夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ブラック・スキャンダル』

2016年02月13日 | 映画(は行)
『ブラック・スキャンダル』(原題:Black Mass)
監督:スコット・クーパー
出演:ジョニー・デップ,ジョエル・エドガートン,ベネディクト・カンバーバッチ,
   ロリー・コクレイン,ジェシー・プレモンス,コリー・ストール他

建国記念日前日だった一昨日10日(水)、
父の退院について病院と話し合いの席が設けられることになったというので、
母に付き添うために午後休を取ったら、
どうしても10日に退院したい父が、話し合いを8日(月)にしたいとごねた模様。
話し合いの席と言っても何か問題があるわけではなく、
ごくごく形式的なものだから、母ひとりで大丈夫らしく、私はお役御免。

が、なんぼ父が10日に帰りたくても、母には母の予定がある。
10日に帰ってこられるのは嫌だなぁと(笑)、退院は母の希望で本日13日(土)に。
おかげで私は10日に病院に行く必要がまったくなくなり、
晩はそもそも外食のつもりだったから、それまでに映画を1本観ることに。

最近のジョニー・デップ、ちっとも面白くありません。
相当つまらなかった『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』(2015)。
昨年の私のワースト『Mr.タスク』(2014)では、
主役じゃなかったジョニーだけがちょっとは楽しませてくれたけど。

そんなだから、ちょっと観る気をそがれているうえに、
本作のジョニーはハゲヅラの老けメイク
誰に限らず、私は老けメイクというものがとても苦手です。
どんなに特殊メイクが進歩しようと、やはり不自然で、
映画の内容よりもそこが気になってしまうから、楽しさ半減。

で、これもあまり観たいとは思わなかったけれど、
ジョニーよりもむしろジョエル・エドガートンベネディクト・カンバーバッチが気になるし、
いずれも主役級のくせ者俳優、ケヴィン・ベーコンピーター・サースガードも出演。
また、ハゲヅラなど着けなくてもかっこいいハゲ、コリー・ストールが最近お気に入り。
やっぱり観なくてはいけないか。109シネマズ箕面にて。

FBIの最重要指名手配犯となった実在のギャング、ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャー。
彼がアイルランド系アメリカ人による組織“ウィンター・ヒル・ギャング”のトップに上り詰め、
一転して逃走するはめに陥るまでの様子を描いた作品。

1975年のアメリカ、サウスボストン。
アイリッシュ系ギャングのボス、ジムことジェームズ・バルジャー(ジョニー・デップ)は、
イタリア系マフィアと激しい縄張り争いを繰り広げていた。
一方、ジムの弟ビリー(ベネディクト・カンバーバッチ)は、政治家として手腕を発揮。
地元で大きな力を持ちつつある。

そんな折り、バルジャー兄弟の幼なじみ、ジョン・コノリー(ジョエル・エドガートン)が
FBI捜査官となってこの地に赴任する。
ちょうどFBIはイタリア系マフィアの掃討を目標に掲げていたため、
出世を狙うジョンは、ジムをFBIの情報提供者とすることを上司(ケヴィン・ベーコン)に進言。
ギャングのリーダーと手を組むことなどあり得ないと周囲はためらうが、
今の最重要課題はイタリア系マフィアを潰すことのはず、
それにはジムを利用することこそ最も良い手であるとジョンは力説する。

ジムと組むことで失うものよりも得るもののほうが大きい。
渋々ながらそう判断したFBIは、ジムにさまざまな情報を与え、
ジムからも情報を引き出す代わりに、ジムの犯罪を見逃すという密約を結ぶのだが……。

幼なじみの絆なんて言いながら、結局は騙し騙され。
ジムよりも見苦しいのはジョンで、人間というものは大きすぎる野心を持つと
こうも堕落していってしまうのかと呆れずにはいられません。
妻とふたり、つつましくも幸せな家庭を築いてきたはずが、
ジムにいいように使われて、いい服を着て高い腕時計を付ける。
外見がよくなればよくなるほど、中身はぺらんぺらんの人間に。
賢いと思っているのは自分だけで、浅はかさが透けて見えます。

気の毒だったのはいちばん賢かったであろうビリー。
全うに生きようにも、兄がそれではやはり無理。
断ち切れなかった家族の絆に苦しんだことでしょう。

まぁまぁ面白くは観ましたが、私には懸念どおりに老けメイクがネック。
あんなメイクをしなくてもいい役者に演じてほしかったかな。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ザ・ガンマン』 | トップ | 『キャロル』 »

映画(は行)」カテゴリの最新記事