大分単身赴任日誌

前期高齢者の考えたことを、単身赴任状況だからこそ言えるものとして言ってみます。

「原本提示省略」-オンライン申請

2012-07-13 06:03:38 | インポート

先週の日田、耶馬渓の水害に続いて今週は竹田で大きな水害、土砂災害が起きました。「災害」が、私たちの「身近」にあるものであり、それに対して私たちに何ができるのか、何をしなければならないのか、ということをあらためて考えなければならない、と思わされています。

一昨日、「93条調査報告書」の関係で、「原本提示省略」のことを書きましたが、舌足らずの不親切な書き方になってしまっていたので、ちょっと補足をします。

私の理解が足りないようでしたら、是非ご指摘いただきたいのですが、この「原本提示省略」という問題は、「オンライン申請」から発しているもののように、私は理解しています。

「せっかくオンラインで申請できるようにしているのに、いちいち原本を持って行かないといけないようじゃぁしょうがないじゃないか」というようなことです。私も、まったくもってそう思います。そんなことしているようじゃ、「オンラインの意味ないじゃないか」と。形だけ「オンライン」の体裁を整えて、実質的には「オンライン」じゃないじゃないか、と。

このことは、「オンライン申請のあり方」をめぐる問題として、きちんと問題にされるべきものだと思います。単に、政府の「IT戦略」の中での目標設定をクリアしていく、ということではなく、「オンライン申請」ということによって何を実現しようとするのか?そのためには、これまでの何を変えなければならないのか?ということが、もっと考えられなければならないのだと思います。

その関係では、法務省の「行政事業レビュー」で「オンライン申請」が取り上げられている様子がユーチューブで見られる(www.youtube.com/watch?v=c6TmYmPv8AE)、ということを教えていただいたのでみてみたのですが、なかなか興味深いものです。

「オンライン申請」ということが、まず「経費削減」の観点から問題にされる、というのには、やや違和感があるのですが、そういう問題意識が社会的には一般的なのかもしれないので、これはこれで受け止めるべきことなのでしょう。その上で問題が「国民の利便性向上」という課題に移って行っているところをきちんと見ておくべきであり、その中で「原本提示省略」の問題なども、しっかりと取り上げていかなければならないのだと思います。

・・・その上で、しかし、この「原本提示省略」という問題は、「93条調査報告書」の問題とは切り離して考えるべきものだと私は思います。もちろん、「原本」がないところで、どのようにして「真実性」を担保すべきか、というような問題はあるにしても、それに対して先回り的、我田引水的に「93条調査報告書」に結び付けていく、というのは、問題をごちゃごちゃにしてしまうもののように思えるのです。

問題の解決のためには、「道筋」が必要です。もう一度、「93条調査報告書」の問題というのはどのような「道筋」をたどって解決されるべきものなのか、ということを考え直す必要があるように、私には思えています。