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『渋谷』

2013年05月20日 | 映画(さ行)
『渋谷』
監督:西谷真一
出演:綾野剛,佐津川愛美,松田美由紀,ARATA,石田えり他

2009年の作品で、公開は2010年のレンタル新作。
綾野剛が売れっ子になったからDVD化したのかどうかわかりませんが、
顔ぶれはかなり豪華です。
ちらりと顔を見せるのは、改名前のARATA大島優子斎藤工などなど。

原作は、作家であり写真家である藤原新也の同名ノンフィクション。
ノンフィクションのフィクション化という面白さに惹かれて観ました。

駆け出しのフリーカメラマンである水澤一成(綾野剛)は、
渋谷の少女たちを写真に撮っては記事を書くのが目下の仕事。
女編集長の栗山(石田えり)からは駄目だしを喰らいつづけて四苦八苦。

ある日、渋谷の街角で、母親とおぼしき女性(松田美由紀)に向かって
「死んでもいいじゃん!」と叫んで走り去る少女(佐津川愛美)を目撃。
事情を聞こうと追ったところ、彼女はファッションヘルスへ。
受付の男性(ARATA)に促され、ユリカという女性を指名したところ、
それがさっきの少女だった。

さっき見かけたときは厚く化粧をしていたのに、
ファッションヘルスでの彼女はすっぴん状態。
そのことも不思議に思い、追ってきたことを打ち明けて話を聞こうとするが、
彼女は少しも話そうとせず、水澤は退店せざるをえなくなる。
栗田に報告すると、狙いはいいが中途半端、引き続き取材しろと言われる。

帰宅して、写真モデルに応募してきた少女たちの履歴書に目を通すと、
写真欄に顔の絵を貼り付けただけの一通が。
どの欄も空白だったが、隅っこに「わたしをさがして」。
欄外に記されていた携帯番号に掛けてみるが、途中で切られてしまう。

ユリカへの取材に再挑戦する一方、
謎の履歴書の少女のことも気になり、コンタクトを試みる水澤だったが……。

全体的にちょっと薄っぺらい印象は否めませんが、
これがもとはノンフィクションなんだと思うと興味深いものがあります。
ポン引きの兄ちゃん役に斎藤工がやたらハマっていたのには笑いました。

ふだんは「渋谷」と聞いてもピンと来ないのですが、
去年、渋谷に行ったばかりだったため、知っている風景が嬉しくてニタニタ。
ヒューマントラストシネマ渋谷へ行くために、駅前の交番で道を尋ねた思い出も。
そのとき、私は「北ってこっちの方向で合ってます?」とお巡りさんに尋ねたのですが、
「北ぁ?北って、どこへ行きたいの?」と言われて面くらいました。
そうか、ここの人たちって、東西南北を考えて歩いているわけじゃないんだって。
本作を観て、そら北も南もなかろうとなんだか納得したのでした。

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