ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

奥本大三郎 ランボーはなぜ詩を捨てたのか インターナショナル新書

2021-10-29 23:27:34 | エッセイ
 発行元は新潮社インターナショナル。 奥本大三郎氏は、虫屋である。野山で虫を追うのみならず、書斎においてファーブル昆虫記の完訳を成し遂げた斯界の偉人である。というか、本業はフランス文学者である。埼玉大学名誉教授。ランボーの専門家。言うまでもなく、ハリウッド映画ではなく、フランスの天才詩人アルチュール・ランボーの方である。 そして、何を隠そう、私の恩師である。埼玉大学教養学部フランス文学研究室におい . . . 本文を読む

猪木武徳 社会思想としてのクラシック音楽 新潮選書

2021-10-14 22:41:00 | エッセイ
 猪木武徳氏は、大阪大学名誉教授、日本経済学会会長も務めた経済学者。 経済学というと、ひょっとすると最近は、すべてを金銭という数量に還元して小難しい方程式を駆使する専門家、などというイメージが流布してしまっているかもしれない。しかし、そんなことはないわけである。この本を読んでいくと、氏は、むしろそういう経済学に対して異議を唱える立場であるのかもしれない。むしろ経済思想、政治経済学がご専門というべき . . . 本文を読む

地方自治に関わる2題 河北新報2021/10/08の記事

2021-10-08 13:17:21 | エッセイ
 今朝の河北新報を見ていたら、地方自治に関わる大きな問題、2題が取り上げられていた。そこに、コメントを寄せている学識者が、神野直彦、新藤宗幸、今井照、福嶋浩彦の諸氏である。 ひとつは、16面の宮城県内版「みやぎ」面での、「同日選大わらわ」、宮城県知事選の日程のことである。村井嘉浩知事が、自らの選挙日程を、衆院選と同日選にしようとして、県選管、市町村、そして、市町村選管に圧力をかけたのではないか、と . . . 本文を読む