夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『オデッセイ』

2016年02月09日 | 映画(あ行)
『オデッセイ』(原題:The Martian)
監督:リドリー・スコット
出演:マット・デイモン,ジェシカ・チャステイン,クリステン・ウィグ,ジェフ・ダニエルズ,
   マイケル・ペーニャ,ケイト・マーラ,ショーン・ビーン,キウェテル・イジョフォー他

土曜日にお酒を飲むまでは、日曜日に箕面以外で映画を観る気満々なのだから、
金曜日の間に映画を予約しておけばいいんだ!と気づきました。
そうしておけば、否が応でも日曜日に早起きして出かけるはず。

というわけで、一昨日の日曜日は、あらかじめ金曜日にオンライン座席予約。
ダンナが吹田へサッカーに行くので車に乗っけてもらい、
109シネマズ大阪エキスポシティで下車、2本ハシゴすることに。

小雪がちらついていたこの日、9時前にエキスポシティに到着。
カフェぐらい開いているかと思いきや、どこも10時オープン。
109シネマズすら9時にならねば扉が開かず、寒いのなんのって。
モノレール万博記念公園駅まで戻り、セブンイレブンでレッドブルを購入。
寒いけど、目を覚ますためにはこれが必須アイテム。

IMAX3D版を観ました。
109シネマズ箕面より横幅は狭いと感じたのですが、
座席数を確かめてみれば、箕面は292席、エキスポシティは407席。
全然ちゃうやん。どうなってるねん、私の感覚。(--;

『ブリッジ・オブ・スパイ』混線した予告編を観てから、
楽しみでたまらなかった作品です。
原題も“Odyssey”かと思っていたら、“The Martian”。
アンディ・ウィアーの原作と同じく「火星の人」の意でした。

史上3度目の火星有人探査計画“アレス3”。
6名のクルーは現地で猛烈な砂嵐に見舞われ、ミッションの中止を余儀なくされる。
撤収作業中、クルーの1人であるマーク・ワトニーが、
折れたアンテナの直撃に遭い、吹き飛ばされて行方不明に。
宇宙服にダメージを受けたのだから生存は見込めない。
この砂嵐の中、ワトニーを探しに行けば他のクルーの命も危うくなる。
リーダーのメリッサ・ルイスは、ワトニーを置き去りにすることに苦しみながら、
残りのクルーを引き連れて火星を脱出する。

ミッションの行方を見守っていた地球では、
NASAの長官テディ・サンダースが厳しい面持ちでワトニーの死を全世界に発表。
ワトニーの死を悼み、早々と葬儀がおこなわれる。

ところが、ワトニーは生きていた。
刺さったアンテナと血液が宇宙服の穴を塞いでいたのだ。
砂の中から這いだしたワトニーは状況を認識。
誰もが自分が死んだと思って当たり前。通信手段は絶たれ、食糧は1カ月分。
水も酸素も残り少ないうえに、次のミッション“アレス4”がやってくるのは4年後。
絶望的な状況下で、ワトニーは「ここで死にたくない」と思う。
生きる希望を失うことなく、目の前の問題をひとつずつクリアしていくのだが……。

いや~、めちゃめちゃ面白かった。
ワトニー役のマット・デイモン、ルイス役のジェシカ・チャステイン
操縦士のマルティネス役のマイケル・ペーニャ
地球組ではフライトディレクター役のショーン・ビーン
NASA火星探査統括責任者役のキウェテル・イジョフォー、だぁい好きです。

植物学者のワトニーが考え出す、生き残るすべ。
ニタニタ笑ってしまうほど楽しいです。
とにかくユーモアに溢れていて、絶望的だけど笑ってしまう、そんなシーンてんこ盛り。
音楽の使い方も楽しすぎて、思いがけず明るい作品。

悪い人が出てこないんです。
世間体を気にするNASA長官であっても、腹黒いわけではありません。
みんながワトニーの生還を願い、生還できるように必死に考え行動する。
ワトニーを救うために火星に戻るかどうかという話になったときも、
クルーの誰もぐだぐだ言わない。行くに決まってるでしょと即決。
中国に気を遣いすぎなんじゃないのという点のみ、なんだかな~。
が、その違和感も忘れて最後はボロ泣きでした。

御大リドリー・スコット78歳。
彼が世間に名を知らしめた作品といえば、もちろん『ブレードランナー』(1982)。
カルト的人気を誇り、それに影響された監督もたくさん。
そんなまだ若手の監督たちがSFを撮っても、こんなに楽しい作品にはならない。
老齢の域に達した彼が撮った作品は、まるで邪悪さのない、器の大きな作品。
ちょっと褒めすぎかもしれませんが、何度でも観たいと思いました。

それにしてもワトニーにはボディダブルは使っていない?
げっそり痩せた後ろ姿、もしこれもデイモンならば、鈴木亮平並みの役者魂(笑)。

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