常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

初夏の香り

2024年04月29日 | 日記
4月の後半、気温が高く、季節の進みぐあいが異常に早い。朝の散歩でボタンの花が咲いていた。日あたりのいい場所では、ボタンは散り始めているものもある。空き地で、ミントが伸びだしているのを見つけ、芯の部分を4、5個摘んでくる。水洗いして熱湯のに3分ほど浸すと、緑の成分がでてミントの香りが朝をさわやかにする。朝飯は、先日福島・国見の道の駅で買った筍で、筍飯を炊いてもらう。その上にベランダで育てているサンショの木の芽を2枚のせる。朝どりの筍は柔らかく、木の芽の香りがなんとも清々しい。

池波正太郎の『剣客商売』、老剣客小兵衛が同僚と目黒不動・裏門前の料理屋伊勢虎で目黒名物の筍で飲みながら語り会う場面がある。
「墓参りをすませましてから、目黒の不動様へ参詣をいたし、裏門前の伊勢虎へ立ち寄り、昼餉をいただきますのを、母がその、大変によろこんでくれますもので、私もその母がよろこぶ顔を見たさに墓参りが欠かせなくなりました」
「おお、うらやましいはなしじゃ。結構、結構」

春の名物筍飯は、さぞ同僚の母のお気にいりであったであろ。筍ご飯の作り方も紹介されている。「筍を薄く短冊に切り、水と昆布、酒、醤油、塩(吸い物よりやや濃い口)を加えた出汁に1時間ぐらい浸す、米3合に出汁は炊き上がりの蒸発分含め、3.5合位にして炊く、とある。やはり選ぶのは、筍の鮮度だ。買ってきたみちの駅の筍は、包をほどくと、水分が包紙が濡れるほど出ている。これが朝どりの証拠で、やわらかく美味のこと、この上はない。やはり年に一度、この美味を食して、健康に過ごしたい。
コメント (3)
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