく中で着実に進行中」
午前中2時間半、午後2時間、毎日続く。
手順は同じだが、要領よく作業が進む様になってきた。
午後は日が短くなり、時に吹く風は冷たく汗も出ない作業となる。
第2ブロックの紫根収穫である。祈るより他ない。


水不足で生育障害の苗も出たが、全体的には揃って生育した。

今回はブロック内の土を置く場所があるので作業効率は良かった。
紫根は直伸性があることが明瞭となる。
苗の定植間隔は狭かったが何とか揃って生育した。


前日の収穫。良い紫根と不良紫根、半々である。

翌日の収穫。ブロックの北側で良品が多かった。

クズ根で土の塊に残ってしまった細根である。
土を崩しながら、こうした根も集める。
染料の抽出液を作る際には随分と役立つ。
嵩はあるが、秤の針が振れる程の量はない。
しかし、かなりの色が出る事は経験済みなので捨て置けない。


収穫の済んだNo2ブロックの整地も終了。
3ヶ日間を要したが満足の紫根を得て、納得の整地でもある。
30cm下の土は固く乾いていて渇水時期の様子が残る。
耕した土であるが自重でこれほど固くなるとは思いも寄らなかった。
ツルハシを使わないと先へ進めない地下の状況である。
来年への教訓を得て、方策を講じなくてはなるまい。
まだ3ブロックが残っている。雪が降る前には終えたいものだ。

  「かんじざい つちにいのりて しこんほり」
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発芽処理期間の再検証

2018-11-08 16:44:30 | 紫草栽培
「紫草の種は低温保存を経て発芽への兆しを得る」
低温保存の温度はどれ位なのか、また保存期間も何日必要なのか改めて検証して見る事にした。
自然環境下では自然に任せるより他ないが、寒冷地に限られた事である。
寒冷地と言っても、ご当地が該当するかどうか不明な地域もある。

温度0℃で3週間という条件が、初めて得た情報であった。
この条件のクリアー方法も課題でもあった。
幸い当地、長野は寒冷地中の寒冷地である。
種を入れたパックを梱包用プチプチ緩衝材で包み、庭先に置いた。
間も無く、雪が積もって置いた場所も解らなくなってしまう。
雪解けの時期も過ぎて、種の保存の事も忘れていた。
庭先に転がっている包みを見て、ようやく思い出した。
この種は、よく発芽した思い出がある。2013年の事である。

それと同じ条件を満たせば、発芽は年間いつでも発芽してくる。
今回は最低保管期間を探す検証が閃いた。


パックに入れた種を冷蔵庫内にそのままで9/20〜10/18保管。
約4週間にわたる。冷蔵庫内は7℃前後である。
室内気温15〜25℃での保管に移行する。


10/29、10日後に1粒が発根する。後は続かず1粒のみであった。
低温保存の温度は冷蔵庫の7℃では、稀に発芽する程度という結果である。


この稀な発根1粒は11/5 1週間後に発芽してきた。
室内気温10〜23℃


残り種をチャック袋に入れ、新たな種を20粒加えて氷温保管にする。
冷蔵庫内で保管するが、氷は一晩で解けてしまう。10/30より。
20粒は1週間毎に5粒を室温保管に移行する試みである。


11/7 5粒を室温保管に移行。5分の1の確率では検証には少々無理がある。
室内温室を処分した故、育苗場所がなく仕方がない。


     「なにゆえと とわれておもう ひらめきと」
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