紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

日本ムラサキ種子・選別処理方法(続)

2021-10-30 18:55:04 | 日記
「食害を受けた種子を発見」
相変わらずの方法でムラサキ種子の収集を繰り返している。

腰の痛みが、なかなか回復しない。分枝を1本1本丁寧に見て容器に落としていく。
種子の落ちる音を聞きながら、実り具合を確認している様な方法である。


種子と共に落ちた萼片を取り除くと、虫に食われて穴の空いた種子が見つかる。
この固い殻を外から食する事は不可能であろう。だが、受粉時期に卵を仕掛けたら・・と思い付いた。


畑から持ち帰った分枝に青虫を発見、小さな青虫と大きな青虫であった。
カメラで撮る事もなく、急いで捨てた分枝の山に移してしまった。
この幼虫と穴の空いた種子との関係は不明である。
しかし、種子が緑の内に中から食して穴を空けたとすれば符号する。緑色の幼虫で、シャクガの幼虫かと・・?


分枝の先端部の種子である。緑が濃く、小さな種子となる(これは捨てる)。
軽く落ちる種子もあれば、先端に近くなる程簡単には落ちない。何処かに実入りの境界はあるが不明。


翌日・翌々日になれば、乾燥して枝の下部の種子と変わらない様子となる。
この中に、熟して発芽する種子が混ざっている。その選別は2週間以上の日を置いて実施の予定。

   「なおったと おもったこしは いたみどめ」


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日本ムラサキ種子・選別処理方法

2021-10-23 19:48:04 | 日記
「日本ムラサキの種の採取と選別を考える」
最初の頃は、ブルーシート上に乾燥した枝を積み上げて棒で叩いて種子を落としていた。
種の落ちた枝を取り除き、箕を煽って選別をしていた。しかし、その選別も容易ではなかった。
箕の巧な操作が必要だった。
都合の良い自然の弱い風と向きは、ほとんど得られず、自らの呼気に頼る他なかった


長い枝に着いた種の採取は、根気のいる作業である。
ひと枝ひと枝を手に取り、萼片を押さえて枝から落とさなければならない。


しかし、種子の外には萼片が落ちるのみで、種子のみに整理する作業は容易である。

この日の段階では、分枝の先端部の落ちにくい種子も共に手を入れて落としている。
従って発芽ができない種子も混在している。次のステップの選別で選り分ける。


分枝の上部は、熟した種子と未熟種子でなかなか落ちない。
この部分を切り落とし、後に落とす事にする。分枝の上部の、この切断点は重要である。
この切断点に依って、発芽する種と発芽しない種子を選別する事になる。


この種子は発芽する種子を若干含む事となる。次のステップに選別を委ねる。
それにしても、ひと枝ひと枝を続けていくと時間の経過が不明となる。2時間も続けてしまった。
その結果、腰掛けての作業であるが腰が固まってしまう。痛めた腰痛が再発となってしまった。

今後の事を考えると乾燥させて、ブルーシート上で一気に種子を叩き落として・・・と。

 「こしたたず みさかいもなく ぼうをふり」

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日本ムラサキ・2021種子採取

2021-10-19 18:45:38 | 日記
「種子の採取を本格的にスタートする」
今まで、特に昨年の秋苗は生育が進んで、葉の黄変が進み殆ど種子の採取は終えている。
今春から生育中のムラサキは10月に入っても夏日を迎え、生育は盛んである。
種子の収穫時期の決断が出来ずに、延ばし延ばしでいる。


葉は黄色くなり、葉が落ち種は白変している。こうした枝から切り取っていく。

この枝は切り取っても良いのだが、週末まで残すことにする。
種はもう少し、黒くなって欲しいものだ。緑の濃い葉には黒熟の種が多い。黄変の葉では無理か?


先週、刈り取った葦の切り後である。秋草は枯れ始めたのだがまだ生育中で緑が濃い。

刈り取らず置いた葦。穂先を確認したかった。芒(ススキ)である。
染色材料としては「苅安」として使われる。小さな穂でそれと知れた。


刈り取った葦(苅安)は乾燥後、この姿で冬を越す。
秋苗の越冬には欠かせない土手草である。春には定植後、敷マルチとしも有効である。


大きなビニール袋に収穫した分枝から、種子を落し集める。
ポリのバットに落ちる音で種子の実入りを確認する。夜なべ仕事となる。
先週は、つい秋の草刈りを思い立って腰を痛めてしまった。
来春栽培予定の区画である。二日間寝込んで仕舞い、やはり畑は終わりかと・・・。
何とか歩ける様になった、・・・がまだ痛みが残る。

 「けつだんの できぬとしより あすにいき」
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秋苗の苗床、移転移植(了)

2021-10-09 19:05:40 | 日記
「老化ミスで始まった秋苗の苗床移植、終了」
8月中旬秋苗用の播種にうっかりミスがあった。
秋苗用として保存が杜撰だった種子で発芽検証としてのスタートとなった。
播種にもミスがあり9/4に発芽に向けて再スタートとなった。
予定より遅れる事3週間近い。


下草が多いので抜き取ってみる。畑の苗床であればこの比では無いであろう。

双葉苗、本葉2枚で34本、発根種、数個である。
前日に、ほぼ同数の苗を別の苗床から畑苗床へ移してある。


赤い木綿糸の様な太さである。この地でしか冬を越す事はできない。
出来れば、爪楊枝くらいの太さの根になって欲しいものだ。


下草の生育抑止の為に用意しておいた葦の枯れカット葉を列間に敷く。
暫くは気温は26〜7°C、最低気温も15°Cを越える。


上3列は9/19、4列目は9/25 、5列目が昨日、今日である。総数250本以上。
歴然たる生育差がある。霜が来る前に少しでも根が太く、土深く生育して欲しい。
霜で葉が枯れる事は無いが、気温が下がる一方となれば地上部は枯れる事になる。
葦の枯れ束を用意してあるが、被うタイミング難しい・・・。


東男
「紫は 男選びをして染まり」 柳樽(19/ 14)

出典 季刊「染色と生活」第11号 冬(染色と生活社)
 p41  江戸っ子のセンスにみられる江戸紫
東男(あずまおとこ)東国の男。関東の男。

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日本ムラサキ・2021神無月

2021-10-02 19:16:09 | 日記
「苗床と種子の採取」
初秋の候となった。雨あり、陽射し有りの日々である。
ムラサキの生育にこの上も無い日々である。


最低気温16〜17°C、最高気温25〜28°Cの日々である。終花1輪となる。
このブロックは昨年より秋苗としてスタートした。
冬季の休眠の期間を含めて、既に生育期間は13ヶ月目である。


葉は深い緑を保っているが、分枝は伸び切り種子は熟した。

開花してから既に3ヶ月を越える。風雨に晒されて白変し、割れる種子も見受けられる。
思い切って、緑の葉を保つ分枝を切って大きなビニール袋に集める。
ビニール袋は葉の水分を保ち、種子を取り落とす作業で茎から落ちない。
萼片と枯れた葉のみを取り除けば、種子のみが残り選別作業は容易となる。


葦をカットして草マルチをした秋苗である。
凡そ200本。晩秋までには3mm程の太さの根となり越冬となる。


来春この姿を見れるかどうかは厳寒期の結果次第である。
深い雪がくれば、一安心であるが・・・・。


蓼藍の花が咲き出した。これで種子を取れば、また来年に繋ぐことができる。
来年は藍染の日を実現したいものである。

 「紫と 男は江戸に 限るなり」柳樽(121 / 27)
   出典 季刊「染色と生活」第11号 冬(染色と生活社)
   江戸っ子のセンスにみられる江戸紫


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